冠婚葬祭や旅行先の旅館で渡すことが多い心付け。

現代では心付けを行わない人や受け取りを拒否する会社が増えており、特に旅館での心付けは行われていたことすらも知らない人も増えています。

しかし、会社側やスタッフにお世話になった時、自然と「お礼がしたい」という気持ちは誰しも起こるものです。

お礼の気持ちを心付けとして渡す際には、どのような方法で渡せば良いのでしょうか?相場や渡し方など、心付けの正しいやり方をご紹介します。

心付けのマナーを知ろう

心付けとはそもそも、どのようなものなのでしょうか。

冠婚葬祭でスタッフにお金を渡すということは知っていても、何故渡すのか、そして誰にいくら渡せば良いのかを知らない若い人も増えています。

心付けを行う意味やマナーを知らないと、親に言われるままに心付けを用意したものの、「何故スタッフにも別にお金を渡さなければならないのか」ともやもやとしてしまいますよね。

渡す本人が心付けに関してろくに知らないと、受け取る側も困ってしまいます。

そこでまずは、心付けとはそもそも何なのか、その意味や由来などからご紹介していきます。

1. 心付けの意味


心付けとは、一言で表せば「感謝の気持ち」です。

誰かにお世話になった時や、とても良くしてもらった時に、人は自然と感謝の気持ちがわいてきます。

その感謝の気持ちを形で示すために、謝礼やお礼の品物を用意して相手に渡すことが「心付け」なのです。

良く知る相手や、相手の好みが分かっている場合には心付けを品物として渡すこともあります。

しかし、一般的には心付けを渡す相手は冠婚葬祭でお世話になったスタッフや、旅館の仲居さんですので、当然相手の好みは分かりません。

そこで、手軽に自分の感謝の気持ちを伝える方法として、謝礼(チップ)を渡すのです。

海外では当たり前の習慣ですが、日本ではあまり馴染みがないため、海外旅行に行った先でチップに関するトラブルも少なくはありません。

海外ではチップの有り無しでサービスの良し悪しが変わることも珍しくありませんので、行く際にはあらかじめチップの相場を調べておくと良いでしょう。

日本では心付けを断るところも増えていますので、海外のように今も習慣化していることはないのです。

2. 心付けの語源とは?

心付けは海外で言うところのチップです。

冠婚葬祭や旅先の旅館で良くしてもらったスタッフに対してお礼の気持ちを渡すことから、「こころづけ」と呼ばれるようになりました。

今ではそれを「心付け」と漢字で表すことが多いです。

感謝の心を一緒に付けて渡すという、実に日本人らしい美しい言葉の表現ですね。

3. いつ頃から始まった風習?

心付けは、古くは江戸時代から始まったとされています。

しかし、当時は庶民が旅行に行くことなどそうはないため、庶民の間で風習になっていたわけではないようです。

江戸時代に今の関西地方で「ぽち袋」が登場し、そこからお年玉やちょっとしたお小遣い、心付けなどをぽち袋に入れて渡すようになったと言われています。

江戸中期になるとお伊勢参りなどで旅館に泊まった際に、仲居さんにぽち袋に入れた心付けを渡すことが増え、それが「お世話になった人へ心付けを渡す」という風習へと変化を遂げていったようです。

4. 必ず渡さなければいけないの?


ひと昔前までは、お世話になった時や良いもてなしを受けた時には感謝の気持ちとして心付けを渡すことが多かったです。

そのため、現在でも冠婚葬祭や旅館に泊まった際に、高齢の方がスタッフに心付けを渡そうとすることが多いです。

しかし、現在では個別に心付けをもらわない代わりに、最初からサービス料金が支払いに含まれていることがほとんどです。

旅館では特に宿泊料金にサービス料が含まれていますので、その上さらに心付けまで渡す必要はまったくありません。

すでにサービス料金を払っている上でさらに渡そうとする人は、大抵は見栄の気持ちが強いです。

とはいえ、お年寄りでは昔から心付けを渡すのが当たり前という考えの人も珍しくありませんので、サービス料金とは関係なしに心付けを渡さなければ気が済まないという人も中にはいます。

