それではじっくりと「火鉢」についてご紹介して参りましょう。
博物館や郷土資料館で見たことがあるかも
「火鉢」の解説に入る前に、身近なところで見たことはないでしょうか?
昭和の頃のホームドラマや時代劇を見ている人ならば何気なく見ている事があるかも分かりませんね。
またはドライブや日帰り旅行でその地域の博物館や郷土資料館などに入った時に目にはいったかもわかりませんね。
形的には大亀のずんぐりしたような形です。
地面の接点は小さく上に行くにつれて開放部が大きくなります。
そしてその中にはたくさんの量の灰があります。
これが基本的な火鉢の外見ですね。
博物館や郷土資料館、テレビなどで見かけるチャンスがあったなら是非ともじっくりとご覧になってくださいね。
まずは何に使うものか想像してみよう
じっくりご覧になったなら、まずこの物体、いったいどういう使い道をするのか。
それについて考えてみましょう。
平成生まれの方たちならば恐らく今まで見た事もない置物でしょう。
しかし置物にしては丈夫で頑丈で重いです。
そりゃそうです。
この置物は「暖」を取るために危険を最大限に防止する事と、暖かさを追求するための相反する特徴を一挙に備えているのですからね。
実際、機会があったなら「火鉢」に近寄って手を当ててみることです。
何とも言えないあの暖かさ。
何か下の方からじわっと優しく暖めてくれているかのような錯覚を起こさせてくれる感じがします。
そして火鉢のヘリにはお餅やスルメなどを焼き上げるのに絶好の場所があるのです。
そこは結構熱く、子供が触ろうとしたら大人から怒られるのです。
それは火傷をするから。
それくらい「火鉢」の勢いは強力なのです。
しかし「火鉢」が一つあれば家族が集う茶の間程度の広さなら十分な暖房能力がありました。
寒い冬の家の中は思った以上に震えるもの。
でも「火鉢」があったらそれだけで家族の心が一度に暖かくなったかのような不思議な感覚があったのです。
それは「火鉢」の火の特徴にもあったからでしょう。
では、そのような「火鉢」の特徴について以下の章でみていきますね。
火鉢についての説明
それではいよいよ、待望の「火鉢」についてみていく事に致しましょう。
日本人の生活の中からいつの間にか消えていった「火鉢」。
その概要と実力の程を確認していきましょう。
火鉢は昔の暖房器具
「火鉢」は昔の日本家屋のどこにでも結構あった暖房器具です。
器具といっても電気やガスを使うような軽くて持ち運びに便利な代物ではありません。
火鉢でお馴染みの材質は瀬戸物です。
表面はピカピカに磨かれた大亀のような姿をしています。
丁度、素焼きの植木鉢の大型版といったところでしょうか。
あなたが時代劇ファンだったならドラマのワンシーンによく登場していたのをイメージできると思いますよ。