免許証の写真って、しばしば笑いのネタになりますよね。
「お前こんな顔したのか」「若いな」「今と違いすぎ」など盛り上がることが多いです。
でも、見られる方がちょっと恥ずかしいもので、とくに写りが悪かったりするともう赤面してしまいます。
いつ誰に見られるかわからない免許証の写真は、できることなら良く写りたいもの。
そこで、初めて免許証を持つ場合や、更新時の写真変更をする前に、免許証の写真を満足な仕上がりにするコツを把握しておきましょう。
長年使うからこそ、写真写りにこだわろう
運転免許証に限って言えば、3~5年で1度更新できますがそれでも長いですよね。
人によっては絶対免許証を見せたくないという場合もあります。
今と違いすぎる、ノーメイクで撮ってしまった、太っていたなど色々な理由があるようです。
でも、どうせなら人に見せても恥ずかしくない綺麗な写真で写りたいもの。
具体的なコツは後述しますが、まずは免許証について詳しくおさらいしておきましょう。
写真付免許証が増えている
免許証というと一般的に運転免許を指します。
その他の免許証でいうと、調理師免許証、宅地建物取引業者免許証などがありますが、これらは賞状形式で、持ち歩くというより店舗に掲げておくものです。
免許証ではありませんが、最近は学生証も顔写真が必要になってきています。
ちなみに、運転免許証が今の形になったのは1965年でした。
まだ日本で車が使われるようになって間もない1903年(明治36年)は免許証が木版で写真はついていませんでした。
戦後の1945年には免許証に顔写真がついて、1947年は免許不要だった二輪にも免許制度ができたという経緯があります。
本人確認を徹底するため
写真の無い免許証は、なりすましも偽造も簡単ですから写真添付が必須になったのは今の時代では当たり前といえます。
レンタルビデオのカードを作ること1つとっても、保険証だけでは認められず、運転免許証やパスポートなどの顔写真入りの本人確認書類が必要になってきました。
それでも偽造されることはありますから、より偽造しづらい規定を設けることで抑止力にしています。
厳しい規定に「そこまでしなくても…」と思うかもしれませんが、回り回って自分を守ることにつながっているので、規定には従いましょう。
犯罪の温床にならないように
写真入りにしても偽造免許証や偽造パスポートが出回っている状態ですから、その難易度を高める意味でも写真入りはマストになっています。
とくに運転免許証は本人確認書類としてさまざまな場面で使えるものですから、この偽造が容易だとさまざまな犯罪に使われていまいかねません。
知らぬうちに借金を背負ったことになっていたり、契約をさせられていたり、といったトラブルを防ぐためにも重要であり、写真の規定も本人と認識できるように厳しく制限されています。
自動車運転免許証の写真には裏技がある!
裏技、というほど大それたものでもないのですが、意外と知られていない技があります。
それは、どこで撮った写真でも使ってOKということです。
免許証を取得または更新する際に、その施設内の写真サービスで撮る人が多く、そこで撮った写真をそのまま提出してしまうので不本意な写真になってしまいます。
しかし、事前に何度も撮り直せるスタジオなどで現像した写真も使えるならだいぶ良いものになるはずです。
自分で事前に用意した写真を使ってもらえる
自分で別の写真館などで撮った写真の持ち込みOKです。
でも、本人確認が重要なのでプリクラや写真加工アプリで盛りに盛った写真でも良いというわけではありません。
どのような写真ならOKなのか、警視庁のお知らせに記載の項目を見てみましょう。
・カラー
・無帽
・正面を向いていること
・上三分身
・無背景(単一色)
・サイズは縦3センチメートル×横2.4センチメートルの縁なし
・申請前6か月以内に撮影したもの
上記が基本条件です。
また、病気等の影響で普段からかつらやウィッグ等を使用している人は、使用は可能です。
ただし「個人識別の容易性が確保される範囲において」と限定されており、事前の相談が必要となります。
次に、上記の規定を満たしていても認められないNG例を列挙します。
・顔を傾けている
・正面を向いていない
・上三分身より大きい顔(寄りすぎ)