また、通常のサービス以上に何か特別なもてなしをしてもらった場合には、進んで心付けを渡しても良いかもしれませんね。

一方で、海外ではチップがなければ良いサービスをせず、部屋のクリーニングも適当になることも少なくありませんので、海外ではむしろ「チップは必ず渡すもの」と認識しておきましょう。

日本の場合は、例え心付けがなくてもどこもしっかりとサービスをしてくれるでしょう。

シチュエーション別心付けの正しい方法

心付けを渡すシチュエーションはさまざまですが、多くが冠婚葬祭や旅行で旅館に泊まった際に渡します。

しかし、同じ心付けでもその場面によって、渡すタイミングや金額などが違ってきます。

どんな場面ではどのような心付けをどんなふうに渡せば良いのかを、シチュエーション別にご紹介していきます。

場面ごとで正しい心付けの方法を知っておかなければ恥ずかしい思いをしてしまいますので、しっかりと頭に入れておき、実践出来るようになりましょう。

1. 結婚式の場合

結婚式は夫婦の新たな門出を祝うための大切な儀式です。

主役はもちろん新郎新婦ですが、その新郎新婦が感動的で快い結婚式が出来るように、式の当日には式場のスタッフが忙しく駆け回りさまざまな仕事をしています。

受付や案内、式の出席者の確認や誘導、式の進行や食事の準備など、担当ごとにさまざまな仕事があり、裏で結婚式を大いに盛り立ててくれています。

スタッフの働きがあるからこそ、結婚式は上手くいくというものです。

そう思えば、新郎新婦にとって式場スタッフは自分たちの結婚式には決して欠かすことの出来ない重要な存在です。

スタッフの働きがあるからこそ、自分たちは今日という門出を迎えることが出来ると思ったら、自然とスタッフへの感謝の気持ちがわいてくると思います。

そして感謝の気持ちとして、心付けを渡すことが多いのですが、では実際に渡そうと思ったら、どのようなタイミングで誰にいくらぐらい渡せば良いのでしょうか?何も知らないまま当日を迎えてしまうと、バタバタとしてろくにお礼が出来なくなってしまいます。

当日スムーズに心付けが渡せるように、あらかじめ金額を決めて用意をしておきましょう。

1. 近年は必須ではない

結婚式で心付けを渡すことは珍しいことではありませんが、近年ではそれが必須というわけではなくなっています。

日本人特有の謙虚な心からか、それとも渡す相手や金額などでいちいちトラブルになるのを避けるためかはハッキリとはしませんが、結婚式場のスタッフが心付けを断るケースが増えてきています。

新郎新婦側がどうしても渡したいと思っても、「会社の方針ですので受け取れません」と言われることも多いようです。

その場合は、個別に受け取らない代わりに結婚式の費用の中にすでにサービス料金が含まれていることが多いです。

スタッフとしては「すでにサービス料金は受け取っているのだからそれ以上はもらえない」という考え方になるのです。

新郎新婦側も、料金の相談をする際に、そこにサービス料金が含まれていないかチェックをし、もし含まれていれば渡す必要はないと判断しても良いでしょう。

とはいえ、やはり昔からの風習がありますので、何も渡さないのは心苦しくなる人もいるでしょう。

その場合は、結婚式の後日にお礼の手紙やちょっとしたお菓子などの品物を渡せば、スタッフもきっと喜んでくれることでしょう。

2. 誰に対して渡すの?

