ようするに、好奇心の落差は、幼少期の環境に由来するという見解です。
幼少期に好奇心あふれた生活をしており、探究心おおせいな子供として育った場合と、「なぜなぜ期」を適当にあしらってしまう、子供が納得する答えを言わないなど、子供に好奇心があっても大人がそれを抑え込んでしまうような環境で子育てをした場合では、大人になってから仕事で収入を得るようになった際に、かなりの経済的落差を生む懸念があるという論理です。
「好奇心格差」は、深刻な経済格差に発展するという、著者イアン・レズリー氏の持論です。
高学歴と低学歴を分けるのは好奇心の有無⁉
子供の疑問に対して大人が真摯に答えると、子供は他のいろいろなことにもどんどん興味を示し、自分の知識にしようと吸収して行きます。
しかし、大人があいまいな回答、例えば「おおきくなればわかる」とか「忙しいからあとで」など、子供の質問に対して適切な回答を行わない場合は、子供もそのうち聞くことを諦めます。
結果、好奇心を早くに失ってしまうのです。
最初に少しお話しましたが、一番好奇心旺盛な時期に、大人がどのように子供に接するかによって、成長した際に自主的に学ぶ子になるのか、どれだけ勉強しろと言われてもやらない勉強嫌いの子供に成長するかが分かれます。
その結果、高学歴の人生を歩むのか、低学歴の人生を歩むのかが決まるというレズリー氏の見解です。
幼い子の好奇心はその後の人生を左右するターニングポイントでもあるようです。
子供の好奇心を是非伸ばしてやりましょう。
好奇心=文化資本
好奇心は、文化資本であるとも言えます。
文化資本とは、金銭によるもの以外の、学歴や文化的素養といった個人的資産を指す言葉です。
好奇心旺盛な幼少期を過ごすことで、高学歴の人生を歩むことができたり、さまざまな知識を学んでいくということは、お金で買うことができない個人の財産です。
知識を得るためにお金は必要ですが、その知識を買い取ることは不可能です。
学問に王道なしという言葉があるように、どんな人でも賢くなろうと思ったら地道な努力が必要なのです。
また、好奇心が無い人が、好奇心のある人からお金で好奇心を買うこともできませんよね。
文化資本は、お金よりも大切で貴重な目に見えない個人の財産であると言えるでしょう。
好奇心を失わないための10個の方法
では、好奇心を失わないためにどんな方法があるのでしょうか?
既に失っていても好奇心を取り戻すことはできるのでしょうか?
また、最近どうも好奇心に欠けている気がするという方は、是非その貴重な好奇心を失わないために、今日からできることもたくさんありますので、実践してみてください。
好奇心を失わないということは、脳が活性化し続けるのでいつまでも若々しくいられるということでもあります。
好奇心旺盛な方のことを「少年のような瞳を持っている人」なんて表現することがありますが、まさに子供のような純粋な気持ちを持ち続けることができる大人を意味します。
子供っぽいというわけではなく、常に挑戦し続ける、新しいことに目を向けている人って輝いていますよね!
1.日々期待感を募らせる
好奇心に充ち溢れている方は、毎日新しいこと・知らないことに対して期待感が膨らんでいます。
めまぐるしいこの世の中では、日々新しいことが生まれています。
それに対して、分野問わず「これは、どんなものなのだろう?」「これはどのような効果があるのだろう?」と、いつも何でも知っておこうとしています。
新しいことに興味を持つ、今まで知らなかったことに興味を持つことが好奇心です。
期待に胸ふくらませるだけでなく、知ることの喜びや理解することの素晴らしさをまずは経験してみましょう。
毎日毎日、そんな思いをしていたらしんどいと思いますか?でも、別にものすごい経験をしろと言っているのではありません。
小さな興味の積み重ねが大きな好奇心に繋がることだってあるのです。
毎日1つでも良いので、何かに対して「なぜ?」という疑問を持つことが重要です。
毎日ワクワクするようなことを考える
好奇心の「奇」という漢字には、普通とちがっている・めずらしい・優れている・不思議・思いがけないなどという意味があります。
つまり、普通では無いことを好む心が好奇心です。
人が好奇心を抱く際、ドキドキと高ぶったワクワクする感情が沸き起こります。