・上三分身より小さい顔(引きすぎ)
・中心からずれている
・明るすぎる
・暗すぎる
・目が隠れている
・衣類で隠れる(フードやタートルネックでの顎隠しなど)
・スナップ写真
・幅の広いヘアバンド
・笑い顔(微笑むくらいは認められることが多いが、歯が見えているのはアウト)
・目を細めている
・目線が正面でない
・背景と同化
・背景が同一色でない
・瞳の大きさが違って顔の印象が変わっているもの(瞳を大きくするコンタクトなど)
・カラーコンタクトで眼の色が違っているもの
・サングラス、マスクを使用していたり、変装したりして個人識別が容易でないもの
・合成写真または写真を修正しているもの
・グラデーション
・洋服が見えず、裸に見えてしまう(オフショルダーの服などはアウト)
ライトをガンガンに当てて白とびさせることもできなければ、ガッツリメイクをすることもできず、デカ目効果の高いカラコンの使用もNG、長い前髪で印象操作することもアウトです。
つまり、盛れません。
素顔に近い状態でいかに綺麗に見せるかがポイントになってきます。
写真はその人の第一印象を決める
免許証は短くても3~5年は使うものですし、本人確認書類としてさまざまな場所で見せることも多いですから、普段どれだけメイクや笑顔で取り繕っていても免許証の写真で印象を左右されてしまうことはあります。
仮に職務質問されてしまった時に、めちゃくちゃ人相の悪い写真が貼ってあったら、なんだか長引きそうな気もしますよね。
履歴書もそうですが、実際に会っていない段階での印象は、そこにかかれている言葉よりも写真が大半を占めるといって過言ではありません。
免許証写真の写りを良くする10個のコツ
これを機に、免許証写真をうまく撮るコツについて確認しておきましょう。
10個全てを網羅すると、仕上がりがグッと引きあがります。
これらのコツは免許証以外の、サイズが違う証明写真を撮るときにも応用できます。
履歴書やパスポートの更新、社員証など写真を用意する機会は結構多いので、知っておいて損はありません。
顎を引くこと
まず証明写真に限らず顎を引くのは写真撮影の基本です。
ただ、顎の引き方を知らない人が多いので、二重あごになったり仏頂面になったりしてしまいます。
多くの人が顎を引こうとすると、姿勢がそのままで頭を下げる形で顎だけ引っ込めようとします。
こうすると、顎の下の肉が首とはさまれて二重あごになりますし、目線も上目になって睨みつけた感じになってしまいます。
本来は、文字通り引けばいいので、下げて引っ込めるわけではありません。
背筋を伸ばしたら顎と額を同時に引きます。
顎を引くと言うからややこしいのですが、首から後ろに引くイメージにするとわかりやすいです。
後頭部を天井から吊られたようなイメージで首筋を伸ばし、額はやや前傾姿勢になります。
そうすると、自然と胸が張って肩も開くのでバランスがよく見えるはずです。
顔がキリッと見える
正しく顎を引くと、二重あごにもならないので証明写真にありがちなたるんだフェイスラインも回避できます。
猫背がちな首が後方にいくので心なしか細く見えることから、キリッと見せてくれる効果もあります。
逆に顎を引かずに上向きがちだと顎が上がって偉そうな印象になります。
また、鼻の穴も必要以上に大きく見えてしまいますから気を付けましょう。
無表情ではダメ
日本の免許証の写真は規定が厳しいので、気にするあまり仏頂面になってしまうという人が多いと思います。
ちょっとおさらいしてみると、顔を傾けてはいけない、笑い顔もダメ、目を細めるのもダメ、目線が正面ではないとNGです。
こんなに意識すると緊張しますし、笑っちゃダメなら、怒り顔より無表情の方がいいだろうとなってしまいます。
でも、無表情の写真を長年使おうと思うとなんだか気が滅入るので無表情はやめた方が良いです。
自然に少し口角を上げる
笑うのはダメですが微笑むのはOKです。
目は細めず口角を少しだけ上げた自然な微笑みを鏡の前で練習してみましょう。
頬が上に上がるほどではなく、真顔の状態から顔の筋肉を動かさないことを意識して口角だけ動かしてみましょう。
タレントの菊地亜美さんの免許証がパーフェクトな仕上がりでした。
ご本人のTwitterから2017年3月29日の投稿されたものですが、目はパッチリひらかれ、口角が同じ高さで上がっているのでとても可愛いです。
