それでは「愚直」はそのままストレートに「褒め言葉」として認識してもいいのでしょうか。
「褒め言葉」としての「愚直」の特徴を紹介してみましょう。
嘘がつけないまっすぐな人間
褒め言葉としての「愚直」の意味の1つ目は「嘘がつけないまっすぐな人間」という事になります。
嘘をつく人間は最低です。
嘘は人を騙す行為です。
「騙す」という事は最初から計画的に相手の事を陥れようという魂胆が見えます。
つまり「悪意」というものがその人間に宿っている、という事です。
こんな「悪意」を常に腹の中に抱え込んでいる嘘つき人間と一緒に仕事をしたりするのはどうでしょうか?
更にはそのような人と友人関係を持つことや恋人関係になることが我慢できるでしょうか?
いつ自分が裏切られて不幸のどん底に叩き落されるか、たまったものではありませんね。
おちおち夜もゆっくり寝ていられません。
その点、「愚直」な人間はいくら話し相手としてつまらない存在だとしても嘘だけは絶対につきません。
あなたを裏切るような真似は絶対にしないのです。
愚直な人間の心の中には相手との損得勘定というものが存在しません。
相手を思いっきり喜ばせる術も知らない代わりに不幸のどん底に叩き落す悪知恵もありません。
まさに「愚直」な人間は人畜無害の代表のような人といえるのです。
真面目で何事にも全力な人間
褒め言葉としての「愚直」の意味の2つ目は「真面目で何事にも全力な人間」だということです。
この言葉の意味をそっくりそのまま自分のパートナーに当てはめようと思ったらどうでしょうか?
仮に女性がそのような愚直な人間を心から受け入れる事ができるでしょうか?
その答えは人それぞれなので何とも言えませんが、少なくともイケメンでモテモテの男性を夫として持つ身の女性よりもはるかにのんびりと、ストレスを抱えることなく生活出来る事は間違いないでしょう。
人が異性の事を好きになる要因の過半数以上は「顔」や「スタイル」などの外見です。
外見がよければそれで万事「OK」という風潮は人類の歴史が始まって以来、不変です。
第一、自然界においてもメスに求婚するオスの有利性は外見のようだからです。
ライオンだったらばたてがみがどのオスよりも立派で且つ、戦いにおいても誰にも負けない身体の大きさと屈強さが求められているくらいですから。
しかしながらモテるイケメン男性は結婚してからもモテます。
他の異性が放っておきません。
そのおかげで人間界には永久に「不倫」がなくなりません。
このために家庭を守っている奥さんたちが結局、泣きを見てしまうのです。
その点、愚直な男は真面目です。
奥さん以外の女性には目もくれません。
家庭と仕事に一途に全精力を傾けます。
だから愚直な旦那さんの家庭がモメルという事はほとんどと言っていいくらいありません。
顔はいいけで家庭を顧みない「イケメン」と外見は今一つながら何事にも全力投球の真面目人間である「愚直」な男。
女性のあなたならどちらの男性が一生のパートナーになるでしょうか?
愚直はけなし言葉?
一方では、やはり「愚直」という言葉にはけなし言葉としての意味合いが色濃く残っていることが事実として残っています。
世間の人間にアンケート調査をとったら「愚直」はいい意味でとられるのか、はたまた悪い方の意味でとられるのか。
判断が分かれるところかも知れませんね。