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よしなにとはどういう意味?使い方や使う相手、シーンなどを紹介します

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何かのタイミングで、誰かが「では、よしなに」と言っているのを耳にしたことはありますか?

または、映画やテレビで耳にしたり、漫画や小説で目にしたりしたことのある人は多いでしょう。

言葉そのものは知っているものの、意味まではきちんと理解していないという人は実は少なくありません。

また、人によっては「高齢者しか使わない言葉」だと認識していることもあるでしょう。

そんな「よしなに」という言葉について、意味や使い方などをご紹介していきます。

この記事の目次

よしなにとは?

「よしなに」という言葉は、日常では相手と別れる際に用いることが多いです。

「では、よしなに。」や「どうぞよしなに。」などと、柔らかい響きの言葉で挨拶している人の姿を見たことがあるという人もいるでしょう。

一方で、別れる際ではなく、顔を合わせた際に用いることも少なくはありません。

例えば時代劇で女性が挨拶する際に、「〇〇と申します。どうぞよしなに。」と言うシーンはよく見かけます。

また、伝統のある温泉旅館などに泊まると、女将が最初に「当館女将の〇〇と申します。どうぞよしなにお願い致します。」と挨拶をすることも珍しくはありません。

このように、日常会話の中では挨拶として用いられることが多いですが、ビジネスの場では少々違ってきます。

後述しますが、ビジネスの場における「よしなに」は、仕事の指示や何かを依頼する際に用いられることが多いのです。

そんな時と場合によって使い方がことなる「よしなに」という言葉には、どのような意味があるのでしょうか?

よしなにの意味とは?

よしなにの意味を調べている人
「よしなに」は、本来「よしなにはからう」という言葉で使われることが多いです。

「よしなに」とは物事が上手く運ぶように相手にお願いするときに用いられる敬語であり、その意味は「うまいぐあいになるように」「よいように」とあります。

祈願というよりは、相手に対してちょっとしたお願いごとをするような感覚で用いられることが多いです。

とはいえ、使っている人はいちいち「お願いしたい」という気持ちを持って言っているわけではなく、挨拶として「どうぞよしなに」と口にすることが多いです。

また、「よしなに」は大和言葉といって、最も古い日本独自の言葉です。

語源は日本神話からきていて、邇邇芸命(ニニギノミコト)の妃である木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)が三つ子を産んだ際に、信濃の県守4人がお祝いに駆け付けました。

そこで県守たちに子どものへその緒を分けることになりましたが、4人の県守に対してへその緒は3つしかありません。

そこで喧嘩にならないように、県守たちに良いようにはからう指示を出したとされています。

それが「4人の信濃=よしなに」の語源とされています。

「よしなに」の言葉は古語ですので、現代ではそれほど使われていないのも仕方がないでしょう。

高齢者で使う人が多いのは、昔よく使っていた名残があるのかもしれませんね。

よろしく

出会いがしらの挨拶や、何かお願いごとをする際に用いる「よしなに」は、「よろしく」の意味として用いられることが多いです。

例えば旅館で女将に「〇〇と申します。どうぞよしなに。」と言われたら、それは自己紹介と共に「よろしく」の挨拶をされたことになります。

また、仕事の打ち合わせなどが終わって解散する際に、「では、よしなにね」と上司に言われたら、それも「よろしくね」という意味であることが多いです。

「よろしく」という言葉には、「よろしくね」「よろしくお願いします」「よろしくお願い致します」などたくさんの言い方がありますが、「よしなに」の一言でまとめることが出来るのは便利ですよね。

また、「よしなに」は大和言葉特有の、柔らかく言葉の意味を包んである言い方です。

そのため聞こえも耳に心地よく、言われた方が不快な気持ちになることもないため、安心して言葉を発することができます。

もしあなたが初対面の人に「よしなに」と言われることがあれば、それは「どうぞよろしく」という意味ですので、同じように返すと和やかな雰囲気になりやすいかもしれませんね。

いい具合になるように

いい具合になるようにと言う男性
「よしなに」には、「いいぐあいになるように」との意味も込められています。

「いいぐあい」というのは、言われた人にとって都合がよく、ちょうどいいようなぐあいになるようにということですので、相手が上手くいくようにという気持ちが込められています。

そのため、これから仕事や勉強を頑張るという人や、何かにやる気になっている人に対して用いられることが多いです。

普段使いとしても用いられることが多いですが、こちらの意味はビジネスの場でも時々用いられます。