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痛み入るとは?意味やビジネスでの正...(続き3)

これに対して「傷む」の方の「傷」は、「切り傷」や「擦り傷」「重傷」「負傷」などと怪我をした時に使われるようですが、「傷」の意味は①きず、怪我のこと、②きずつく、そこなう、③いたむ、悲しむ、の3つがあります。

「傷」が使われる目的は、「自動車のバンパーが傷つく」「文化財が何者かによって傷つけられた」「買ってきた果物は傷ついていた」などのように、器物や食べ物などが傷ついた時に使われるようです。

「傷む」の方は「ものが腐ったり傷ついたりした時に使われるようです。

物理的な痛みを感じた時に使う「痛み」と、器物や食物が腐ったり傷ついたりする時に使う「傷み」とは、しっかりと区別しておきましょう。

そこでまとめますと、「痛み入る」とは「痛み」が「入る」ということで、「入る」とは「しみる(染みる、沁みる)」という意味です。

古語においては、「痛む」ということばの意味は「心の痛み」を指していたので、「痛み入る」とは「痛いほど心に染みる」という意味になっているのです。

身体と同じように心の中に痛いほど染みている状態なのです。

「痛み入る」の類語

「痛み入る」は大きな感謝を表現する時によく使われます。

特に目上の人に助けてもらった時などに、ややかしこまった場面で使われます。

この言葉を言う時は、ビジネスのシーンでもそう多くはありません。

仕事の上で大変世話になった時とか。

先方の配慮に感動した時などの場面で使われるようです。

目上の人の配慮の無さに呆れてしまって皮肉っぽく使う時がありますが、こんな場合も少ないようです。

ここでは、大変お世話になった時のお礼を込めて表現する時の類語をまとめてみました。

「痛み入る」の類語でよく使われるのは、「恐れ入る」「恐縮する」「有難い」などです。

恐れ入ります

「恐れ入る」の意味も二つあります。

①一つ目は、相手から頂いた好意などを有難いと思うことであり、また相手に多大な迷惑をかけてしまって、それを申し訳なく思う気持ちなのです。

どちらの場合も、恐縮をしながら感謝を表しているのです。

②二つ目は、相手のあまりのひどさに、言う言葉もないほどに呆れることです。

期待していたけれども、まったく役に立たないどころか、身内の足を引っ張ってしまうような失態をしてしまった時に、「あいつの行動には、恐れ入ったよ」などと、あいつはとんでもない奴だと非難する時に使います。

予想を超えたひどさだったということです。

このように、「恐れ入る」という言葉の意味は、優れている点にすっかり感心してしまう時と、あまりにも劣っていることに感心してしまうことの両面があるようです。

前者は、素直に褒めている時に使用し、後者はバカにしている時に使うようです。

恐縮です


ビジネスの時に、「恐縮です」という言葉をよく耳にします。

目上の人に対して使っているようです。

何かをしてもらった時やお礼を言う時に、敬語として「恐縮です」を使うようです。

「申し訳ありません」などという代わりに使われているようです。

そもそも「恐縮」の意味は、恐れから身がすくむ状態のことです。

恐れによって身体が動かなくなるほど緊張してしまっている状態を表しているのです。

ビジネスのシーンで「恐縮です」が使われる場合は、「相手から思いやりの厚い気持ち(厚意)を受けた場合などに感謝する気持ちや、相手に迷惑をかけてすまないと思う気持ちを表現する時です。

つまり、「恐縮です」は、「有難うございます」や「申し訳ございません」よりもかしこまった表現であると思われます。

「恐縮です」は、陳謝と感謝のかしこまった表現と考えてください。

この、陳謝や感謝を表現する幅も広くて、ある意味では社交辞令的に使われる場合も多いようです。

「今度のゴルフコンペの優勝者の予想を聞かれたから、君の名前をあげといたよ」などと上司から雑談の時に言われたので、「恐縮です」などと返答するのです。

優勝候補にあげてもらったことに対する謝辞とでも言うのでしょうか、社交辞令的に軽い気持ちで「恐縮です」と言うようです。

ただ、よく使われる言葉なのですが、「恐縮ですが」と「が」を追加すると少しニュアンスが異なってきます。

「恐縮ですが」とは、「申し訳ございませんが・・・」とか「お手数ですが・・・」などと、何かをお願いする時によく使われます。