とばりはビジネスシーンではほぼ使わないです。
とばりは中身がよくわからないことを比喩したり、昼から夜へと変わることを比喩したりするときに用います。
ビジネスシーンでは、シンプルな言葉で相手が短時間で理解してもらうことが重視されるため、比喩のような表現はあまり使わないです。
時々ユーモアを含めてビジネスシーンでもとばりを使うのは良いかもしれないです。
「担当者が変わってから、取引先の意向がとばりをおりたように分かりづらいです。」
相手の意図が分かりづらくなったことを、とばりを用いて伝えることでユーモア溢れる表現とすることができます。
ほんの少し緊張感を和らげたい時のみ、ビジネスシーンでも使ってみてください。
日常会話ではなかなか使わないセンスのある言葉
日常生活ではなかなか使う機会がない、センスのある言葉を紹介します。
とばりという言葉に触れたことで、1つの言葉には色々な漢字や意味合いがあり、比喩する方法も1つではないことが分かりました。
このように私たちが普段使わないだけで、センスある言葉はたくさん溢れています。
そんなセンスある言葉に触れることで、心豊かな日々を過ごしましょう。
また、時々日常生活でも使うことで、ユーモア溢れる表現をすることができます。
掌(たなごころ)
掌は「たなごころ」の他に、「てのひら」「たなうら」「たなうち」「たなそこ」と読むこともありますが、「たなごころ」が最もメジャーです。
手のひらと掌はともに手首から先の手の内側を意味します。
手のひらは日常会話で用いることがありますが、掌は主に慣用句として用いられます。
いくつか紹介します。
「掌を指す」これは手のひらにあるものを指すように、物事がハッキリしていることを表現します。極めて明白で、疑問を持つ余地がないさまを意味します。
「掌にする」これは手のひらの中にあるように、自分のものにすることを意味します。
「掌のうち」これは本音が手のひらの中にあるように、物事が自分の願い通りに運ぶことを言います。
「掌の玉」これは手のひらの中にあるような大事な人達、家族や恋人などを意味します。
「掌を返す」手のひらを返すと同じように、今までの気持ちや行動とは真逆のことをすることを意味します。
上記のように、掌を用いた慣用句は数多くあります。
いずれも掌、自分の手の中におさまるものという意味合いが入っていて面白いです。
婉容(えんよう)
婉容とは、女性のしとやかなおとなしい態度のことを意味します。
実在した女性にも婉容という人がおり、清王朝最後の皇帝である愛新覚羅溥儀の皇后となったものの、色々なことに苦しみながら悲しい最後を遂げています。
結婚前はミッションスクールに通い、自由な生活を過ごしていた婉容です。
しかし結婚後は保守的で厳格な世界にストレスを感じるようになり、夫婦生活もすれ違いが増えていきます。
最後はアヘン中毒により、亡くなったという記録があります。
婉容という言葉には、女性らしく行きたいと願う美しい女性の願いも込められているのかもしれません。
美しく今をカッコよく生きたいというささやかな願いが叶わなかった時代があるのです。
今を自分らしく生きられることに感謝し、一日一日を私たちは大切に過ごしましょう。
美々しい(びびしい)
美々しいとは、目がくらむほどに美しい、素晴らしい美と感覚があるさま、華やかで美しいさまといった意味があります。
美々しい女性、美々しい衣装、美々しい成功、美々しい自動車といった漢字で、1つの物事をさらに大きくほめたたえたいときに用います。
リーダーとして美々しい、着物の美々しいといった漢字で1つの物事がとてつもなく華やかで美しいことを伝えたいときにも用います。
綺麗という言葉では足りないくらいの感動を表現したい時にちょうどいい言葉です。
ぜひご自身も誰かとのやり取りで美々しいを使ってみてください。