ただご承知に使われる承るが謙譲語として目立ってしまうため、自分自身の行動なのに相手に命令するのはおかしいと判断されてしまっているんですね。
ニュアンス的な問題ではあるのですが、言い方を変えないと相当イライラさせてしまうでしょう。
「ご承知おきください」の間違い
ご承知おきくださいの間違いについてどういう部分なのかをご紹介致しましょう。
どういう所がダメなのか、何故この言葉を使用してはいけないのか。
ピンとくる方ならともかく、どういうポイントがダメなのかというのは正しく理解しておく必要があります。
単純に命令形であるからと言っても、恐らく伝わりにくいでしょうね。
「承る」は謙譲語
承るとはうけたまわると読みます。
拝聴するという意味があり、自分が主体の謙譲語ですね。
大まかに言いますと聞く、伝達する、依頼などを引き受けると言ったものです。
ビジネスとしては普通に承るという言葉はよく使いますよ。
承りましたという言葉がありますよね?
あれは正しい意味になります。
謙譲語自体は良い物なので、正しい意味を覚えて使用して欲しいです。
要請・命令の意味が含まれる
ご承知おきくださいの言い方は、言い切りなので言い方によっては強く聞こえてしまう事があります。
相手に対して強めの発言をしてしまうと、言い方がキツく聞こえてしまうので怖い人だという認識を持たれてしまう事も少なくないのです。
人間は誰かに指図や命令をされる事を嫌います。
どうしても相手から見下されているような感覚になるんですよね。
特にプライドが高い人は人から見下される事を嫌うため、ご承知おきくださいなんて言い方をした人間を嫌う事があります。
非常に残念なのですが、言い方1つ間違えてしまえばどんなに良い人であろうと人から嫌われてしまい、誤解を招いてしまうのです。
私は別に命令される事は苦では無いのですが、その命令が間違っていたり言われた通りにやれば良いんだというような人間に対しては良い感情は持てません。
一方通行すぎて気分が悪いんですよ。
人に対して偉そうに言ってくるような人間は、言い方がキツくなってしまう事もすくなくありません。
目上の人に対しては失礼にあたる
日本人は謙虚な割に人からあれをやれ、これをやれと上から目線で言われる事を極端に嫌います。
誰でも横暴な態度をされて許せる人なんてそうそういないでしょうけどね。
日本人という生き物は命令を受ける以上に人に対して何か断る事に罪悪感、もしくはストレスを感じるようです。
口調は敬語のようではありますが、さり気なく命令されているような感覚なので、気分が良いとはとても言えないんですよ。
一昔前なら良いかもしれませんが、今現在は人から命令されるのは当たり前ではない時代になっています。
昭和初期くらいでは当たり前のようなものでしたが、今では命令というのはしてはいけないものになっているのです。
指示であれば問題はないのですが、人に対して何かやれというのは失礼に当たります。
特にそれが目上の人に対してだと、失礼に当たるで済むような問題ではなくなってしまうでしょう。
上の人間が命令や指示を出すのは当然ですが、目下の人間が言うのは筋違いだと思っておきましょう。
「ご承知おきください」を言い換える
ご承知おき下さいを言い換えるのであれば、何と言えば正解なのか、それらを詳しく勉強していきましょう。
上記である程度ご承知おき下さいは目上の方に対してふさわしくない言葉ではあるとお伝えさせて頂きました。
しかしそれならば一体どんな言葉で言うのが正しいんだとなりますよね。
言い換えはそんなに難しいものではありませんし、様々ありますよ。