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当事者意識を持つ・持たせるための7...(続き2)

自分のことであっても自分で決められない人もいます。

例えば、成人しているのに着て行く服を自分で決められず親に決めてもらって出勤する人や、外食をする際も自分の食べるメニューを決められない人がいます。

当事者意識をいきなり植え付けるのは至難の業です。

ですので、まずは「選択」させることからやってみましょう。

その場合、0から考えることはもちろんできませんので、いくつかの選択肢から選ばせるようにします。

選択肢も、多く与えては混乱しますので、まずは2個もしくは3個くらいの中から決めるということをさせましょう。

また、自分で決めたことには責任を持って行うことも同時に伝えておきます。

ヒントを与え考えさせる

しかし、それでも自分で決められない人がいます。

たった数個の中からさえも選べないのです。

これはもう誰が悪いというのではなく、そのような環境に育って来て今まで何もなく無事に過ごせたのですから、そもそも「選択」の必要が無かったわけです。

このような方にとっては、選び方すら分からない場合が多いため、指導者側がヒントを与えるのも方法です。

もしAを選択した場合は、どうなるかを考えさせる、Bを選択した場合のリスクを挙げさせるなど道しるべをつけてあげましょう。

また、どちらを選んでも不正解では無いことも教えます。

もちろん正解・不正解がある場合で、あえて選択させた場合は間違った答えを導き出してしまった際には、なぜそれが間違いなのかを一緒に考える必要があります。

選択できても納得できなければ意味が無いのです。

3.担当者として扱う

無事に選択できたら、その仕事に関しては選択した人を、きちんと「担当者」として扱います。

人はあることを任されると、不安になる半面、嬉しいものです。

一人前として認められたんだ、いつまでも補助扱いでは無いという喜びも感じるようになります。

ただし、ここで言う担当者はまだまだ名前だけの担当者であると思っておかなくてはなりません。

もちろんそれを本人に言う必要はありませんが、「任せる」と言って本当に丸投げしてしまうと、とんでも無い結果になる恐れがあります。

担当者として扱うが、同時にさまざまな面でサポートもしなければなりません。

本人の主体性を大切にしながら、横道にそれそうになったら軌道修正もしていくべきです。

時間をかけて育てる

人を育てることは、そんなに簡単なことではありません。

血の繋がった子供を育てることすら大変なのですから、他人・さらに大人を育てることは並大抵のことではないのです。

しかし、人材を育てることも、会社員として非常に重要なことですし、あなたも上司に育ててもらったはずです。

できるできないには個人差があることは、おわかりになるかと思います。

しかし、思っていた以上に人によっては差が激しいものです。

そこで比べてしまうと人は育ちませんし、最悪の場合会社を辞めてしまうこともあります。

とにかく時間をかけて人材育成すること、焦らない、急がないことが重要です。

ですので、任せる仕事も選ばなければなりません。

急ぎの仕事を教育のためとはいえ任せることは、あなた自身が苦労することになってしまいます。

4.責任があることを明確に伝える

当事者意識を持たせようとするのには、まず本人に責任があることを伝えます。

単に担当者という肩書きを与えただけでないということ、チームで行う仕事であれば、チーム内のトラブルの解決に協力すること、またクレーム対応には積極的に関与することなどをしっかりと言っておかなければなりません。

当事者意識が無いひとは、責任者になった経験があまりありません。

ですので、肩書きだけで満足する人も多いのです。

例え自分がそのトラブルや問題に関係なかったとしても、代わりに謝罪したり、仕事を代わらなければならないことを理解させます。