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愚直とはどういう意味?そのメリット...(続き3)

では、「愚直」がけなし言葉として取られてしまう理由についてみていきましょう。

損する性格の人間

けなし言葉としての愚直の理由の1つ目は「損する性格の人間」が挙げられます。

愚直な方は仕事一途。

奥さん一途。

家庭一途です。

遊びも娯楽も関係なく封印して毎日、ルーティンワークの如く、朝、会社に行って、決まった時間に家に帰ってきます。

この生活スタイルで家族を守ってきたのですから誰からも文句をつけられるいわれはありません。

しかし、残念ながら愚直な方は考えが広がらないのです。

家族を守ってくれるのは非常にありがたい事なのですが、人間は慣れに耐えられない生き物でもあるのです。

奥さんが段々、たまらなくなってくるのです。

刺激も変化もない毎日。

子供の成長に一生を捧げてきたつもりが、いつしかその子供も成人して巣立ってゆく。

家に残ったのは、遊びや家族サービスを全くやってくれない愚直な旦那。

これからも何の変化もなくこの堅苦しい男と一緒に生活していくのか、と思うと猛烈に怒りこみあげてくるのです。

しかし、当の旦那さんの方は気楽なもの。

自分の生き方に誇りを持つ彼にとって奥さんの怒りの向きどころに全く見当がつきません。

元来、女性はシンパシー、つまり共感を尊ぶ存在。

多くの仲間とペチャペチャおしゃべりをするのも自分は周りの皆と同一だ、という安心感を得たいから。

そういった集いやイベントに積極的に参加したいのです。

しかし、旦那の方はそんな気配は全くなし…。

愚直な旦那さんは別に何も悪い事はしていないのに、気が付いたらこの始末です。

損をする性格の人間とはまさにこういう事なのかも分かりませんね。

臨機応変な対応ができない人間

けなし言葉としての愚直の理由の2つ目は「臨機応変な対応ができない人間」だからです。

とにかくうそやおべんちゃらを言う事が嫌い。

と言うよりもそれが全く出来ないのが愚直な人間なのです。

そんな彼らに女心を理解しろ、と言う方が無理があるというものでしょう。

ただ、人間関係を円滑に持って行こうとしたら、適度な嘘やおべんちゃら、ゴマすりは効果を発揮する事が多々あります。

人間は他の人間から褒めて貰ったらうらしいもの。

まさしくお世辞ですね。

お世辞の一つくらい言えないようでは会社に入っても上司からの覚えが良くない可能性が起こりそうです。

つまり臨機応変な対応が愚直な人間は全く出来ない事になります。

いえ、むしろ彼らはそのような嘘をついてまで相手の事を持ちあげるような態度を良しとしませんし、そのような行動を取る人間の事を軽蔑するでしょう。

「男が勝負するのは仕事の出来だけである。

誰の目から見ても納得させる事ができる仕事をする人間が最も立派な存在なのだ」という感じです。

恐らく封建時代の武士ならばそれで十分、通用していたでしょう。

しかし、今日のような多様性の時代にそのような頭の硬い生き方では競争社会の中で生き抜いていけるかどうか。

という事で「愚直」な人間、人を喜ばす術を使わないばかりに周囲からはあまり評判のいい人間にはみてもらえないのが大方の見方のようですね。

愚直であることのメリット