大震災があった時に、被災地の人々を励ますために多くのボランティアが集まってきて、復興のお手伝いをするシーンはよく見かけます。
被災地の人々に寄り添いながら、絆を深めていくのです。
同じような経験をした人々は、被災地の人々の苦しみや悩みが理解できるので、深い絆を感じるものです。
「絆(きずな)」とは、本来は馬や犬などの家畜を、通りがかりの立ち木に結んでおくための綱の事でした。
束縛や呪縛という意味もありました。
家畜が一本の綱でしっかりとした木に結ばれていることから、人と人との結び付きにも例えられるようになって、今では人と人との支え合いや助け合いを表現する言葉となりました。
人と人との断つことができない深い結びつきを表しています。
震災のような災害だけに係わらず、友人、家族、恋人、ペットなどとの絆も大事にされるようになってきたのです。
ところが、絆という意味が分からなくなったと嘆く人もいるのです。
というのも、小さい時から仲良しで、楽しいことも苦しいことも分かち合ってきた親友がいたのです。
二人は深い絆で結ばれていたと思っていたのですが、その人が大きな失敗をしてしまい、窮地に陥りました。
何をやっても上手く行かず解決策も見つからないのでした。
ほとほと困り果ててしまったのです。
そんな状況を知ってか、周りから友人たちも抜けていき、自分とは関りを持ちたくないように思えたのでした。
深い絆で結ばれていたと思っていた友人も同様でした。
それは絆ではなかったのでしょうか。
それをある先輩に尋ねる機会があったので、「絆とはそんなに簡単に壊れるものなのでしょうか?」と聞くと、「それは絆ではなく、単なる友情だろう」とのことでした。
「人がどん底に落ち込んでしまった時に、さりげなく手を差し伸べてくれて助けてくれる関係が、絆が深いというのだ」と教えてくれました。
なるほど、単に友情が強かっただけの事かと落胆していたのですが、その後に「本当に絆で結ばれているのであれば、きっと助けに来てくれるはずだ」とも教えてくれました。
すると、しばらくしてからその友人が「あの問題の解決策を探していたのだが、恩師に教えてもらってきた」と言って、いくつかの資料をもって駆込んで来たのでした。
今まで想像できなかったような対応策で、その失敗は見事解決できたのでした。
友人には上手くお礼の言葉がでなかったのですが、間違いなく深い絆であったと実感したそうでした。
ということは、やはり男性同士の絆と言うのは存在しているということなのでしょうか。
男性同士の絆に関しての映画やドラマも多いようです。
いわゆる感動を覚えるようなストーリーなのです。
多くの敵が待ち構えている不利な戦いの場に、ひとりで戦いに挑もうとしている男に対して、深い絆で結ばれていた仲間がやってきて、一緒に戦うというような場面です。
強い友情と絆で結ばれている男たちは、たとえ死ぬようなことがあっても、最後まで一緒に戦うという気持ちなのです。
自分の信念のためにひとりで戦って散っても良いという潔さに感動して、今までの絆によって助太刀するということなのです。
絆は、命までかけても後悔しないという強いものなのですね。
家族の場合もそうです、震災などで生きるか死ぬかの危険な状況であっても、絶対に助けに行くという強い気持ちを持つものです。
これが絆というものです。
みなさんも、何かの強い絆で結ばれていることがあるはずです。
女子とは違う!?男同士の絆とは?
女同士の間でも、強い絆というものは存在するはずです。
中でも、姉妹とか母と娘などは強い絆で結ばれているはずです。
では、女性の友人同士ではどうなのでしょうか?
一般的には、女同士の友情や絆というものは、薄っぺらいもので男同士よりは軽くて浅いなどと、若干否定的な表現が多いようです。
女性の場合は、家族以外では女同士よりもどうしても男性の方に関心が移るようで、絆よりも恋愛に心を取られるからとも言われています。
つまり、命を懸けてまで結びつきたいのは、女性ではなくて男性の方だということなのでしょうか。