心付けを渡す相手は、ウェディングプランナーや介添人、ヘアメイクや司会者など、新郎新婦と直接関わりがあり、結婚式に携わったスタッフが良いでしょう。

直接顔を合わせて話をして、面倒をみてくれた人であれば、心付けも渡しやすいですし、同時に感謝の気持ちも伝えられます。

また、忘れられがちですがキャプテン(マネージャー、バンケットディレクターともいう)も結婚式では現場責任者として裏で活躍していますので、直接顔を合わせる機会は少なくともキャプテンに渡す必要もあるかもしれませんね。

心付けを渡す主なスタッフな以上ですが、必ずしもこの全員に渡す必要はありません。

自分が特にお世話になったと思うスタッフのみに、感謝の言葉とともに心付けを渡しても良いでしょう。

スタッフは皆プロですので、誰がもらって誰がもらっていないでいちいち揉めることはあり得ません。

自分がお世話になったと思った人に渡しましょう。

また、心付けを渡す際には出来れば新郎新婦そろって渡すのが理想です。

3. 手伝いを頼んだ友人には必ず渡そう

もし友人に結婚式の受付などを手伝ってもらった場合には、必ず謝礼を渡すようにしましょう。

友人はあなたのために早くから式を手伝ってくれているのです。

例え友人が遠慮したとしても、「お礼の気持ちだから受け取って」と言えば、断る人はそういないでしょう。

反対に、「友人だから渡さなくてもいい」なんて考えていると、その後の友人との仲に亀裂が入ってしまいます。

どんな人でも、自分が協力したのであれば、感謝の言葉なり、それを形としてもらえれば嬉しいですが、何もなければ「協力してあげたのに」と少なからず不満を抱きます。

誰でも当たり前に抱く感情ですので、友達だからこそしっかりとそこはけじめをつけてお礼を渡しましょう。

また、友人に渡す謝礼は「お礼」であり、心付けとは言いません。

心付けとはあくまでも、第三者で自分たちの面倒をみてくれた人に対して渡すものですので、呼び方に注意しましょう。

4. 金額の目安は?

心付けやお礼を用意する際には、千円や3千円、5千円などの割り切れない奇数で用意するのが一般的です。

とはいえ、必ず奇数で渡すのは来賓側からのご祝儀の時が主ですので、主賓側から渡す際には偶数でも問題はありません。

また、金額の目安は渡す相手によって多少変わってきます。

渡す相手がプランナーやヘアメイク、キャプテン(マネージャー、バンケットディレクターとも)、司会者の場合には3千円程度が望ましく、介添えやカメラマンの場合には千円程度が相場とされています。

日本人は昔から奥ゆかしく、控えめな性格をした人が多いですが、他者に対してお礼をしたり誰かをもてなす際には、普段以上に豪華に振舞おうとするきらいがあります。

ただの見栄というよりは、相手に対する気遣いの表れでもありますが、心付けでもそれが表れてしまうと、相場以上に高額な心付けをお世話になった人に渡そうとすることが時々あります。

しかし、あまり額が大きくなると、かえって相手に気を遣わせたり、相手がさらにお礼の品を用意してしまうこともありますので、もし心付けが少ないと思っても、なるべく相場の額で渡すようにしましょう。

5. 渡すタイミング

心付けを渡すタイミングとしては、結婚式の当日に心付けを渡すスタッフに最初に会った時に手渡しするのがベストです。

式の当日は準備で何かとバタバタしますので、後になって渡そうと思ってもタイミングが合わずに、結局式が終わるまで渡せなかった、なんてこともあります。

結婚式では特に自分たちも自由に動き回ることは出来ませんので、最初に会った時に渡しておくのがベストでしょう。

渡す際には、「今日はよろしくお願いします」と一言添えてさっと渡すのがスマートです。

おどおどとしていると、余計に相手がもらいにくく感じてしまいます。

また、渡す際に断られることもありますが、何度も断られたり、「会社の方針で頂くことは出来ません」と言われた場合には、無理矢理に渡さずに感謝の気持ちだけを伝えましょう。

また、当然ながら渡す際に「お礼を渡してあげる」といった態度は取らないように注意します。

心付けを何人かに渡す際には、ヘアメイクや介添えスタッフには新婦が直接渡し、それ以外のスタッフには新郎か、親族が渡すなど、誰がどのスタッフに渡すのかの相談をあらかじめしておくと良いでしょう。

6. 何に入れて渡す?

