報告して判断を仰ぐのが筋であろう
ある営業所で使用している営業車が、故障してしまい修理をすることになったのです。
修理には3日間が必要で、その間の営業車を別に用意する必要がありました。
その営業所の事務係の担当者が、気を利かせてレンタカーを予約していました。
当日になって借りた車を営業に使おうとすると、荷物を入れるトランクのスペースが狭すぎて一度に運ぶ荷物の量が少なくなって、営業の効率が悪いことが分かったのです。
そんなトラブルを抱えたまま運用している時に、本社の部長がたまたまその営業所にやってきたのです。
見慣れない車に驚いて営業マンに事情を聞いて、事情を把握したようです。
しかし、そこの営業所長を呼び出して、近くの営業所の車に余裕があって、3日間ぐらいなら借りることができたことも分かりました。
経費を使って車を借りたが役に立たない車であったことと、近くの営業所の車が使用できたこと、そして勝手に判断して行動していたことなどを注意したのです。
まずは、近くの営業所の車を活用することをなぜ考えなかったのか。
しかも、車種を考えずに借りてしまったことなどに触れて、部長は「車が故障したことを報告して判断を仰ぐのが筋であろう」と社員に告げたのでした。
彼は判断を仰ぐような視線を投げかけた
サッカーの部活で頑張っているのですが、最近の猛暑でグラウンドは炎天下の状況です。
こんな中を朝から2時間もサッカーの練習をしてきたのですが、身体に危険な状況になってきました。
そのチームのリーダーは、熱中症の心配もあって、練習を終えてほしいという気持ちでコーチを見ていました。
彼は練習中止の判断を仰ぐような視線を投げかけていたのです。
コーチもその状況に気付いており、みんなを集めて「今日は昼からの練習は中止とする」と告げたのでした。
判断を仰ぐのはいいが、結果は目に見えていた
真面目で仕事を頑張っているのだが、まだ入社1年目の新人がいます。
ある大事なプレゼンがあるのだが、あいにく担当者は急病でしばらく休むことになりました。
プレゼンを誰にやらせるかと考えたあげく、その新人に任せることとなったのです。
経験は浅いのですが話し方も堂々としているからです。
上司にそのことを相談すると、「私に判断を仰ぐのはいいが、結果は目に見えている」と却下されたのでした。
このまま進めていいものか、あなたの判断を仰ぎたいと言った
職場の仲良し仲間3人で、ホノルルマラソンに参加しようと決めました。
3人とも学生時代は運動部に所属していて短いマラソンの経験はありますが、フルマラソンは始めてです。
半年の余裕があるので、自分達でじっくりと練習を開始することになりました。
2ヶ月ほどマラソンの練習をしていたところ、ある先輩からホノルルマラソンの経験者を紹介してもらいました。
そこで、その経験者に練習方法やスケジュールを開示して、「このまま進めてもいいものか、あなたの判断を仰ぎたい」と相談したのです。
上司や取引先に使う時の3個の注意点
上司や取引先に「判断を仰ぐ」時には、失礼がないように注意することが大事です。
例えば、何かの申し入れや相手の承諾が緊急に必要な時があります。
「YESかNOかの判断が今すぐに欲しい」時には、至急判断を仰ぐことになるのです。
もしも、急ぐのであれば、いつまでにどのような判断が必要なのか、そのための詳細な経緯や状況の報告が必要かどうか、判断の結果はどこの誰にどのように送ればよいのか、などを要約して判断を仰ぎます。
もちろん、件名と判断がほしい旨を明確にしておくのも必要です。
最近では、急ぐ場合にはメールで判断を仰ぐ場合が増えてきたようです。
急ぐ時には、相手に指示を仰ぐ場合もあります。
現在の目のまえの問題点を解決するために、ともかくこれを実行しても良いかどうかの指示を受けたいときに活用します。
「指示を仰ぐ」ことになります。
1.目上の方の指導を受ける、お願いする時に使う
「仰ぐ」とは尊敬の念を込めた言葉です。