一方、男性の免許証の写真は変な髪型やわざと強面などの面白系が目立ちました。
笑顔でハンサムに写るより、どうせネタにされるなら振り切ってネタにしようというもののようで、結構笑えます。
無表情にするくらいならそれもアリですね。
目力は重要
目は印象を大きく左右するパーツなので目力は重要です。
ガンつけろって話ではなくて、女性のメイクでいうところの目力を指します。
まつ毛のボリュームがあってまぶたと目の境がハッキリしている、開き方が自然なのに大きな目、白目がちゃんと白い、黒目が大きく見えるなどです。
メイクのは、本人とわからないレベルでなければOKなので、アイライナーでまつ毛の根本の隙間を埋めたりマスカラをつけてボリュームアップするだけでも目力が出せます。
免許証の写真を撮るときだけ男性がメイクするのもアリです。
アイシャドウも大丈夫ですが、ピンクやブラウンなど目立たない色にしましょう。
また、写真館などで撮る場合、白とびしない程度にライトを当ててくれるのですが、これは一長一短あります。
肌は綺麗に見える分、光の強さで瞳孔が閉じるので黒目が小さく見えてしまうからです。
カラコンNGなので肌をとるか目をとるかは悩みどころですね。
目力で気を付けたいのは眉毛です。
眉毛が薄すぎると目が小さく見えてしまうので、アイブロウはちゃんとした方が良いです。
できれば目の眉の間の感覚を狭めた方が錯覚で目が大きく見えるため、実際の眉毛のラインよりも下にパウダー系のアイブロウで自然な眉を描きこみましょう。
とろ~ん、どよ~んとした目では台無し
寝不足や疲労、お酒を飲んだ次の日にとるのはおすすめしません。
目がとろ~ん、どよ~んとするだけでなく、顔はむくんでいますし、まぶたも腫れぼったくなるので目が小さく見えます。
さらに充血していれば白目の色が淀むので生気のない顔の出来上がりです。
ちゃんと食べてちゃんと寝て、ちゃんと起きれた日に撮影しましょう。
しっかりとレンズを真っ直ぐ見つめよう
レンズの位置を確認してまっすぐ見ないと視線がブレて撮り直しになったり、仕上がりも呆けた感じで印象がよくありません。
レンズを真っ直ぐ見て、楽しいことを考えながら撮影します。
楽しいことを考えるのは、それが目に表れるからです。
運転中に眼鏡をかける場合でも写真に眼鏡は必須ではありません。
しかし、目が悪いとカメラのレンズが見つからず視線がぼやけてしまったり、つい目を細めがちなので、目が悪い人が眼鏡をかけずに撮影するならコンタクトをつけてレンズが確認できるようにしましょう。
目の見開きすぎに注意
パッチリした目で撮りたいばかりにカッと見開く人がいるのですが、不自然に見開かれた目は、ちょっと常軌を逸した人みたいで怖いです。
恐怖画像みたいになるのでやめましょう。
それよりメイクを駆使して、本人とわかるギリギリラインのところまで大きく見せた方が良いです。
背筋をスッと伸ばそう
背筋が伸びていないと、首が前傾になるので顎が突き出て目線が下がり、暗い印象です。
そして、肩も前に来てしまうことから、肩幅が狭く見え、対比で顔が大きく見えてしまうなど悪いことだらけです。
正面からでも姿勢の悪さはすぐ分かる
肩が前に出る、首が前傾になっているというのは正面からでもすぐにわかります。
印象としては、ダラしない、老けている、暗い、という仕上がりになってしまうため、背筋を伸ばすことは証明写真を撮る上で必須の項目といえます。
また、普段からの歩き癖や利き手だけの酷使などによって重心が傾いている場合、意識して背筋を伸ばしても顔が中心軸からズレることがあるので証明写真を撮る前に鏡を見ながら地撮りし、重心がどちらに傾いているかを事前にチェックしましょう。
自分の重心の癖がわかったら、どう修正すべきか練習し、その角度を覚えたら撮影に挑みます。
吹き出物やシミをカバーしよう
何年も使う写真なのに一時的な吹き出物やシミが写っているなんて嫌ですよね。
免許の取得や更新の時期はあらかじめわかっているわけですし、古い写真でなければ使って良いので肌の調子が良い時に撮影しておくのがベストです。
しかし、調子の良い時がほとんどなく常に吹き出物が気になったり、シミが沈着している場合はメイクでカバーしましょう。