心付けは、基本的にはぽち袋に入れて渡します。

ぽち袋の中身は千円から5千円程度までにしておきます。

もし5千円以上になる場合には、通常のご祝儀袋に入れて渡しましょう。

また、ぽち袋やご祝儀袋についている水引は、「結びきり」というタイプのものを使います。

結びきりの水引は、「一回でいいお祝い事」の時に用います。

対して「蝶結び」の水引では出産や入学祝いなど、「何度あっても良いこと」を意味しますので、結婚式でのご祝儀は必ず結びきりの水引を用いましょう。

2. 葬儀

故人の葬儀を行う際に、現代ではそのほとんどが葬儀会社に委託されています。

病院で亡くなられれば葬儀会社に連絡をして、ご遺体を自宅へ搬送し、枕飾りなどを行います。

そこからどのような葬儀を行うかを葬儀会社と遺族で相談し、さまざまな手順を経て通夜と告別式、初七日などを行います。

葬儀では枕飾りや納棺から、通夜と告別式、火葬や骨上げなどの一連の流れを葬儀会社が遺族に変わって執り仕切ります。

遺族の住む地域の班長などが葬儀の流れを執り仕切る場合もありますが、その際にも葬儀会社が手伝いとして介入しますので、今やまったく葬儀会社に頼らずに自分たちだけで葬儀を行うところはほとんどないと言ってもいいでしょう。

そして、葬儀会社には遺族に代わりさまざまなことをしてもらいますので、そのお礼として心付けを渡すことが多いです。

葬儀会社がまだなかった時代には、葬儀を遺族の代わりに執り仕切った地域の班長などにお礼を渡し、食事を振舞う風習がありました。

その名残として、葬儀会社に委託するようになってからも、心付けを渡すところが多いのです。

1. 葬儀代に含まれていることもある

結婚式の時と同様に、最近ではスタッフのサービス料金が葬儀代に含まれていることも珍しくはありません。

特に大手の葬儀会社ではその傾向が強いため、心付けを渡そうとして、「会社の方針で受け取れません」と断られるケースも増えています。

例えサービス料金が葬儀代に含まれていなかったとしても、葬儀会社のスタッフはきちんと最初から最後まで遺族のために仕事をしてくれますので、心付けの有り無しで葬儀内容に影響が出ることはまったくありませんので安心して大丈夫です。

とはいえ、故人の最後のお見送りを、遺族に代わって執り仕切ってくれるスタッフには、感謝の気持ちとして個人的に心付けを送りたくなるという気持ちもあるでしょう。

その場合、どのスタッフにどの程度渡せばいいのかを以下にご紹介していきます。

2. 誰に渡す?

心付けを渡す相手としては、霊柩車の運転手、マイクロバスの運転手、火葬炉にご遺体を収める火夫、火葬場の受付スタッフ、食事などの配膳スタッフが挙げられます。

地域によって多少異なりますが、一般的にはこれらのスタッフに心付けを渡すことが多いです。

特に霊柩車とマイクロバスの運転手、また火夫に対しては渡す場合が多いです。

このほか、遺族と葬儀の打ち合わせを行い、また通夜や告別式などで一連の流れをメインで取り仕切る葬儀会社のスタッフに、お礼として渡すことがあります。

3. 手伝いを頼んだ友人や親せき、ご近所さんには必ず渡そう

結婚式と同様に、葬儀の手伝いを頼んだ友人や親せき、近所の人たちへは必ず心付けを渡すようにしましょう。

葬儀の間は遺族の気持ちが落ち着かず、葬儀会社や友人、親せきや近所の人たちに何もかも任せきりになってしまうことも少なくありません。

突然身内を亡くした場合などには特に、動揺して冷静な気持ちになることが難しく、また深い悲しみに包まれて周りが見えなくなってしまうため、葬儀が終わるまでの間は何も考えられない遺族も当然いると思います。

