「お体に気を付けて」で用いられている「体」とは、私たち人間の「頭の先から足の先までの全体の事」を指しているのです。
つまりは頭部、胸部、腹部、腕部、脚部といった人間の五体の事を指していることになっているのですよね。
すなわち肉体を指す
人間の五体、すなわち人間の肉体全てを指している、という事になります。
もっと細かく含んでゆけば、髪の毛も爪も体毛も、です。
要するに人間の目に見える肉体のありとあらゆる部分全てを「体」は指している、という事になるわけなのです。
お身体の意味
それでは次に参りましょう「お身体」の方の意味を見て参りましょう。
心も体も含む人の体
「お身体」の方の意味は、「心」と「体」の両方を指し示しているのです。
つまり「心身ともに」といったお意味合いになってくるのです。
心身ともにという意味になる
「心身ともに」、こういた表現の仕方、よく聞きますよね。
「心身ともに、お体にお気を付けくださいませ」。
如何です?違和感はありますか?
特別、聞き慣れない表現でもなんでもありませんよね。
こういった言い方、日常茶飯事に使っていますよね。
そもそも、人間の健康というのは表面上で見える「体」の部分だけでは判断しにくいものがあります。
例えば、風邪を引いて熱が40度もある。
このような状態になってしまうと、さてどうでしょうか?
熱が40度もあればこれは大変です風邪の中でも「高温」の仲間に入ってしまいますよね。
そこまでゆくとさすがに立っているのも億劫です。
顔の表情も熱のためにいつもより元気がありません。
全身を悪寒とけだるさが覆って見るからに「異常だな」というのが手に取るように分かりますよね。
しかし、40度もの高温の風邪になったらダメージを受けるのは肉体だけではありません。
精神的にもかなり押し込んでしまいますよね。
よく「風邪は気から」と言いますが、まさしく40度もの風邪は、人間の肉体面だけでなく心までをも弱まらせてしまうのですよね。
これこそが「心身ともに」病んでしまった状態、と言えるでしょう。
こういった状態こそが「お身体」という言い方にマッチするという訳なのです。
2つの使い分け
それでは「お体」と「お身体」の2つ、どのように使い分けていったらいいのでしょうか?
口頭で言っている分には誤魔化しがききますよね。
聞いている方も「お体」なのか「お身体」の方なのか、聞き分けて聞くというのは無理でしょう。
しかし、書面にしてしまうケースでは頭を悩ませてしまいそうですね。
「お体」と「お身体」。
一体、どっちが正解扱いになるのでしょうか?
まあ、この場合においてはさほど頭を悩ませなくてもいいと思いますよ。
つまり「お体」でも「お身体」であっても不都合はない、という事です。
相手の健康状態を気遣っての文面です。
相手様に粗相のあるような内容でない限りあまり頭を悩ませる必要はないでしょう。