保育園に通う三才の自分の子供が、保育園で描いた絵を持って帰ってきました。
画用紙にクレヨンでなぐり書きしたような絵なのですが、その絵を仕事から帰ってきた旦那さんに見せたのです。
その絵を見たとたん一瞬動きが止まって、絵を目の高さに持ち上げてしげしげと眺めたのです。
そして「この絵の色彩が素晴らしい。のびのびと描いているし凄い。この子は絵の素質があるのでは?」と喜んだのです。
親ばかと言えるのですが、世の親は自分の子には何か特別な才能があるのではと感激してしまうようです。
ところで、「素質」や「才能」という言葉はよく使いますが、同じような意味で「資質」という言葉もあります。
「素質」とは、持って生まれた性質、将来あるものになるのに必要な能力や性質のことです。
先ほどの自分の子供が描いた絵を見て、父親はこの子には持って生まれた絵を描くという能力や才能を持っているのではと思ったのです。
「才能」も、物事を巧みになしうる生まれつきの能力のことです。
「素質」も「才能」も共通していることは、生まれた時から持っている先天的な性質のことのようです。
「資質」も同様に、その人が生まれつき備えている、物事を巧みにこなす性質や才能の事なのです。
「素質」も「資質」も、物事を巧みになしうる生まれつきの能力のことですが、これらの違いはどこにあるのでしょうか?「素質」の「素」とは「性質」や「たち」を表す漢字です。
そして「資質」の「資」とは「たから」という意味です。
具体的に言うと、ある病院で医者を目指している実習しているインターンを見つけて「あのインターンは、医師としての素質がある」という時は、性格や態度が医師に向いているのではという意味です。
「あのインターンは、医師としての資質がある」という時は、医師として持つべき才能に恵まれているという意味なのです。
医師としての十分な手術の能力や判断力が高いことを評価しているようです。
TVでも、ちょっと固い内容の討論会などで、「あの人は、政治家としての資質がある」などと論評する場面があります。
ちょっと問題になるような言動をしたりぶっきらぼうな発言から、議員としての能力を持っているかという議論をしている場面でしたが、政治家としての資質があるか無いかの話になったようです。
こんな場面では、政治家の本質という意味で「資質」と表現されているようです。
しかし、どこかの演舞場で笑いを取りに行った新人の漫才師が、お客さんが笑わないのでコケてしまう時があります。
自虐的に「すべったあ~」などと楽屋で反省しますが、その漫才師を「漫才師としての資質があるかどうか」などとは議論しません。
「あいつは才能ないで~」とか「あいつは素質がない」などと評します。
「あいつは資質がない」とは言わないのです。
ちょっと堅ぐるしい難しい言葉かも知りません。
資質は何種類ある?自分に備わっている資質を見つけよう
資質とは、何かの目的を達成するために必要な能力の事でもあります。
仕事においては、営業部に配属されれば営業としての資質がありますし、経理部門に配属されれば財務管理などの専門的な資質の有無も必要です。
それと共に、専門的な資質だけでなく、社会人、企業人としての資質も必要なのです。
このように考えると、資質というのは多岐にわたるものであるということが分かります。
それらを大きく分けると、①仕事に向き合うための基本的な資質、②与えられた業務を遂行するための能力を指す資質、③コミュニケーションなど対人関係に関する資質の3つに分けられます。
今の自分の置かれた環境や仕事を考えると、どのような資質が必要か、また現に自分が持っている資質は何なのかを見つけてみましょう。
資質の種類20要素を紹介!
仕事をするにしても、遊ぶにしても、何かの資質を持っている人は、周りの人から信頼されます。
この人は、資質があるからきっと伸びると期待もされるのです。
あなたの今の仕事で必要な資質とは何かを考えてみたことがありますか?
どのような場面で、どんな資質が期待されているかを知るために、資質の種類20要素を以下に順に説明していきます。
1.自己制御力
人間は目標を達成するために、何かを我慢して行動を抑制することがあります。
この抑制、つまりは我慢をすることを自己抑制と言います。