しかし、遺族がそうして故人を悼むことだけに集中出来るのも、周りで支えてくれる葬儀会社のスタッフや友人、親せきや近所の人たちの助けがあるからです。

葬儀が終わるまでは冷静に物事を考えることが出来ないこともあると思いますが、少し気持ちが落ち着いたら、必ず自分を助けてくれた周りの人たちへは感謝の言葉と共に、お礼を渡すようにしましょう。

お金として心付けを渡すのも良いですし、何か品物をおくっても良いでしょう。

3. 金額の目安は?

葬儀の際の心付けの金額には、地域ごとで多少の違いがありますが、大体2千円から5千円の間で渡すことが多いです。

葬儀会社のスタッフは、心付けは基本的に断ることが多いため、例え心付けはどの程度あれば良いかと尋ねたところで、「必要ありません」と返ってくることがほとんどでしょう。

具体的な金額の目安としては、霊柩車の運転手で3千円~5千円、マイクロバスの運転手で3千円、火葬炉にご遺体を収める火夫には5千円、火葬場の受付スタッフや、食事などの配膳スタッフには3千円程度が相場と言われています。

一般的な相場は以上ですが、遺族がとてもお世話になったと感じれば例え相場が3千円でも、実際には5千円渡しても問題はないでしょう。

どのスタッフに対しても、おおよそ5千円までと考えておけば間違いはありません。

しかし、いくらこちらが感謝の気持ちを渡したくても、相手に断られることもあります。

その際は、あまりしつこくし過ぎずに、二、三度断られたら大人しく引き下がりましょう。

4. 公営施設では不要

民営施設の火葬場では、そこのスタッフに対しての心付けは今でも当たり前に行われているところが多いです。

葬儀会社のスタッフに、「火葬場のスタッフに心付けを渡して下さい」と言われることも少なくはありません。

風習として残っているとはいえ、心付けは通常感謝の気持ちから自然と渡すものですので、「心付けを渡すように」と言われてしまうと、何だかもやもやしてしまうこともあると思います。

一方で、公営の施設では、心付けは一切不要とされています。

公の機関が運営しているため、心付けは必要ないということですので、葬儀の際の火葬場が公営の場合は、反対に心付けは渡さないように注意しましょう。

気持ちとして渡したくなるかもしれませんが、公営の火葬場で心付けを渡そうとしても、頑なに拒まれてしまいます。

無用な押し問答にならないためにも、葬儀の内容を葬儀会社のスタッフと決める際には、火葬場が民営か公営かをきちんと確認しておけるといいですね。

5. 渡すタイミングは

心付けを渡すタイミングは、それぞれの担当スタッフによって違ってきます。

例えば霊柩車の運転手では、式場に到着して火葬場で降車するまでの間に渡します。

マイクロバスの運転手では、式場に到着してから、戻ってくるまでの間に渡します。

また火葬場の火夫には、火葬場に着き、棺を火葬炉へ入れるまでの間に渡します。

受付のスタッフには、受付をお願いする際に渡すと良いでしょう。

配膳スタッフでは、食事が終わるまでの間に渡します。

このように、それぞれのスタッフによってまったく渡すタイミングが違いますので、遺族が一人で渡そうとしてもなかなか上手くいかないことが多いです。

そのため、基本的には心付けはあらかじめ遺族と直接関わりのある葬儀会社のスタッフに預けておきます。

そうすると、葬儀会社のスタッフが心付けを渡せるタイミングで遺族に戻してくれますので、受け取ったらそのタイミングでスタッフに心付けを渡すと良いでしょう。

どんな場合にせよ、先に葬儀会社のスタッフに相談をしておけば、スタッフが上手く取り計らってくれます。

6. 何に入れて渡す?

