安定している人って何だか良い感じに見えますよね。

包容力というか、一緒にいて楽というか。

そんな人物に憧れる人も多いのではないでしょうか。

なんとなく醸し出しているその安定感は一体なんなのか、掘り下げてみました。

安定している人ってどんな人?そんな人いるの?

正直に言うと、筆者は出会ったことがありません。

一見すると安定しているように見えてもブレブレな人ばっかりです。

でも、出会ったことはありませんが、ドバイの石油王の子息が「今日もベンツ買っちゃった。お金が余ってるから」と取材で言っていたのを見て「安定してんなー!いいなー!」と思いましたし、フィギュアスケートの羽生選手や、野球のイチロー選手を見ると「この人たちのメンタルの安定っぷりは何なの」と思ったりします。

たぶん、結論としては「いる」が正解なのでしょう。

ただ、出会える確率は低いです。

見せかけの安定感の持ち主ならゴマンといます。

安定には2種類ある?

改めて「安定」の言葉の意味を確認しておくと「激しい変化がないこと、落ち着いた状態にあること」です。

光や熱などで変質しやすい物質を加工して変質しにくくすることを「安定化」と言ったりします。

つまり、変動する要素は本来持ち合わせているけれども、状態を保っていることを示しているわけですね。

人物像に限って言えば、精神的安定と経済的安定の2種類が挙げられます。

精神的安定

ネガティブ、ポジティブの両面から行きすぎない状態です。

両方が均衡を保っています。

Googleが生産性向上のカギと報告した「心理的安全性」にヒントがあるのでご紹介しましょう。

心理的安全性(psychologicalsafety)は、会社における同調圧力や恥を感じることなく、本来の自分として(本音で)意見交換できるチームや職場の環境の雰囲気を重要視したものです。

このことから読み解くと、社会人として世間から期待される役割を演じたり、飾り立てたりすることなく、本音を曝け出せる心理状態にあることが、最も健全で安定していると考えられます。

つまり、精神的に安定しているように見えても、強そうな印象で自分を塗り固めたり、とにかくマイナスの感情を押し殺している姿は、安定しているとは呼べないということです。

経済的安定

婚活などでは「お金持ちじゃなくてもいいけど、経済的に安定している人がいいな」という言葉をしばしば耳にしますね。

しかし、この「安定」はとても不明瞭です。

筆者も20代前半あたりまでは「年収1000万クラスになったら安定してるってことだろう」と思っていました。

しかし、現実では1000万クラスだった人が破産したのを何度も見てきたし、急に仕事をクビになってしまう姿も見てきました。

経済的に困る状況に陥るリスクが極めて低い状態を「安定」と呼ぶのが妥当ですが、そのリスクが極めて低いという状況自体がとても不明瞭です。

では何をもって安定とするのか、次の項目で詳しく解説します。

経済的に安定している人の特徴


現状の“お金持ち”でも将来は“貧乏人”になるリスクがあるとすれば、それは不安定といえます。

先述のように、収入が1000万円あったとしても、会社をクビになれば失ってしまうような状況(手に職があるわけじゃない)ならリスクは高いですし、当然ながら会社自体が傾く恐れがあるならハイリスクです。

とはいえ、手取り年収1000万円の仕事をしながら年収200万円のような生活を続けていたとすれば、単純計算で年間800万円貯金ができため、10年もしたら、将来ある程度困らない経済的安定を手に入れているでしょう。

