その時代を一番よく表すのが、若者のファッションですね。
昔を振り返ってみると、ファッションの変化がよくわかります。
それと、若者の間でも、その人の服装で職業や今の生活の様子もすぐにわかって来るようです。
昔は、家を出る時にはまともな恰好をして行けと親父さんに注意されたものです。
頑固で怖い父親の言うことを聞きながら、黙って好きな恰好で出て行ったものです。
父親に対するささやかな反抗であったような気がします。
ご近所のおばさんから、「あんた、上着の裾が出てるよ!」なんて注意されたこともあったのです。
そんなスタイルが流行り出してからは、服装のことでいろいろと指摘されたり注意されることも無くなっていったのです。
今では、いかに個性的なスタイルで出かけるかが楽しみになってしまいました。
高校生にもなると、異性を意識してしまうので、服装にも関心を持つようになります。
学校によりますが、制服が決められているとまだやりやすいのですが、制服があっても自由にできるところは服装にも悩んでしまうようです。
毎日同じ恰好も嫌だし、季節によって変えていかなければならないし、結構面倒なことになっているようです。
たまたまアルバイトをすることになったのですが、バイトの面接には制服で行くべきか私服で行くべきか迷っているのです。
バイト先に制服がない時は、どのような恰好で出勤すればよいのかなどと、つい考えてしまうのです。
自由な恰好で良いとなっても、同じ年代でもおしゃれに敏感な女性は、ファッションにもこだわっているようです。
そんな中に混じってバイトをするには、やはり服装も意識してしまうのです。
さらに、大学生や社会人ともなると、その場に合わせた服装というものが注目されてしまうのです。
口の悪い人からは、「こんな時にあんな恰好で来るとは、常識がないのね!」などと陰口を叩かれることにもなるからです。
毎年、就活の時期なると、リクルートスタイルの男女をあちこちで見かけるようになります。
ちょっと見ると「会社訪問だな」と分かりますし、必死に面接会場を探している人もいます。
こんな就活生は黒か紺のスーツが一般的ですね。
鞄も地味な色合いでネクタイも地味なものを着用しています。
服装から真面目さをアピールしているようです。
就活なら、豪華なスーツを身に着けるよりも、人間性を前面に出す場面でしょう。
レストランなどでは、清潔な印象を醸し出したり、営業に向かう営業マンなら、やはり初めての人にも信用してもらえるようなきちんとした身なりがまずは重要です。
今は少なくなりましたが、昔はお見合いという儀式もありました。
写真では相手を見ていますが、初めて生の自分を見せるのですから、いい服を着て出かけたはずです。
自分が自分らしさを出せる服装のようです。
そんな服装や持ち物だけでも相手を品定めできるようです。
いい服を着て出かけても、着慣れていないとなんだかぎこちなく見えるはずです。
身体になじんでいなければ、自分をうまくアピールできないのです。
最近の服装の話題というと、先日ノーベル賞を受賞された本庶佑さんが、授賞式に羽織袴の和服で出席されました。
日本人では二人目だそうですが、これも日本人から見ると素敵な服装だったと思いました。
その日に取って付けたように着たものではなくて、日頃から和服に親しんでおられたので、とても着こなしも素晴らしかったように見えました。
これこそ、いい服を着て出席したと思えるのです。
では、いい服とはどのような服のことを言うのか考えてみました。
いい服を着たいあなたへ
「いい服」とは、生地の質が優れていて着心地がともかく良い服のことでしょうか。
着心地はそれほどでも、みんなが認めているブランドの服のことを指すのでしょうか。