世の中、特に会社組織というところは熾烈な競争社会です。
売り上げを上げて利益を作っていかないことには会社が成り立ちませんし、社員に給料を支払う事も出来ななくなってしまいます。
最悪の場合、倒産という憂き目も待っているわけです。
その最悪を避けるために会社は一人でも優秀な人材を集め教育して、自社の戦力になってもらおうと躍起になっています。
しかし、全ての会社勤めの人間がそのような思惑通りに運ぶとは限りません。
中にはそういった全うなコースを外されてしまう可能性もあるのです。
そこで今回は、全うなコースではない道、「左遷」について考えてみましょう。
左遷とはどういう意味なのか、左遷させられるよくある理由、生き残るための術をお伝えします。
左遷されない人になるために
私たちは会社というところに就職したからには、その会社の社訓に則り規則を守り会社の発展のために力を出し惜しみすることなく働かなければいけません。
そういう働きっぷりさえしておれば左遷という憂き目にあう事はない訳なのです。
ですが、人間がたくさんいれば中にはその働きに反する行動をやってしまう人も出てくるでしょう。
ではどうやれば左遷に遭わずにすむのでしょうか。
また左遷とはそもそもどういったものなのでしょうか?
以下、じっくりとみていく事にしましょう。
左遷とは?
そもそも左遷とは、「官職や地位、ポストをそれまでの高い地位から低い地位に下げられること」という解釈で大方の人が理解できるでしょう。
つまりそれまで部長職だった人が平社員に、役員だった人が役員待遇を外されて部長職に降格させられる、などの処遇をいいます。
どうして「左」なの?
左遷という言葉、どうして「左」なのでしょうか?
右だったらいけなかったのでしょうか?
この疑問を解き明かすには古代中国の思想が大きく影響していたから、というのが大きな理由となります。
大昔、中国の戦国時代の頃(紀元前400年頃)にまでさかの上らなければなりません。
当時、中国では右を尊び、左を卑しんでいたようです。
その風習が由来となって今日まで脈々と受け継がれてきているようなのですね。
確かに日本の文化は古くから大陸より伝わったものが土台です。
右に行くものが優秀で左に回るものが価値が落ちる、という見方はどうやらそのときからの風習が全く途絶えることなく、2400年以上もの時間を有して現代に生き残っているのです。
左遷の同義語
次に「左遷」の同義語についてみていきましょう。
降格
左遷の同義語の1つ目は「降格」です。
確かに「左遷」というものはそれまでの高い地位から低い地位への降格も意味します。
よってこの「降格」という言い方は多くの部分で「左遷」と同等な扱いといっていいでしょう。
ただ、「降格」は純粋にポストの上下のみを意味している感じもしますね。
一方の左遷は降格はなくとも、本社勤務から遠い僻地のような地方勤務の意味合いも含まれてきます。
そういった意味では「左遷」というのは本当に怖い人事決議でもありますね。
転落
左遷の同義語の2つ目は「転落」です。
まるで大企業における出世争いの末路を思い浮かばせるような意味合いを響かす言葉ですね。
「転落」はまさしくそれまでいた地位を自らの失態により、会社からの人事によって強制的に降格させられたものです。
大企業の有力なポストから降格させられるということは、完全なる人生の敗北であり、まさしく「転落」を絵に描いたような生き様となるわけです。
転落した者に待つのは屈辱と孤独です。
恐らくそれまではこの世の春を謳歌していたにちがいないであろう人生が急転直下、一気にあなたの周囲からはカネもヒトも消えてしまいます。
地位と金のある人間の周囲には、いつの時代も取り巻き連中がおこぼれ頂戴と言わんばかりに群がっていました。
調子のいいセリフばかりが耳に入り、まさに殿様気分の絶頂にいたのです。
それが紙切れ一枚で人生の転落となるのです。
自らが蒔いた種による結果ですから誰に文句はつけられません。
自業自得なのです。
左遷の中でも「転落」というものは、人生の終わりを意味しているイメージもあるためか悲惨で救いようのない重い処罰です。