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「ご賞味ください」の意味と失礼にな...(続き2)

飲食店にとって、食べるものが美味しいかそうでないかは、死活問題に直面するほどシビアな問題です。

自らの店舗が用意してお出しする料理に例え一品でも美味しくないものがある、などという事があってはいけないのです。

よってチェーン展開をしているお店よりも、個人経営のお店や自らがシェフとなって調理に携わっているお店名なら尚更、出来上がった料理に対するこだわり自身は半端ではないでしょう。

だから、料理人の作った料理をお客様にお出しするときは「ご賞味ください」という言葉を自然に使う訳なのです。

と言うか、これ以外の言葉の使い方はないに等しいかもわかりませんね。

お客さんが来た時に食べ物を出した時

「ご賞味ください」が使われている場面の2つ目は「お客さんが来た時に食べ物を出した時」です。

例え、出前やスーパー等で買ってきたものをそのまま出すにしても相手がお客さんならば必ずやこの言い方を使うでしょう。

何せ、相手は自分たちにとって大事な方。

失礼や粗相があってはいけませんからね。

当然、食べるものについてもいい加減な対応はできない、という訳です。

だから手料理をふるまったりした時には自然と「ご賞味ください」という言い方をやっているかも分かりませんね。

そして例え、出前はデリカものを用意してしたとしても、お皿を変えたりして盛り付けを変えればそれは一瞬にしてお客様をもてなす最上の空間となります。

そういった空間を演出できたなら「ご賞味ください」と言わないわけにもいきませんよね。

お土産を渡す時

「ご賞味ください」が使われている場面の3つ目は「お土産を渡す時」です。

お土産を渡す相手というのは自分にとって大切な方がほとんど。

いわゆる「お客様」扱いの人です。

そういった方に渡すものですから、お土産の中身もそれなりの上等なものでないとしまりませんし、相手に対して礼を逸してしまう事もあり得るかも分かりません。

そこでこちらが十分、中身に自信のあるものを渡すのですから必然的に「ご賞味ください」という一言が出るわけです。

この一言を添えることによってお土産をもらう方も、安心感が出ます。

間違いのないものを贈られたな、という安心感です。

贈った方も自身の沽券に関わってきますのでいい加減なことはできませんからね。

細心の注意を払ってお土産選びを行うでしょう。

こういった感じで贈られるお土産が上等であればあるほど、「ご賞味ください」という一言が必ずや使われる、というわけなのです。

「ご賞味ください」は間違った使い方?!

さてそれでは次に参りましょう。

「ご賞味ください」」という言い方、実は間違った使い方を日常でたくさん行っている可能性があるという事です。

一体それはどういう事なのでしょうか?その問題についてちょっと考えていきましょう。

「賞」は褒めたたえるの意味

「ご賞味ください」の「賞」という漢字。

この漢字の意味は元々、「褒めたたえる」という意味になるのです。

つまり、何かの手柄や功績を挙げた人に対して、褒美を渡したり地位を進呈するなどその業績に対して似合うだけのものを与えてその人を褒め重宝してあげる、という事なのですよね。

だからこの意味合いをベースにして「ご賞味ください」という言葉を解釈していかなければならないのです。

「自分が出したものを褒めてください」の意味になる

この意味合いを元にして考えますと、「自分が出したものを褒めてください」という解釈になってきます。

普通、「褒めてください」と言うのならそれは年下の者が年上の者に言うか、部下が上司に対して言う、といったシーンが思い浮かびますよね、そうでないと「褒める」という言葉の意味が正しくなくなってしまうからです。

だから「自分が出したものを褒めてもらう」ためには少なくとも相手に対する謙遜や尊敬が籠っていないと成り立たなくなるというわけですね。

「ご賞味ください」は、安易に使ってしまうと相手との関係性に亀裂を生じさせてしまう可能性があり得る、と言う事になってしまいますね。

謙虚さがないと解釈される