心付けを渡す際には、結婚式同様にぽち袋に包んで渡すのが一般的とされています。

とはいえ、急に身内が亡くなり、ご遺体を病院から自宅まで搬送してくれた運転手へ渡す際などには、ぽち袋を用意できずに仕方なくそのまま渡してしまうこともあります。

このような時にはきちんとした袋が用意できなくても仕方がありませんが、葬儀や火葬の際までには用意しておくようにしましょう。

結婚式では心付けの金額が上がるとご祝儀袋に入れて渡しますが、葬儀では当然祝儀袋は使いませんし、金額が多くても5千円までですので香典袋に入れて渡すこともありません。

ぽち袋のみを用意しておきましょう。

コンビニでも手軽に買えますが、葬儀ですのでなるべく明るすぎず、シンプルなポチ袋が良いでしょう。

3. 旅館

結婚式や葬式で心付けを渡すことはまだ風習として残っているところが多いため、当然心付けを渡すものと考えている人も多いと思います。

一方で、旅館に宿泊した際に心付けを渡すという風習は、現在ではあまり知られておらず、若い人たちが旅館に泊まる際には用意していないことの方が当たり前になっています。

しかし高齢の人では、昔からの心付けを渡す風習が今も身についているため、旅館に泊まった際には仲居さんに心付けを渡すことも少なくはありません。

結婚式や葬式では、一般的ではない特別な儀式なので、それをお願いする形で先に心付けを渡すことが大半ですが、旅館では少し意味合いが違います。

旅館で心付けを渡す理由としては、「良いもてなしをしてくれたそのお礼」として、感謝の気持ちを心付けとして渡します。

旅館に到着をして、まだこれからもてなしを受けるというタイミングで渡してしまうと、それは心付けではなく、良いもてなしをして欲しいという「わいろ」の意味になってしまいます。

旅館で心付けを渡すのは、あくまでも特別なはからいをしてもらった時や、もてなしに大変満足出来た時だけです。

変に見栄を張って、旅館に到着して早々に仲居さんに渡すことのないように気をつけましょう。

1. 宿泊料金に含まれていることが多い

今では若い人の大半が、旅館で宿泊した際に心付けを渡すということを知りません。

例え知っていたとしても、必ずしも心付けを渡す必要はなく、あくまでも自分が「良いもてなしをしてもらった」と感じたら渡せば良いのです。

最近の旅館では、宿泊料金にサービス料が含まれていることが多いため、部屋に通されて仲居さんからあれこれと世話を焼かれても、すでにそれも料金に含まれた仕事ですので、妙に気を遣ったり、恐縮したりする必要はありません。

とはいえ、本当に自分がお世話になったと感じたら、お礼をしたいという気持ちは自然とわいてくると思います。

では、心付けを渡したいと思ったら、どのような時に用意をすれば良いのかをご紹介していきます。

2. 追加サービスを頼んだ場合に用意しよう

予約したサービス内容にまったく変更がなく、当初の予定通りに宿泊を終えたのであれば、心付けを渡すことは控えた方が良いでしょう。

自分が良くしてもらったと感じても、旅館のスタッフ側からすれば、「頂いた料金分の仕事をこなしただけ」という意識ですので、それ以上余計に心付けをもらおうとはしません。

また、よく仕事が出来る人ほど丁寧な言葉できっちりと断られてしまいますので、下手に恥ずかしい思いをしないためにも、余計に渡すことは止めておいた方が良いでしょう。

こちらが心付けを渡すのは、何か追加サービスを頼んだ時だけにしておきましょう。

追加のサービスであれば、当初の予定にないため、「迷惑をかけた」という意味と、「ありがとう」という二重の意味で用意すると良いでしょう。

3. どんな追加サービスを頼んだ時?

