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痛み入るとは?意味やビジネスでの正しい使い方を解説


普通の会話ではほとんど使わない言い回しでも、ビジネスの世界ではよく使う言い回しがあります。

独特のニュアンスで意味が通じるのです。

例えば「痛み入ります」もその一つです。

刀を腰に差した武士同士で、何かをしてもらった感謝の言葉として「痛み入ります」と伝えるのです。

この言葉の意味は、相手の行為に対して恐縮した時に使われるようです。

この言葉は、古い言い回しだと思うのですが、現代のビジネスシーンでも時々使われるのです。

取引先のひとや上司に対して、改まった時に言うことが多いようです。

この言い回しを使うと丁重に謝辞を伝える時に効果的であり、ひとりの有能なビジネスマンのマナーとしても覚えておくとよい言葉です。

逆に、職場の中で仲間には使うことはありませんが、もしこの言い回しを使うと、「何?どうかしたの?」と頭を疑われてしまいそうです。

まあ、仲間同士では、「すまん、すまん!」程度の挨拶で済むはなしです。

言われた方も、キョトンとしてしばらくは理解できないかも知れません。

それよりも、ビジネスの時に緊張した場面で相手の配慮に感謝する時に、単に「ありがとうございました」と言うよりも、「ご配慮、痛み入ります」などと伝えると、もっともらしく丁重にお礼を伝える雰囲気が出るのです。

ビジネスのシーンでは、馴染みの取引先も増えてきます。

すると、相手の会社に対して気配りをしてくれる時があるのです。

例えば、いつも同じ原料を納入している会社の営業マンが、しばらくの間注文が途絶えていることに気付き不審に思ったのです。

ちょっと調べてみると、他社に横取りされた様子もないのですが注文が途絶えているのです。

相手の工場の課長もよく知っているのでそれとなく打診してみると、その原料は不足気味で生産に支障がでそうだとの事でした。

それを知って急いでその会社の営業マンに現状を伝えると、営業部の発注ミスだと分かり急遽注文を出したのでした。

その後その営業マンがお礼の挨拶に尋ねてきて、原料の異常な動きに着目して在庫不足を防いでくれたその配慮に対して「痛み入ります」と伝えたのです。

本来なら注文を出す立場の会社が注文することを忘れ、受注する立場の会社の担当者が気づいて教えてもらい窮地を脱したのです。

もう少し注文が遅れると、工場も稼働が止まって大きな損害を被るところだったのです。

まさに「痛み入る」状態だったのです。

では、さらに「痛み入る」の使い方や意味について、もう少し調べてみました。

この記事の目次

「痛み入る」の使い方はあたってる?

「痛み入る」とはどんな場面で使うのでしょうか。

「痛み入ります」というような言い回しをするようですが、かなり改まった場面で使用されるようです。

親しい相手に使うと逆に不自然に感じてしまうので、そんな時にはストレートに「ありがとう」と感謝の言葉を伝える方がいいのです。

それに対して、仕事に関していろいろと便宜を図ってもらった時や支援をしてもらった時に、心の底から感謝をしている気持ちを「痛み入る」と言う言葉で表現するのです。

ただ、逆の場面もあります。

というのは、ある理由があって控えていたことに対して「忘れているのでは?」などと問い合わせたことに対して、「ご忠告痛み入るよ」などと皮肉を込めた使い方をすることもあるのです。

分かっていることに対して敢えて忠告されたことに対して、余計なおせっかいだと少々怒っているのです。

ビジネスシーンよりも、親しい仲間うちで皮肉っぽく言う時に使います。

「言わなくても分かっているよ」というニュアンスです。

親しい仲間では、「痛み入る」ことを逆手にとって言い返す時の言い回しです。

「痛み入る」の意味


「痛み入る」の言葉の意味は、大きく二つあります。

①一つ目は、相手の親切や好意に恐縮するという意味です。

これは、何も自分が行おうとしていることや出来なかったことを代わりにしてもらった時に、感謝を込めて言う時に「痛み入ります」と真摯にお礼を言うのです。

そんな場合でなくとも、何かの会合に思いがけなく招いてもらった時など、その配慮に対しても「ご配慮痛み入ります」などと挨拶に使われます。