吹き出物が赤いならグリーン系の化粧下地、シミならピンクやオレンジ系の化粧下地を使ってまずは色を打ち消します。
その上から粘度のあるコンシーラーでカバーし、ファンデーションで他の肌となじませましょう。
白浮きしていないかどうか、携帯のライトなどを顔にあてて確認するとなお良しです。
その他、毛穴の開き、クマ、血色不良もベースメイクで均一に整えましょう。
男性もコンシーラーで隠そう
男性はメイクに慣れていない人がほとんどでしょう。
でもコンシーラーくらいだったら慣れていなくても使えます。
スティックタイプのコンシーラーは100均でも買えるので、自分の肌色に近い物を選んで買いましょう。
スティックを繰り出して気になるところにトントン叩き込むように付けたら、指の腹でポンポン押さえるようにしながら周囲に広げ、肌になじませたら完了です。
こうすると、気になるところが濃いめ、他の部分が薄めのグラデーションになって自然な仕上がりになります。
膝の上に白いものを置く
写真館ではレフ板を使ってくれるので不要ですが、写真機などを利用する場合はレフ板代わりに膝に白いものを置くと良いです。
スケッチブックの白い部分などが適しています。
または、背景が白でなければ白い服を着ているだけでも似たような効果があります。
肌が綺麗に写る
レフ板のハイライト効果で肌が綺麗に見えます。
鼻筋、頬、顎など突出したところが強めに光るので顔の立体感も明確になり、シャープな印象にする効果も兼ね備えています。
この効果を感じるには顔の角度も大切なので、光がしっかりあたるように顎を引くことは忘れないようにしましょう。
髪型を整えよう
髪型は清潔感重視で整えていきます。
男女ともに耳を出すことがポイントです。
とくに女性は小顔見せのために顎回りにサイドの髪を垂らしたり、わざとボリュームを出していることが多いですが、証明写真にいたっては逆効果です。
写真が小さいので、首から上の面積が大きいと写真の中の余白が少なくなり、顔が大きい印象になってしまいます。
サイドの髪は耳にかけて横に広がる面積はボリュームダウンさせましょう。
また、それによって光も当たりやすくなるためレフ板効果も高まります。
前髪は要注意
普段は長めの前髪を好んでいる人も、目にかかっているとNGを食らいます。
写真館では過剰なほど指摘されますから、前髪が落ちてこないようにしなければいけません。
スプレーやワックス、ジェルを駆使してなんとかします。
女子のスタンダードにもなってきた斜め前髪も、目尻にラインが被っているとOKが出ません。
いつもよりも目をはっきり出すことを意識しましょう。
また、髪が被っていなければOKと思っても影が落ちているとダメだったりします。
それに、影が落ちてしまうと目元が暗い印象になるため、仕上がりがあまりよくありません。
パサパサ、寝癖はNG
女性の場合は髪にツヤがあると美人度が何割もアップするので、撮影する前から髪のお手入れをしておくことをおすすめします。
傷みが激しくどうしてもツヤが出ない場合は、ツヤ出し用のオイルやジェルを使えば大丈夫です。
また、耐熱用クリームなどを塗布した上でコテをつかって髪を引き延ばすとキューティクルが閉じるのでツヤ感がアップします。
寝癖で写真を撮るというのは、あまりにも無頓着すぎますから直しましょう。
ミストで直ればいいですが、ミストが乾くと寝癖が復活するということもあるので、できればシャワーを浴びて根本から直した方が安心です。
男性の場合はあえてツヤ無しのマットな仕上がりにしている人も多いですよね。
でも、パサパサとマットな仕上がりは違いますから、健康的な髪のコシ、太さがあるかが重要です。
傷んでいる場合は細くチリチリした感じになるので、遊びの多い髪型よりはジェルなどで広がる髪を抑えた方が清潔感が出ます。
明るい髪色は黒歴史になる可能性大
日本人の毛は、もともとの色素が概ね黒ですから髪だけ明るい色にしても眉毛やまつ毛が浮いて見えます。
とくに眉毛と髪色が違いすぎると、普段はファッションのおかげでおしゃれに見えても証明写真ではデコルテ部分しか写りませんから、全体像としておしゃれかどうかわからないので、「ヤンキーが金髪にしてみた」という見た目になってしまうのです。