このあたりを掘り下げていきます。

生活に困っている様子がない

収支の問題です。

月収50万円の人と20万円の人を比べれば、一般的には50万円の人の方が安定していると考えられます。

でも、月収50万円の人の貯金が0、月収20万円の人の貯金が200万円だったらどうでしょうか。

貯金0って相当ヤバいですよね。

毎月50万円もピッタリ支出していることを示していますから、生活レベルはともかく何かあったらアウトです(骨を折るとか病気になるとか)。

月収20万円でも貯金が200万ある人の方が、思わぬ事態への対応力があります。

このように、収入の額面よりも、リスクに備えた生活ができているかが重要です。

あとは生活基盤が既に構築されている人ですかね。

マイホームのローン返済がもう完了していて、なんなら家賃収入のある物件を持っていて、銀行の利子だけでも飯が食える、みたいな、生活に困る要素のない場合。

…羨ましい。

お金の動きを把握している

ミクロ経済やマクロ経済の知識を持っている、みたいな専門的な話ではありません。

自分に関するお金の動きを把握しているかどうかです。

1年間の自分の金遣いを考えてみましょう。

毎月ぴったり同額使うでしょうか。

おそらく、年末年始はちょっと豪華な食事をしたり、親戚の子にお年玉を配るので支出が増えますよね。

恋人がいればクリスマスやバレンタイン、誕生日などの支出がありますし、春は新入社員に食事を奢ったり、夏季休暇は帰省や旅行でまた支出が増えることでしょう。

このように、予測できる支出の増加を見込んで計画できるかが、自分のお金の動きを把握しているか否かの境目です。

使い方が上手い

収入が10万円台でも家賃まで支払って十分に暮らせる人っているじゃないですか。

こういう人は使い方がめちゃくちゃ上手なんですよね。

周囲からすれば「もっと稼いだ方がいいよ!」なんて言われるでしょうけど、本人にとっては事足りています。

だから何も困らない。

多くの人は収入に合わせて生活していますが、このタイプは生活に合わせて稼いでいます。

一見同じに見えても全く別物。

収入に合わせて生活する人は、自分が最低限どれだけあれば生活できるのか分かっていませんから、収入が高くなればなるほど無意識に贅沢をしがちです。

一方、生活に合わせて稼ぐ人は自分が最低限必要なものを心得ているため、それ以外を過剰な出費と見なすことができます。

そのため、仕事に躍起になる必要もなく、プライベートに時間を割くこともできるでしょう。

ある意味一番無駄のない生き方です。

安定した収入がある


最強なのはこのタイプ。

無意識の贅沢を重ねても一定程度まで耐えうる安定収入の持ち主です。

それも、未来永劫約束された収入を指します。

どれだけお金を稼いでも、多くの場合、それが約束されているかはわかりません。

年収が1000万円あろうと1億円あろうと、次の年の年収が0になる可能性があれば、本当にそうなったが最後、税金で滅びてしまうでしょう。

この不安が付きまとわない収入…石油王とか、大地主、税金のかからない億円単位の宝くじの当選あたりですかね。

自力で獲得するのは難しい世界でもあります。

精神的に安定する人の特徴

精神的安定は、先述の通り生まれ持った底抜けのポジティブ人間などを指すのではなく、ネガティブとポジティブの均衡が保たれていて、感情の乱高下がないことを意味しています。

内心もそうであるか、見せかけだけそうであるかによって、本当に精神が安定しているかどうかが分かれます。

自分をコントロールできる

誰もが出来ているつもりで出来ていないものです。

年齢が上がるにつれ、怒りを露わにしないことくらいは出来るようになっても、怒りさえしないというのは難しいですからね。

もっと平たく言えば、大人ぶるのは子供でもできるけど、大人になるのは大人でも難しいということ。

精神的に安定している人は、感情のブレとは瞬時に自分を引き離して、客観的な立場で物事を捉えるコントロール力があります。

たとえば仕事でミスをして、めちゃくちゃ落ち込んで何も手につかない状態なら不安定、瞬時に「なぜミスをしてしまったのか」の分析を始めるなら安定しているということです。

