「おかげざま」も、ちょっと親しい関係には言わない。
どこか少し距離があり、自分よりも立場が上の人に対して「さま」を付けた「おかげざま」を言うことが多いと思います。
「おかげさま」は、かしこまった言い方でいうシーンが多いのです。
️「おかげさまで」の意味
「おかげさま」は、他人から受ける利益や恩恵を意味します。
「〇〇のおかげよ」と言い方もありますが、この場合は「〇〇さん」に利益や恩恵を現しているのです。
もっと丁寧な言葉で言えば、「おかげさま」の「さま」をつけた状態です。
「おかげ」は本来、「神仏など偉大なものの陰で、その庇護を受ける意味」として使われているそうです。
おかげざまに近い言葉の意味で御影が神霊や死んだ人の姿や肖像にも通じているのです。
おかげさまを使うとき、それは何かしらに感謝をしているときです。
特定の人物に向けて伝えていることもあれば、目に見えない神仏に感謝していることもあるのです。
ですが、現代では「おかげさま」を良いときだけじゃなく、感謝していない悪いときにも使うことがあります。
感謝の気持ちを表す挨拶
「おかげさま」は自分のことではなく、他人に感謝の気持ちを表す挨拶で使われています。
他人から受けた物事の力添えや助け、恩恵などに対して現す言場です。
もしくは神仏などの加護や助けの感謝でもあります。
もし自分の子供が大学に合格することができれば、その感謝は先生や家庭教師に対してですが、あくまで子供1人の力というわけではなく「皆さんが応援してくれたおかで」の意味で感謝の気持ちを表していることにもなるのです。
また「おかげさま」をいう相手が必ずしも、人間が対象とは限りません。
例えば病気をして体調を崩していたけれど、元気になった場合にも「薬のおかげで良くなった」「おかげさまで3日間寝ていたら良くなった」と伝えることもあります。
どっちにしても、普段使われる「おかげさま」は、感謝の気持ちを表す挨拶が多いです。
力添え・助け・恩恵への感謝や結果を伝える
「おかげさま」を具体的にあらわすと、力添えや助け、恩恵への感謝や結果を伝える言葉になります。
誰か一定の相手が助けをしてくれたから、良い結果に結びついた。
「みんなが力添えをしてくれたから、仕事で昇進することができた」自分一人の結果ではなく、感謝の気持ちを伝えるときに具体的な名前を出すよりも、「おかげさまで、昇進することができた」と伝えた方がしっくりきますよね。
特定な相手に名指して伝えると少し照れくさいときも「おかげさまで」ということで、ちゃんと力添え・助け・恩恵への感謝や結果を伝えることができるのです。
「おかげ」を丁寧に言う言葉
「〇〇のおかげ」という言葉があります。
例えば「今回の件は山田さんのおかげで良い結果になったよ」や「君のおかげで怒られてしまった」など良い意味だけではなく、悪いときにも「おかげ」は使うことがあります。
しかし「おかげさま」という言葉になると、悪い意味ではほぼ使いません。
「おかげ」に「さま」を使うことで、力添え、助け、恩恵への感謝に変わるのです。
「〇〇さん」という具体的な相手を指すのではなく、「おかげ」に「さま」をつけると、丁寧に言う言葉に変わるのです。
「おかげさま」は特定の相手ではなく、周囲の環境や周囲の応援という大きな意味として使うことができます。
️「おかげ」とは
そもそも「おかげさま」の「おかげ」は何のことなのでしょうか?
「おかげ」は、神仏など偉大なものの陰で、その庇護を受ける意味として使われていることが一般的です。
特定の相手は目に見えるものですが、神仏は目に見えない偉大なものです。
例えば高校受験や大学受験、どうしても叶えたい願いがあるときに神頼みをすることがありますよね。
神仏に願いを伝えることで、手助けをして願いを叶えてくれたということです。
神仏に願いを伝えると確実に必ず叶うものではありません。
神仏に願いを伝えながらも、自分の中で気持ちが前向きになったり、努力をしているのです。