だから、相手を信用させるシーンでの使用になりますから、使う方も責任を持って使うようにしてもらいたいのです。
早い者勝ち
「早く」の使い方の10個目は「早い者勝ち」という言い方です。
早い者勝ち、つまりバーゲンや買い物、オークションなどで人より早く手を上げて欲しいものをゲットした事を表しますね。
お店の店頭や広告チラシなどでも「早い者勝ち!」とかいうキャッチフレーズをよく目にした方も多いのではないでしょうか?
ただ、この場合、「速い者勝ち」という表現を見たことはありません。
あくまで「早い」の方です。
このあたりの表現が日本語の独自性を出している感じもしますね。
バーゲンや売り出しなどは確かに早い者勝ちの世界です。
何せ目玉となる商品が限定ですからね。
皆、目を血走らせて売り場に一目散です。
この時、目指す売り場めがけて駆け込む姿は「速い」の方が使われるでしょうが、バーゲン自体の表現ではやはり「早い」の方になってしまいます。
あまり深く考え込まずに、素直にこの漢字の違いを受け容れておいた方がいいのでしょう。
速く=スピード
それでは次に「速く」の方をみていきましょう。
「速く」はスピードとか球速、タイムを競う時のその時間、といった具合の時に用いられる言葉です。
ただ、厳密にして考えてしまうと、どっちがどっちか頭がこんがらがってくるかもしれませんね。
そこで以下に3つ程紹介していくので、こういった局面なら「速く」の方で、そうじゃない場合は「早く」の方になるんだな、という感じで覚えていってもらったらいいでしょう。
では「速く」を使う場合のシーンを3つ、紹介していきましょう。
川の流れが速い
「速く」を使う言い方の1つ目は「川の流れが速い」です。
川の流れは別に誰かと競争している訳ではありません。
だから別に「早く」の方を使ってもいいのでは?と思ってしまいそうですが、川の流れにはここで終わり、という終着点がありません。
私たちの仕事の場合と比較すればいいのですが、仕事にはある時点で仕上げる、という時間の終着点がありますよね。
その終着点を基準にするので「早い」「遅い」という表現の方がピタッとはまってくるのですが、川の流れはご存知のように海に向かって流れていくだけです。
Aという川とBという川が左右揃って流れの速さをタイムで競っている訳ではありません。
よって単純に川の流れの速さ事態で「速い」か「遅い」か、を区別しているのでしょう。
といいうよりも「川」の場合は「速く」が2つで1つという感じで覚えていればいいと思いますよ。
あんまり理屈通りで考えると余計に分からなくなってしまいますからね。