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育成のコツ18個。優秀な人材を育て...(続き5)

二年生はそれなりに社風も把握し仕事もわかってきていつつも、ベテラン社員ほどはまだ仕事の件数を抱えていないことが多いです。

年齢が近いこともあって新入社員も比較的気楽に話ができるので、なにか困ったことがあっても相談しやすい環境が作りやすいです。

『責任感をもたせる』『役割を与える』こととも繋がります。

新入社員担当、教育係という役割を得ることで責任感が芽生え、自分はもう新人ではないという自覚も持てるので成長しやすくなります。

ただ、二年生が既に忙しかったり、人に教える余裕もなかったりする場合は、かえってなにも教えてもらえず1年生が放置されるケースもあります。

1年生がなにか聞きたいことがあっても二年生に心や体の余裕がない、または知識が不足していてまともな回答ができないという状況になってしまうと、あちこち営業やミーティングにつきあわされてコピーなどの雑用をさせられるだけで実のある仕事を任せてもらえずこれからの仕事にも繋がりそうにない、となってしまい、新入社員のモチベーションが下がってしまいます。

14、ベテラン・経営幹部の育成

新入社員だけではなく、ベテランや経営幹部の育成も不可欠です。

いくら新入社員が優秀に育っても、その能力を認めて使う能力が上の人間になければ宝の持ち腐れです。

優秀な社員ほど自分の能力が発揮できる場所を求めて転職してしまうでしょう。

中堅以上のベテラン社員はプレイングマネージャーが比較的多いです。

課長クラス管理職の約80%がプレイングマネージャーだというアンケート結果もあるほどです。

プレイヤーとしての個人の目標を達成することが一番重要な業務になっており、新人の育成まではやっていられない、というケースも多いです。

そうならない為に、ベテランや経営幹部のポジションになる前から、たとえ少ない人数でも部下をもたせて、ワンマンプレイヤーであることが当たり前ではない状況を作るべきです。

メンバーと一緒に仕事をすることと、新人を育成することは全く異なるからです。

採用企画や労務、教育研修などの職種を短期間でも経験させるというのも大切です。

ひとつの仕事だけをずっとやってきて、そのまま管理職になった人が約30%であるという調査結果もあります。

ひとつの仕事を深く知ることも重要ですが、多くの職種を経験しスキルを増やし、広い視野を持つということもベテランや経営幹部としては重要になってきます。

これを踏まえてジョブローテーションと呼ばれる「戦略的人事異動」をシステムとして導入するのも良いでしょう。

スキルが固定化するのを防ぐと共に、会社の事業全体を理解させることができます。

いろいろな社内のチームに対応できるリーダーシップも養われますし、各部署に顔見知りがいることは社内ネットワークの開拓にもつながり、円滑な業務進行にも役立ちます。

15、ある程度の仕事は任せる

特に新入社員に対して、仕事を任せるときに「本当に大丈夫かな?」と思ってしまうことはあるでしょう。

しかし、不安だからといって簡単な雑用しか任せないようでは、新入社員はいつまでたっても仕事ができるようになれません。

また、任せた仕事が本当にできているのか、一からやり直すようなチェックの仕方をするのもNG。

「そんなに信用されていないんだ」「疑われているんだ」と思われてしまいますし、そう感じた部下が上司を信用するはずがありません。

ある程度の確認はもちろん必要ですし、丸投げもしてはいけませんが、信頼して任せるということは新入社員の成長につながります。

16、ミッションを正しく伝える

「仕事の取り組み方」は正しく伝える必要があります。

新人の期待を煽らず壊さず、が肝要です。

実際の仕事内容を正しく伝えるということは「RJP(RealisticJobPreview)」とも呼ばれています。

特に新入社員に対してRJPを行うことは、大きくわけて4つの効果があると言われています。

正しくミッションを伝えることにより、この仕事は自分に向いていると思わせるセルフスクリーニング効果、事前に考えていたものと違った、とがっかりしてしまうことを予防するワクチン効果、難しい仕事だとわかって、それでもやり遂げたいと思わせるコミットメント効果、自分の役割を明確に認識して効果的に働けるようになる役割明確化効果です。

内定者に職場体験に来てもらったり、内定者同士で交流を深めてもらったりすることもRJPの一環として役に立ちます。

17、優先順位をはっきりさせる

わかることややりやすいことから始めてしまうことはありがち。

あながち間違いではありませんが、まず重要で締め切りの早いものから優先順位をつけて計画的にこなすことが大切です。

締め切りに間に合わない、ひとりでは手に負えないときは、周りに相談することも大事。

そしてまた、そうしやすい環境を作ることも上司のつとめです。

18、実際に実践させる

座学だけで伝わるわけはありません。