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育成のコツ18個。優秀な人材を育て...(続き2)

とにかく三年我慢しろ、という考えは古くなってきつつあり、貴重な時間を浪費するよりもより良い会社に、スキルアップした自分を売り込むのが当たり前なのです。

そんな時代にあって、人事や企業の幹部が「三年も勤務しないなんて最近の若いものは我慢が足りない」などと言っていては、時代に乗り遅れる一方です。

人材というものは、採用にも育成にもコストがかかります。

コストをかけて採用し、コストをかけて育成してやっと優秀な人材に育ったと思ったら他の企業に取られてしまうようでは無駄でしかありません。

これは会社の損失であるということを認識し、常に成長を感じられるやりがいのある会社であるよう人材育成に力を入れて、社員から見限られることのないよう、働きやすい職場環境を作っていきましょう。

1、目的や目標の認識


人材育成というのは、一般的なマナーを教えたり社是を暗唱させたりするようなものではなくなってきています。

新入社員に対しての、会社で業務を行うのに必要な基本的事項の研修はもちろんのこと、キャリアプランを一緒に考えてそれを支援することなども人材育成に含まれます。

毎日毎日単に日々の作業に忙殺されているのでは、疲れてしまいますし先が見えてきません。

この仕事をすることによりどのような力がつくのか。

どのような結果を出せば会社がどんな風に認めてくれて、その結果自分はどのようなポストでどんな働き方をするようになるのか。

そうしたことが明確に見えている状態なら、過程が多少辛くてもゴールを目指すモチベーションを保つことができます。

たとえば女性社員なら、このように忙しいままでは結婚や出産を考えることができないと思い退職を考えるケースもあります。

そんなときでも、産休や育休などの制度があり、それを利用した上でどのように仕事に戻りキャリアを築いていけるのかがはっきりしていれば、目標を見失わずに済むのです。

2、愛をもって接する


会社で重要なのは人間関係です。

人材流出の最大要因は人間関係です。

ということは、社内の人間関係がうまくいってさえいれば、せっかくの人材が退職したり転職したりすることを防ぐことができるのです。

まずは愛を持って接しましょう。

言葉にすると陳腐なイメージになってしまいますが、非常に重要なことなのです。

たとえば上司が部下に愛を持っていれば、部下思いで部下のために時間もとります。

コミュニケーション量が多ければ、懸案事項も共有しやすく、トラブルも未然に防げることが多くなります。

部下としても、部下を大切にしてくれる上司に親近感を覚えますし、意識の共有がしやすく職場が活性化します。

一方的な『愛』では駄目です。

上司が愛だと思って毎日飲みに誘っていたら、部下からはせっかく残業がない日でも毎日帰宅が遅くなって辛いと思われていたら意味がありません。

一方的に押し付けるのは愛とは言えませんよね。

自分の自己満足のためでなく、本当に部下のためを思って、部下がしてほしいことを考えて愛情を注ぐ必要があるというわけです。

また、会社としての『愛』を目に見える形にしたもののひとつが福利厚生でしょう。

福利厚生を充実させるのは、社員の給料を上げるよりも安価にできるので、企業側としてもメリットがあります。

外部委託の福利厚生サービスなら、契約して二週間程度で利用ができるようになるものがほとんどですし、導入した後の福利厚生サービスの申請や受付などの事務作業も全て社内ではする必要がなく、利用したい社員と外部のサービスセンターとの直接のやり取りのみとなるのが普通なので、この面でも企業側にも従業員側にもメリットがあると言えるでしょう。

3、やる気(モチベーション)の持ち方を教える

モチベーションは、仕事を続ける上で重要なファクターのひとつです。

モチベーションが維持できないような職場では、長く働くことは難しいですし、パフォーマンスの質も下がってしまいます。

モチベーションが下がってしまうと、「仕事をやりたくない」「言われたことだけやっていればいい」という雰囲気になり、職場の雰囲気も活性化しなくなってしまいます。

従業員のモチベーションが低ければ、相対する顧客のモチベーションも下がり、満足度と共に業績も低下してしまうことでしょう。

モチベーションをもたせると言っても、闇雲に「やる気を出せ」と言っても意味がありません。

むしろ逆効果なことも多いです。

まずは上司や先輩社員たちが楽しく仕事をしている姿を見せ、楽しく仕事ができる環境を作っていなければ無意味です。

その上で、モチベーションを保つには自発的な学習を薦めると良いでしょう。

勤務時間外に残業させて講習会を行って「無料で講習をしてやってるのだからありがたく思え」という上層部も残念ながらいますが、そうではありません。