タフ

タフ(tough)は直訳すると「頑丈」です。

精神的にタフといえば、安定以上に全く脆さがない感じ。

これは強がっている状態とは違って、むしろ受け流しスキルがめちゃくちゃ高い人によくみられる傾向です。

タフに見せたいだけの人は「お前って意外とバカだよなー!」と言われると、いかに自分が賢いかを懇切丁寧に論じ始めます。

一方、本当にタフな人は「そうなんだよなー!」と返答することができます。

受け止めるべきことと、そうでないことの線引きが上手。

たとえ物事に失敗しても、建設的な批判は受け止め、改善策に活かしつつ、単なる悪口は意に介しません。

だから落ち込むほど傷ついたりしないのです。

ポジティブ

弱さを知らぬまま生きてきた底抜けにポジティブな人を見ると、それはそれで危うさを感じますが、何かしらの困難を乗り越える中でポジティブな考え方を身に着けた人は安定します。

自分の弱さと向き合ってきた結果として生み出されたポジティブさは、ネガティブな物事に遭遇しても自分の気持ちを切り替えさせてくれます。

そして、弱さを知っているからこそ、自分が潰れるまで無茶をすることなく、他者に助けを求めることができます。

これが本当に精神の安定したポジティブ人間です。

健康的な生活を送る

人を洗脳しようとする時、睡眠を奪い、食事を与えない方法(拷問)がとられます。

その上で、まるで救いのように、それを与えてやるのです。

正常な判断力ができない状態にしてから手を差し伸べると、拷問された人は思わずその手を掴んでしまうという心理を利用しています。

つまり、人の精神をぶっ壊すには、まず身体をぶっ壊すのが手っ取り早いわけです。

さて、問題なのは自らこの拷問を課してしまう人たち。

睡眠も食事もとらない状況が続くと、地獄のような気持ちのあと、ふいにハイテンションになってしまう時が訪れます。

情緒不安定もいいところです。

精神的に安定している人の基礎には必ず健康があります。

健康がズタボロなのに精神的に安定しているように見せられる人は、心が強いのではなく心に蓋をする力が強いのです。

メリハリをつけられる

最たる例は仕事とプライベートを完全に分けている人。

これ、めちゃくちゃ難しくないですか?精神的にはめちゃくちゃ引きずりますよね。

仕事で嫌なことがあれば家にいても考えてしまうし、家で問題があれば仕事中も集中力が散漫になったりします。

その点、理不尽な上司の気まぐれな説教を「面倒くせーなー」と思いながら受け流しつつ、説教が済んだら「はぁー!終わった終わった!さーて仕事しよ」と切り替えられるような人は精神の安定感がハンパないです。

説教が理不尽なものだとわかっているから悩みすらしません。

再び説教タイムに突入しても「出たなー!」と思うくらいで「また説教された」「いい加減やめてよ」などと思うこともないのです。

バランスが取れてる

ネガティブとポジティブだけでなく価値観からバランスがとれている人は精神的に安定する傾向にあります。

よく問われる「お金か愛か」みたいな話になっても「どっちの意見もよくわかる」と中立的な意見を示すのが特徴です。

これは自分の意見を持っていないということではなくて、偏った価値観を持たないようにしている、というのが近いでしょう。

個人ごとに意見が違うこともよくわかっているし、どちらかを一方的に批判したりはしません。

そのため、敵となる人物もおらず、マイナスな感情をぶつけられる機会も少ないので安定を保ちやすくなっています。

メンタルが強い

メンタルが強いってどんな人なんでしょうか。

ザッと調べたところ、次のような特徴を併せ持っているとメンタルが強いと認定されるようでした。

・素直
・思いやりがある
・着飾らない(無知を自覚している、媚びを売らないなど)
・臨機応変
・自分の決断を信じる
・諦めない、くじけない
・冷静、合理的
・ポジティブ
・成功は自分でつかむものだと思っている
・妥協しない
・逆境を経験と捉える
・忍耐強い

…そんな人に出会ったことはないなぁ。

そう見せかけている人は多いけれどね。

本心からこれを実践できているのだとしたら、その人は多分仙人か何かだと思うわけですよ。

少なくとも人間ではない。

どんなに見せかけるのが上手くても、内心では悩んでいるはずだし、マイナスの感情と戦っているはずです。

メンタルが強い人なんていないけど、強く見える人が安定しているようにも見える、というのが現実的なところではないでしょうか。