わたしの母親は、TVを見るのが好きで、家にいる時は朝から晩まで好きな番組を見ています。

何曜日の何時からはどの番組を見るかは、ちゃんと頭の中にインプットされているようです。

まあ痴呆症予防にも役立っていると思いますので、静観しています。

そこで、どんな番組が好きなのかを聞いてみると、一番好きなのは水谷豊さん主演の「相棒」でした。

相棒シリーズは、ほとんど見ているそうです。

では、相棒のどこがいいのか尋ねてみると、もちろん主演の水谷豊さんが好きなのは当然として、水谷の相棒役の俳優が個性があって面白いのだそうです。

反町さん、及川さん、成宮さんなどいろんな俳優が演じています。

もちろん、それ以外のキャストも個性があってストーリーも面白いのですが、やはり主演の相棒の二人の行動に引き込まれているようです。

この二人の関係こそが、このドラマの人気を高めていると言えます。

つまり、水谷さんだけでは単なる刑事ドラマなのです。

相棒の二人が活躍するからワクワクするのです。

この二人の関係こそ、ドラマを盛り上げる相乗効果といえるのです。

この二人が1+1=2以上の効果を出しているからです。

海外の人気映画を思い起こしても、ジェームズボンドには絶世の美女のボンドガールが、ダイハードのブルースウイリスには黒人の相棒が登場して相乗効果を上げているのです。

例を上げていくときりがないので、この辺で止めますが、相乗効果というのは映画やドラマを引き立てるのです。

相乗効果とは?

相乗効果とは、ある人やあるものが組み合わさることによって、それぞれ個々の力以上の効果を発揮することです。

相乗効果って?

ひとりでパーティーの飾りつけをしていても、気持ちが沈んでしまって退屈なものです。

みんなが集まってパーティーが始まると、ものすごく盛り上がることは分かっていても、今はひとりでいると寂しいものです。

準備もはかどりません。

こんな時に、友人が駆けつけてきて「ごめん、遅くなったわ」と言葉を交わすと、がぜん元気になってきます。

二人でやると効率も良くなり、準備も手際よく進んで行きます。

作業の途中でも、これはこうしたら華やかになるとか、これを追加したら面白いとか、どんどん新しいアイデアも生まれます。

そこに、さらに仲間が集まると、益々準備も盛り上がるのです。

こんな経験をしたことがあるはずです。

ひとりでなくて何人かが集まると、相乗効果でより速く進み、より効果的なアイデアが生まれるのです。

これは相乗効果と呼ばれるものです。

相乗効果の意味

チームが一丸となって目的に向かうと、より高い目標を達成することがあります。

一つ以上のものや人が、一丸となることが必要です。

一丸となっていなければ集まっただけで、逆に効果は下がってしまうこともあるのです。

これを「烏合の衆(うごうのしゅう)」と呼びます。

単なるカラス(烏)の群れのように、規律も統制も目指す目的も無い、ただ集まっただけの群衆に過ぎないのです。

このように、それぞれがある目的に向かって一丸となって行動するときに、相乗効果が発揮されるのです。

相乗効果はいいこと?悪いこと?

相乗効果は良い方向に向かう時には有効ですが、意見や主義主張が異なる人が集まると、一丸とならずにバラバラになって空中分解する時もあります。

相乗効果はマイナスに働くこともあるのです。

従って、何かの目標を達成するためにチームを結成する時には、お互いが信頼できて相性が良い仲間を集めることも大事なことです。

相乗効果はプラスにならなければ意味がないので、マイナスの効果しか出なければ組み合わせを再考する必要があるようです。

相乗効果の類義語

ビジネスの世界では、異業種の企業がM&Aなどによって多角化経営を行って、相乗効果で売上が増えるような現象をシナジー効果と呼んでいます。

いわゆる相乗効果の類義語なのです。

スーパーの店舗の中に銀行やATMを設置したり、通販専門会社が工場を買収して原価を下げて利益を増やしたりすることもシナジー効果です。

相加効果

相加効果とは、それぞれの効果が足し算で得られるものです。

治療のために何種類かの薬を同時に飲んでも、それぞれの作用しか期待できない効果なのです。

飲み合わせることによって、劇的な作用は起こらないのです。

相乗効果との違いは?

