確かに、「それな」は簡単で万能的な言葉なので、返答に困ったときに使いたくなります。
でも、その会話はそのあいまいな言葉で終わってしまうことが多いのです。
つまり、結局相手からすると、はぐらかされて終わりみたいなこともあるわけです。
同意を求めるような投げかけに対して、「それな!」で返せば簡単にいい印象を与えつつ終わる、という感じで波を立てずに返信できるという利点があります。
ですが、相手に対する同意とか、賛成の気持ちが込められているものの、はっきりとした気持ちや考えを相手に伝えているわけではないので、かなりコミュニケーションが浅くなるのです。
だって、実際「それな」に深い意味なんてないのですから・・・。
もっと充実した会話がしたい、もっとちゃんと向き合ってほしいと思うときに、「それな」で返されると、かなりイラっとするのはそのせいですね。
3. もちろん目上の人に使ってはいけません!
そして、このフレーズは目上の人に使ってはいけません!
目上の人との会話で相手の人の問いかけなどに、「それな」で返すなんて失礼すぎるのです。
かなりてきとうに相手を扱っている、という印象を与えることになってしまいます。
友達同士であれば、このニュアンスをちゃんと理解して使えているかもしれませんが、それでも尊敬を表すべき相手にはきっと使えないでしょう?
使えばかなり怒られるはずです。
だから、目上の人との会話で「それな」を使いたいと思った時には、ちゃんと敬語に変換して「おっしゃる通りですね」とか、「なるほど、そうですね」とか、「本当、そう思います」といった日本語を使いましょう。
日本語は敬語というものがあるくらいで、言葉の出し方選択によって、相手に対する尊敬の気持ちを表すことができると同時に、それがとても大切なこととされています。
だから、くれぐれもノリにまかせて「それな!」と言ってしまわないように気を付けましょう。
4. 無意味に連発しない
何度も取り上げてきましたが、無意味に「それな」を使うと、周りからイラっとされてしまいます。
でも、この「それな」ってフレーズ、使い始めるととにかく便利で簡単で、どんなときにも使ってしまいたくなるほどなんですよね。
でも、それだけ簡単に会話を進めたい、というかめんどくさいからそっちでいいやと思ってしまうということは、相手との会話をとても省略化してしまっていることにもなりかねません。
実のない会話に終わってしまったり、相手にてきとうに合わせていてちゃんと向き合っていないという印象を与えてイラっとさせたりすることがあるわけです。
無意味に乱用するのは人間性を疑われます。
気を付けましょう。
5. 上から目線と捉えられる
「それな」って、基本的に上から目線の言葉ですよね?
相手の言ったことに対して同意は一応しているのですが、あいまいな返事でもあります。
そして、「それな」で目上の人に同意を表すことはできないのです。
これは基本同じ立場の相手か、下に見ている相手にしか使わない言葉なのです。
だから、友達同士なら気兼ねなく使えるのかもしれません。
でも中には、「それな」と言われるだけでなめられているように感じて、イラっとする人もいます。
だから、この言葉を使わない人に対して使ってしまうとあまり好ましくない印象を与えます。
「たしかにね!」「そう思う!」と言われれば、同じ目線からの意見と受け取れるのに、「それな!」と言われると上から目線で言われているような感覚を覚えるわけです。
6. 軽い人だと思われる
「それな」は女子高校生の流行語大賞に選ばれたのですが、これを使っている人は、軽い人だという印象を持たれてしまいます。
まあ、つまり品がないのは事実なのです。
だから、あまり男ウケも、大人ウケもしない言葉ですね。