追加サービスの内容としては、こちらの都合で部屋を変えてもらったり、または予約時と人数に変更があって部屋の追加や取り消しがあった時。

また食事内容の変更や、エステや車の手配などをお願いした時など、元々予定になかったサービスを旅館側に頼んだ時には心付けを渡しても良いでしょう。

さらには、追加サービスではないものの、誕生日や記念日で特別な計らいをしてもらうような時にも心付けを渡すと良いでしょう。

4. 金額の目安は?

旅館では、宿泊費用と照らし合わせて金額を考える人もいるようですが、特に決まりはありません。

一応の目安として、3千円や5千円程度が心付けの相場となっています。

よほど高級な旅館で、よほど良いサービスをしてもらわない限りは、どんなに額が上がっても1万円以上渡すことはありません。

第一、あまり額が大きすぎても受け取る側も躊躇ってしまいます。

結婚式と同様に、割り切れない数字で渡すことが多く、特に3千円が一般的な金額とされています。

5. 渡すタイミングは?

宿泊する側が旅館に何か無理なお願いや、急なサービスの追加を頼むような時には、お願いする時に一緒に渡します。

しかし、そのタイミングではまるで「袖の下」のような印象もありますので、あくまでもわいろではなく「悪いね」と言いながら申し訳ない気持ちを表して渡すようにしましょう。

それ以外では、宿泊の間同じ仲居さんに通しで世話を焼いてもらっていた場合などに、帰り際に「ありがとう」と感謝の言葉と共に渡しましょう。

6. どうやって渡す?

基本的には結婚式や葬式同様に、ぽち袋に入れて渡します。

しかし、最初から心付けを渡すつもりで旅館に泊まる人はそうはいませんので、もし心付けを渡したいと思った時に何も持っていなければ、ぽち袋の代わりに懐紙で包んで渡しても良いでしょう。

また、ぽち袋以外でも白い封筒に入れる場合もあります。

心付けの注意ポイント

心付けは、感謝の気持ちや迷惑をかけてしまった時などに渡すものです。

むやみやたらに渡すものでもなければ、「渡してやる」と上から目線で渡すものでもありません。

基本的には感謝の気持ちで渡すことが多いため、渡す側はどうしても相手に受け取って欲しいと思うかもしれませんが、心付けには注意しなければならないポイントがあります。

1. 拒否されたら引き下げる

心付けは、自分の感謝の気持ちを伝えるために渡すものです。

そのため、どうしても相手には受け取って欲しいと思いますよね。

または、昔からの風習で、「渡すことが当たり前だ」と考えている人では、相手に受け取ってもらうこともまた当然と考えていることがあります。

しかし、最近ではさまざまな事情に心付けを受け取らないところが増えています。

ただの遠慮の気持ちというよりは、会社の方針や、サービス料金に含まれているためもらってはいけないという決まりがあることが多いです。

特に会社の決まりで受け取ってはいけないことになっている場合、いったん受け取ってしまうと会社から怒られてしまいます。

自分が怒られてしまうために心付けを断る人もいますので、受け取りを拒む側にはそれなりの事情があることを察して、拒否されたら素直に引き下がるようにしましょう。

2. 自分がもらった場合は、その場で開けて見ないこと

もしも自分が心付けを受け取ったら、決してその場で開けて見ないようにしましょう。

いい大人であれば、その場で開けて見ることのみっともなさや恥ずかしさが理解出来るはずです。

正月にお年玉をもらった子どもでもあるまいし、その場で開けて見るような非常識な真似は絶対に止めましょう。

心付けを渡した側も、せっかくの感謝の気持ちが複雑なものになってしまいます。

また、その場で開けずに、少し離れた駐車場や車の中などで見るのも止めましょう。

個室でもない限り、どこで誰が見ているかも分かりません。

迂闊な行動は取らないように気を付けましょう。