相乗効果の「乗」という漢字は、算数では「×(掛ける)」という意味なのです。

乗数というのは、掛け算でいうと掛ける方の数です。

つまり、a×bという掛け算ではbのことを乗数と呼びます。

従って、相乗効果とは、算数の世界ではお互いに掛け算をして増える効果のことなのです。

では、掛け算ではなく足し算の効果というのはないのでしょうか?実は、あるのです。

これは「相加効果(そうかこうか)」と呼ばれています。

相乗効果と相加効果の違いを算数で表現するとよく分かります。

半人前の人が二人います。

半人前を算数で0.5と表しますと、相乗効果では、0.5×0.5=0.25ですが、相加効果では、0.5+0.5=1.0になります。

この場合では、相乗効果よりも相加効果の方がうまく行くのです。

薬の世界では、ある薬理効果のある2種類の薬を同時に飲むと、相乗作用で劇的に効く場合と、それぞれの効果しか現れない相加作用しか現れない場合があるのです。

相乗効果の対義語

相乗効果の対義語は何でしょうか?二つ以上のものが集まって、効果を抑えるとか効果を下げるという意味なのでしょう。

対義語は相殺?

料理の世界では、出汁をとる時に相乗効果を考えます。

例えば、昆布と椎茸のうまみ成分を掛け合わせると、相乗効果でコクのあるうまみの出汁ができます。

科学的には、主としてグルタミン酸とイノシン酸の相乗効果なのです。

これに対して、相乗効果が出ない場合があります。

苦いコーヒーに砂糖やミルクを加えて苦みを抑えるとか、塩焼きの魚にレモンやカボスの果汁を垂らして塩味を抑える効果は、抑制効果といいます。

料理の世界での対義語は抑制効果です。

では、料理以外では、効果を抑えるか消すことを意味する相殺(そうさい)または中和です。

相殺(そうさい)とは、お互いが相反するものを持っていて、合わせるとその効果が差引されて消えてしまうことです。

経理の世界では、二人が同種の債権を持っている時に、相互の債権を対当額だけ消滅させる手法です。

相殺(そうさつ)と読むと、お互いを殺し合う意味ですから、間違わないようにお願いします。

相乗効果の使い方とは?

相乗効果という言葉は、どちらかというと良い効果が得られる時に使われるようです。

ポジティブな使い方が一般的です。

複数の要因により良くなったときに使う

単独ではうまくいかなかったことが、複数の要因が重なると、見違えるような効果が得られたときに相乗効果が出たと言うのです。

具体的にどんなことが相乗効果なのか

では、相乗効果の具体例をまとめました。

動物園の中に売店を置くことで売り上げが上がる

動物園に来る子供達や親は、かわいい動物を見に来るのです。

大人気なのは言うまでもなくパンダですが、それ以外にもラッコやコアラ、ゾウやキリンなどたくさんいます。

人気の動物の子供が生まれるとたちまち人気者になって、ヨチヨチ歩く姿を早くみたいと首を長くして待っているのです。

そこで、こんな人気がある動物のキャラクターをかたどったクッキーなどのお菓子類、動物の可愛らしい子供の写真やハンカチ、iPhoneのケースなど、関連商品を売店で販売すると、売り上げが大幅に増加したのです。

