誰もが難しくてできない時に、それをきっちりとやり遂げてしまった時などに、相手を持ち上げて言う常套句なのです。
そのことは、周りのみんなが認めるところです。
しかし、こんな使い方をする時があるのです。
能力に劣る人が不可能と思われることをやってしまった時などに使います。
声のトーンも少し下げて、あいつがまさかと思っていたのにできてしまった嫉妬の気持ちを込めて「さすがですね」と言うのです。
その人の実力というよりも、運が良かったかタイミングが良かったことで起こってしまったことです。
女性に人気のない先輩が、会社でも評判の美人とデートの約束を取り付けたことを聞いて、「先輩、さすがですね」などとやっかみを込めて言うのです。
これを受けて先輩が、「彼女の目は正直だよ!」と自慢するのです。
その人の実力を心から褒めて認める時の「さすがですね」と言う場合と、実力も無いのにまぐれで上手く行ったのは「さすがですね」と上から目線で言う場合があるようです。
「良いニュースと悪いニュースがある、どっちから聞きたい?」
アメリカの映画やドラマでときどき使われる常套句ですね。
「I have good news and bad news 」と言うようです。
良いニュースと悪いニュースがあるよ、と伝えて、それでどちらのニュースから聞きたい?と相手に催促しているシーンです。
この場合は、悪いことが起こったが、それをストレートに伝えると相手がショックを受けてしまいそうと感じた時に使う常套句です。
日本の漫才でも使われるパターンで、先に良いことを言って相手を喜ばせておいて、その後で悪いことを伝えて「なんだよ、それは・・・」と落ちを作るのです。
例えば、「今度のハイキングの日は雨は降らないらしいよ」というと、相方が「それは良かった、雨は嫌だからなあ」というと、「でも、ヒョウが降るらしいよ」というと「なんだよ!」と落ちで終わるのです。
アメリカの場合も日本で使う場合も、先に良いニュースを言う場合が多いようです。
それで多少安心させておいて、次に悪いニュースを伝える方がショックが少ないからのようです。
「本日はお日柄も良く…」
「お日柄」を説明する前に知っておくことがあります。
それは、古代中国から伝わったとされる占いの「陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)」から派生した日本固有の呪術・学問である「陰陽道(おんみょうどう)」という占いです。
陰陽道の占い師である陰陽師として有名なのが「安倍晴明(あべのせいめい)」です。
この陰陽道の中に出てくる吉凶判断の元となる6つの日、すなわち「大安」「友引」「仏滅」「先勝」「先負」「赤口」のことをお日柄と呼ぶのです。
その中でも、何ごとにも終日「吉」とされ大変おめでたい日が「大安」なのです。
この「大安」と「友引」(午後は凶)、「先勝」(午前が吉)、「先負」(午後が吉)などが「結婚式にふさわしいお日柄」と言われているのです。
結婚式はこのようなふさわしい日を選びますので、披露宴の挨拶で「本日はお日柄も良く・・・」となるのです。
最近の若い人たちは、昔ながらのお日柄を考えずに、二人の誕生日などの記念日や参加者の都合などで決める場合も多いようです。
この常套句は、披露宴のスピーチには不可欠の言葉となっています。
「結婚は人生の墓場」
「結婚は人生の墓場」という言葉は、ひどい結婚生活を送っている人から見るとその通りだと思われます。
しかし、これとは逆に「結婚は人生の楽園」と言う人もいるのです。
すなわち、誰もが「結婚は人生の墓場」となることはないと言えます。
では、地獄と楽園の違いは何でしょうか?
酒の席で40代の上司が独身の部下に向かって、「結婚すると大変だ。