昔から、若い人達は自分達の考えや意思を、仲間うちで通じるような言葉で表現することがあります。
その人達が育った時代や背景に影響されているようです。
しかも、一般の人達にはちんぷんかんぷんという言葉が多く、その言葉が通じないと「大人の人は何もわかっていないんだなあ」と小馬鹿にするのです。
年末に恒例となって発表される流行語大賞にも、その時代を反映した言葉が出てきます。
2006年ごろから女子高生言葉として「あいつはKYだよ」と揶揄する言葉が流行りました。
当初は何を言われているのか分からなかったようですが、「その場の空気が読めない人間だ」ということだったのです。
その後はマスコミでも取り上げられて、一般の人も使うようになりました。
最近では、SNSの発達によって、いろんなアプリが登場していろんな情報発信ができる時代になりました。
若い人だけでなく、おばあちゃんとお孫さんがLINEで会話するような時代なのです。
アメリカの大統領も、Twitterで意見を発信する時代なのです。
このようなTwitterやFacebook、その他の掲示板などへの書き込みも、短い文章で発信する傾向にあります。
友達同士では絵文字やスタンプも普及しています。
現在はいろんなカテゴリーの掲示板が登場し、様々な書き込みで溢れています。
人気がある話題のタレントもブログやTwitterで、毎日のように情報を発信しているのです。
そして、それに対するフォローも素早いのです。
自分が感じたことを素早く相手に伝えるために、独特の言葉を使うのです。
女子高生の間でのやり取りの文章は、一般の人には分かりずらい文章になっているのです。
例えば、メールでのやり取りの中で、自分が書いたことが笑ってしまうようなことであれば、文章の終わりに「(笑)」と付けたしました。
しかし、これも面倒なので「笑う」の頭文字の「w」で表現し、とても笑える時にはさらに「www」とwを重ねました。
それでも足りないぐらいだと「wwwwwwwwww」と多くのwを並べるとそれが「草」のように見えることから「草生える」とか「草」と書くようになったのです。
普通の人が、文章の末尾に「草生える」と書いていると、春かなあと思ってしまいますが、本当の意味は「笑えるわ」ということなのです。
いわゆるネットスラング(ネット用語)なのですが、最近はなかなか凝った言葉も流行っているようです。
その中から、「俺得」という言葉を考えてみたいと思います。
ネットでよく見かける「俺得」
ネットを見ていると、よく見かける「俺得」という言葉があります。
この文字を見ると、「俺が得をする」という風に読めるのですが、これ以外にも似たような言葉で「誰得」「皆得」「自分得」などの言葉もあります。
結局は、この言葉を使用して書き込んだ人が、読者は誰が得をすることになるんだと思っていることを見越して、得をするのは俺だ、誰だ、皆だ、自分だと締めくくっているのです。
だから、「俺得」と書いた文章の前には、「いったいこれで誰が得するんだ」という投げかけの文章があって、その後にそれは俺が得することなんだ「俺得」と締めくくるのです。
ひとり芝居のようなのですが、いろんな展開が考えられるような複雑なことだけど、「最終的には俺が得をして終わるのさ」と自慢したリ読者を挑発したリしているのです。
「誰が得?」当然「俺が得さ」という流れなのです。
このことを読者に知らしめているのです。
例えば、人気掲示板の2chでは、いろんなジャンルの掲示板(スレッド)が立っています。
この掲示板の問題提起に対して多くの人が意見を書き込んで掲示板の中で議論が始まるのです。
そしてある種の結論らしきものが出来上がったところで、「このスレで誰得?」となると、立ち上げた本人が「俺得」と終わることもあります。
SNSや掲示板などで使われている
もともとはSNSや掲示板などで使われていたネット用語なのです。
今やネット用語は多岐にわたり非常に多くて正確な数は分かりません。
しかし、着実にネット用語は定着して、中には普通に企業や大学でも報告書にも記載されることもあるようです。
権威のある学術書は別として、急いで伝達する必要のある文章を書く時には、若い人はネット用語を多用する時もあるようです。