つまり、直接、素手で殴り合うのではなく言葉によって相手を打ち負かそうという手段になっているからです。
なのでここで用いられている「あの人は論破したがる性格だ」には、あの人には一種の好戦的な性格が潜んでいるから注意しよう、という意味が籠っている文例になるのです。
このように、論破というものは議論好きで相手を自説で打ち負かすことに生きがいを感じる人に好まれる、という事が言えるでしょう。
そこには皆と手を取り合って仲良くやっていこう、というスタンスはあまり感じられないでしょうね。
論破好きな人は組織の中にあっては異端児的な存在かも分かりません。
論破の類語
論破の類語には「言い負かす」、「駁論」などがあります。
では、これらの詳しい意味を解説していきます。
言い負かす
論破と同じ意味を持つ類語の1つ目は「言い負かす」です。
そう、論破とはつまり、相手を言い負かすことです。
論破の意味を説明するにおいて必ず用いられる説明がこの「言い負かす」なのです。
言い負かすとは言葉による喧嘩、あるいは決闘とでも言えましょうか。
元来、こういった類の行為に興味を示すのは男と相場がきまっているのです。
これは男というものが、夢を語る生き物である事が大きな要因を示していると思います。
男の夢は、その男が自身の将来、あるいは生き方を決定づけるうえで非常に重要な役割を担ったものであるのです。
だから、自分の夢を語る時、男は大抵、熱くなり一切の否定を許せない心境になってしまうのです。
力づくで体力にモノを言わせた戦いになれば、当然ながら身体の大きい人間の方が有利になってしまいますよね。
だから、体格的に劣る場合でも舌戦に持ち込んで相手をギャフンと言わせることが出来る論破が、戦いを好む男には性に合っている、と言えるのですね。
反対に「調和」を優先させる女性は、人と議論を行う事が苦手です。
これは女性が聞いてもらう事によって満足感を得るところから由来が来ていると言えるでしょう。
つまり男性が夢(ドリーム、ロマン)を求める生き物なのに対して女性は共感(シンパシー)を尊ぶところに大きな差異が生じる、と言えるのでしょうね。
駁論
論破と同じ意味を持つ類義語の2つ目は「駁論(ばくろん)」です。
駁論なんていう言葉、普段はほとんど使わないでしょう。
新聞紙上でもあまり使われない言葉ですからね。
意味的には「相手の意見を認めず、反対意見を出して避難攻撃を行う」という事になります。
よって、「駁論」の方が「論破」よりもさらにきついニュアンスになっているということですね。
きついというよりも、これは明らかに敵意を持って相手の意見を一切肯定せず、頭ごなしの反対意見で相手を屈服させてやろう、という意図が重々見られます。
論破の英語表現
論破は英語で「refutation」、「confute」と表すことができます。
refutationには、反駁、反論、論駁などの意味があります。
confuteには、誤りを証明する、論破するという意味があります。
まとめ
如何だったでしょうか?
今回は「論破」についてご紹介しました。
そもそも、論破好きな人というのは、エネルギッシュで活動的で自己アピールに余念のない攻撃的な性格を潜ませた人が多いのではないか、と思いますね。
論破は喧嘩のように手や足を使って力で相手を屈服させる手段ではありませんが、話術という高等戦術を駆使して相手の精神に想像以上のダメージを与えてしまうものです。
論破するときは十分に気を付けましょう。