CoCoSiA(ココシア)

「暫定的」の意味とは?使い方や似て...(続き3)

作業現場でちょっとした問題が発生した時に、たまたま責任者がその場にいなくて、誰かが対応を決断しなければ作業が止まってしまうのです。

作業結果にはほとんど影響しないことはみんなもわかっているので、その場の年長者が「ここは一時的にこう対処しておいて、後で報告しましょう」などと仕切るのです。

みんなも納得して「そうしよう」と同意して作業を続けるのです。

こんな場面で、仮に取り決めて進める時は「一時的に」という表現をするのです。

仮の

「仮の」というと思い出すのは自動車運転免許証です。

教習所で運転の練習をしている時に、実際の路上を運転して練習する必要があります。

この時に、路上を走る運転免許証として「仮運転免許」を取得することが必要です。

一定の資格を得た人が、正式の免許証をもらうまでの間に、仮に与えられる免許なのです。

受講者の間では「仮免許」とか「仮免(かりめん)」などと呼ばれています。

「暫定的な免許」なのですが、自動車の運転の練習においては、仮免許と呼ばれるのです。

「仮」とは、本物ではないが、間に合わせで代用するものという意味です。

試験的

多くの選択肢があって、しかもどれも似たり寄ったりという状況であれば、何かのきっかけに使ってみたいと思う時があるものです。

スポーツの世界では、たまたまレギュラーの選手が怪我で休むことになった時に、変わりの選手を選ばなくてはいけません。

監督もいろいろと思案した結果、一度この選手を使ってみようと思う時があります。

そんな時に「あいつを試験的に使ってみよう」などとチャレンジすることがあります。

正式にはまだ使える技量はないが、ここという時の起爆剤としてはおもしろい能力を持っているので、試験的に使ってみようと判断したようです。

正式ではないけれど、今回は暫定的に使うということなのです。

仮に使ってみて、結果が良ければ正式に採用することにもなるようです。

永久的ではない

「暫定的」と言うからには、永久的ではないということでもあります。

「永久」とはいつまでも限りなく続くということです。

「永久不変」というように、限りなく変わらないということではないのです。

はかない

「暫定的」ということは永久的でないことで、いつか消えてなくなるということです。

決して長続きはしないのが特徴なのです。

束の間の出来事であって、あっけなく変わるということでもあります。

正式なものが現れると、すぐに交代になるのです。

はかなく消えてしまうのです。

「はかない」とは、「儚い」と書きますが、すぐにきえてなくなることを表します。

「暫定」とは、儚いものなのですが、正式なものが現れるまでは、その間代わりに活躍することになります。

政治の世界でも、紛争に巻き込まれた政権がまごまごしているうちに分裂してしまい、統制が取れなくなった時に「暫定政権」が誕生します。

混乱していた世の中は、一時的な暫定政権だと容認しましたが、正式な政府が誕生する気配もなく暫定政権が半永久的に継続することがあります。

暫定と言いながらも、それに代わる正式なものが誕生しないといつまでも変わらないことになります。

こんな事例もありますが、暫定というからには、そのうちに消えてしまうという「はかなさ」があるようです。

果敢ない

「果敢ない」と書いて「はかない」と読みます。

「儚い(はかない)」と同じ読み方なのですが意味は違うのです。

「果敢ない」の方は「果敢(かかん)」がないという意味です。