入場者と物品の売上が、相乗効果で伸びたのです。

マラソンで隣の走者と競うことでタイムが上がる


スポーツの世界でも、ライバルが登場すると負けないように頑張るので、相乗効果でどちらも良い成績を残すようです。

特に、マラソンでは途中まで並行して走っていると、ゴール寸前まで競い合い、ゴールのタイムが1秒以内というデッドヒートも繰りひろげることがあるのです。

これは、お互いを意識して走る相乗効果と言えます。

健康維持で運動をしていたら体の調子が良くなった

運動不足は健康に悪いというので、適度な運動を継続していたら、筋肉がついて余計な脂肪が減り、スリムになってダイエットができました。

さらに、新陳代謝も活発になったようで、肌のツヤも良くなり化粧のノリも良くなりました。

健康維持の目的で運動を継続していたら、体の調子も良くなりダイエットもできたのは、相乗効果によるものと思われます。

相乗効果の例文

相乗効果の例文を書いてみました。

相乗効果をもたらす

現状のあるものに、別のものを加えることで、当初の効果よりも大きな効果が得られる場合です。

加えたものによって、明確な効果が確認されたのです。

商品の場合は、今の商品に新しいことや機能を追加することで、売上が伸びた時に相乗効果をもたらしたと表現するのです。

発売した商品に新デザインを追加することで相乗効果をもたらした

以前に発売を始めた商品は、発売当時は売上も好調であったが、次第に売上が低迷していた。

そこで、再びその商品の売上を伸ばすには、リニューアルという方法があります。

新しい機能を追加するかデザインを一新して、顧客に新鮮さや機能アップをアピールするのです。

新デザインを採用してリニューアルし、売り上げが伸びた時には、新デザインを追加して相乗効果をもたらしたのです。

相乗効果が生まれる


現状のものに何かをプラスして、良い作用が生まれるかを試すことがあります。

みんなが一致団結することで思わぬ相乗効果が生まれる

この高校のサッカーチームは、結成してもう10年にもなるのですが、地方大会に出てもいつも初戦で敗退するのです。

負けても悔しさが感じられないのです。

練習する時間は多いので、みんな真面目にサッカーに取り組んではいるのです。

しかし、ある時に監督が病気で指導できなくなり、驚いたことに替わりにバスケット部のコーチが指導することになったのです。

初めてサッカー練習の指導にきた時に、この先生の巧みなドリブルとシュートを目の当たりにして驚きを隠せませんでした。

何と、ある実業団のサッカーチームの名ストライカーだったのです。

それを知ると、部員全員はこのコーチにぜひ指導してほしいと願い、中身の濃い指導を受けることになりました。

もちろん、大会で勝つことを目標に一丸となって頑張ったのです。

このコーチの加入によって、相乗効果が生まれたのでした。

シナジー効果

企業が成長していくには、新しい商品の開発や新規の事業を起こしていくことが必要です。

しかし、そう簡単にはいかないのです。

商品開発には時間とお金が掛かるのです。

し烈な競争をしている業界では、時間との勝負なのです。

こんな時には、M&Aによるエナジー効果を期待する時があります。

新しい事業によってシナジー効果が生まれた

ある企業は、鉱物を特殊な機械で微粉末、それも超微粒子であるナノ粉末にする技術を持っていました。

この技術に目を付けたのが大手の化粧品会社でした。

より透明な化粧水や化粧品を製造するには、このナノ粉末が最適なのです。

そこで、M&Aでこの粉砕会社を買収し、化粧品の製造にナノ粉末を使用し、どこも真似ができない商品を開発して売上を大きく伸ばしたのでした。

これがエナジー効果なのです。

相乗効果を高める

相乗効果は、初期に明確に現れますが、時間が経つとその効果も薄れてきます。

効果は長く持続できないものなのです。

そこで、さらに相乗効果を高める必要があります。

より効果的になるように相乗効果を高めたい

新しいデザインに変更して相乗効果で売上が増えましたが、消費者の興味がなくなったり、ライバル社が新しい商品を販売したりして売り上げが下がってきます。

相乗効果がなくなってきたのです。

そんな時には、より効果的になるように、商品にべつのものを追加してみます。

例えば、思い切って有名タレントを宣伝に使って、TVでコマーシャルを流すなどしてより効果的になるように相乗効果を高めるのです。

相乗効果を図る

計画的に相乗効果を図る時もあります。

いくつかを同時に行うことで相乗効果を図る

地方の観光地は、なかなか集客が難しく苦労しています。

手軽に多くの人を集めて、地域を活性化することができれば、これほど嬉しいものはありません。

人が集まるとその地域の商店や観光地が潤います。

観光地は入場収入が増え、土産物店や食堂もしっかりと稼ぐことができるからです。

すると、若い人も増えて雇用も生まれ、流通も盛んになって行きます。

そこで、手軽にできるイベントとしては、各地のゆるキャラを一堂に集めて、さらにご当地グルメも開催するなどで、いくつかを同時に行うことで相乗効果を図るのです。

まとめ

相乗効果とは、計画して実行する場合もあるのですが、予期せぬことが起こって、それが相乗効果となって現れることがあります。

例えば、居酒屋の営業は、暑くなるとビールなどの清涼飲料水の消費が増えますが、寒くなればすぐにおでんなどの温かいものが売れるのです。

それらの目安はある程度はつけられますが、気候変動に関しては長期予想は大変難しいのです。

夏場はビールがよく売れますが、熱帯夜が1ヶ月も続くような極端な高温の夏は、夏と高温の相乗効果で売り上げは例年より伸びるのです。

思わぬ展開で良い意味の相乗効果が見られると、嬉しいものです。