CoCoSiA(ココシア)

「ご賞味ください」の意味と失礼にな...(続き4)

それは飲食店などのお店のケースです。

お店の人がお客さんに使うケースは「セーフ」です。

では、どうしてお店の場合だったらこの言葉を堂々と使えるのでしょうか?

「味に自信がありますのでどうぞ」というニュアンス

元々、「ご賞味ください」の「賞」は「褒めてください」という意味がありましたよね。

お店とお客さんの関係は上司や目上の人との関係とは異なりますよね。

それは商品や品物に対する対価というものを支払って、個人的に満足を得る関係、つまり「売買契約」に関する関係で成り立っています。

つまり一種の損得勘定の上に立った関係があるという事なのです。

そして食べるものを扱っているお店は、代金を頂戴する代わりにお客様に最高に満足していただけるような逸品を提供しなければなりません。

そして、その美味しさを十分堪能してもらえたなら、新たな顧客開拓への道筋が開ける訳なのです。

だから、褒めてもらいたいのです。

「ああ、あのお店の料理はとっても美味しい!何回でも足を運んで来たいものだ!」と言ってもらいたいのです。

だから食べ物を扱うお店の場合は気兼ねなく「ご賞味ください」という言い方が通用するわけなのです。

これら一連の流れは「味には自信がありますから、どうぞ遠慮なくご堪能ください」という意図が大いにあるからこその展開であるといえるでしょうね。

言葉以外にも食べ物を渡す時の注意点がある

さて、飲食店が遠慮なく「ご賞味ください」という言い方を行える事はご理解していただけたと思います。

しかし、いくら味に自信があるからといって何の配慮もないままに「ご賞味ください」と言ってしまったらとんだクレームが却って来るする可能性もあり得ます。

言葉以外にも食べるものをお渡しするときには様々な注意事項があります。

それを簡単に紹介していく事に致しましょう。

食べる人の人数を考えて内容量に配慮する

食べ物を渡す時の言葉以外の注意点の1つ目は「食べる人の人数を考えて内容量に配慮する」という事です。

せっかくこちらが「ご賞味ください」と自信たっぷりに言うのですから、食べていただく方に食べ物の味以外でガッカリさせるような事をしてはいけませんよね。

それではせっかくの料理が台無しになってしまいます。

料理をお出しする時は、その料理を食べる人が、何名イラッしているのか、それを頭の中に入れて料理しなければなりません。

例えば食べていただく方がお一人の場合と十名の場合とでは、当然ながら作る料理の品数や量が変わってきますよね。

フランス料理などは、大きなお皿にメインとなる肉料理が真ん中にポツンとあることも珍しくありませんが、それでもそれが決まった「定量」ならば問題はありませんよね。

こちらが「ご賞味ください」と言っているにも関わらず、料理の量があまりにも少な過ぎたり、人によってお出ししている料理の量が違っていたりしたらとんだ大恥をかくこと間違いないでしょう。

「ご賞味ください」と言うからには、出す方も万全の用意が必要であることが分かりますよね。

要冷蔵、要冷凍ものに注意

食べ物を渡す時の言葉以外の注意点の2つ目は「要冷蔵、要冷凍ものに注意」という事です。

これらはその場で直接、召し上がっていただく、という類のものではありません。

各々のご家庭に持ち帰っていただいて、それから召し上がっていただく、というようなケースを指しています。

よって、これらの食べ物に関したら、また違った配慮を行っておかないと「ご賞味ください」と言う真意が損なわれてしまう可能性があるのです。

保存やいつ食べるかなど、相手の迷惑にならないか

要冷蔵食品や要冷凍食品というものは、文字通り保存がきかないので早めに召し上がるか、もしくはその場でいただけない時にはしかるべき包装や処置を施しておうちまで持って帰らなければならなくなるのです。

それらの配慮を忘れてしまって、おうちに持って帰ってさあ食べよう、とも思ったら…。

大惨事が起こっているかも分かりませんよね。

特に夏場に要冷蔵や要冷凍食品をいただく場合は、ドライアイスを使用するなどの特別な配慮が提供側に発生してきます。

特にお店などの場合はこれらの処置を忘れてしまったらクレームになる事はまず間違いないでしょう。

要冷蔵。