また、将来、堅めの企業に就職するなどして明るい髪色をやめた場合、明るかった頃の自分が黒歴史になってしまうことがあります。
若気の至りとしかいえない、ちょっと恥ずかしいものです。
嫌かもしれませんが、証明写真を撮るときくらいは髪色戻しをしておくことをおすすめします。
VネックやYシャツがテッパン
無難なのは無地のYシャツ、カジュアルにするならVネックのTシャツがテッパンです。
流行り廃りがない服ですから長年同じ写真を使っても黒歴史になりません。
Vネックでも英文プリントなどはマジマジとみるととんでもない文言だったりするのでやめておきましょう。
Yシャツにする場合はアイロンをかけておくのは必須です。
しわくちゃ、襟のよれたYシャツでは清潔感がありませんし、免許証を見るたびにちょっと恥ずかしい思いをします。
その他のトップスでもNGではありませんが、首元がつまったデザインのものはやめておくのが無難です。
顔の印象がぼやけ、首も短く見えます。
顔がキリッとして見える
VネックもYシャツも、首が見えるラインが縦長強調なので首が細く長く見えます。
そのため、顔全体も引き締まったような印象になり、キリッとして見えるのでおすすめです。
いずれにしても、開きが深いものは避けましょう。
Yシャツのボタンも第2ボタンまで外すとチャラチャラした印象になってしまいます。
それならほどよい開きのスキッパーシャツの方が好印象です。
影を付けよう
デーモン閣下みたいにならなければシャドウをつかって顔の印象を変えるのはアリです。
写真の加工はNGなのでPhotoshopやアプリで影を追加することはできませんが、メイクであれば大丈夫です。
あからさまに影を入れた感じにせず、自然な影に見えるようにテクニックを駆使しましょう。
メイクでシャドーを付けて輪郭や掘りを演出
まずは目の彫を深くします。
まつ毛のキワからまぶたの半分くらいのラインにかけて、上に向かって薄くなっていくグラデーションでブラウン系のアイシャドーを重ねましょう。
まぶたの真ん中だけハイライトを入れると立体感が出ます。
次に眉毛の下にブラウン系のシャドーを入れます。
こうすることで、眉部分が突出した彫深の目元を演出できます。
アイシャドー以外は、元の肌色よりトーンを落とした程度のファンデーションでも構いません。
シャドーとして販売されているものより、テクニックのレベルが低くても自然な仕上がりになります。
その眉下のシャドウの残りでもいいですが、ノーズシャドーも入れましょう。
眉間から小鼻にかけて影を付けることで鼻が高く見えます。
サイドから見られるとバレるメイクですが、正面からの写真を撮るには効果を発揮します。
小顔、痩せ効果につながる
小顔、痩せ見せなら顎やこめかみ、おでこにもシャドーを入れます。
エラがある場合はエラにも入れることでエラの張りを控えめに見せることができるのです。
フェイスラインは、顎の骨の下側に肌色よりもブラウン寄りのシャドーを入れたら、顔に向かって薄くぼかしていきます。
写真に映る顔部分に濃いめの色を入れるとバレやすいので、グラデーションになるようにしましょう。
おでこに入れるのは、髪の生え際の位置を少し下げておでこの幅を短くしたい場合です。
あくまで生え際に見えるように髪色に近い色をシャドーとして入れます。
数cmも入れてしまうと不自然なので、1cm以内におさめましょう。
おでこ全体からこめかみあたりまで入れてOKです。
ふんわりメイクはほとんど意味なし
ナチュラルメイクを推しましたが、あくまで「ナチュラルに見えるメイク」であって、メイクを重ねる度合でいくとガッツリメイクです。
薄付きファンデーションやほんのりチークは証明写真のライトで全部透過され、ほぼ素顔のままという仕上がりになるので要注意です。
チークはともかくとしても、ベースメイクはしっかりめにしましょう。
美白メイクはやめよう
自然光の環境下では綺麗に見える美白メイク、マットな陶器肌メイクも照明写真のライトに照らされれば不自然な白さとして写ってしまいます。
白塗りしたことがモロに出るため、ドウランを塗ったような厚塗り感です。
ただでさえ普段の肌より白く見えることが多いのが証明写真ですから、選ぶファンデーションは普段の肌色に近しいものにしましょう。
ファンデーションを重ね付けすると白くなりやすいので、下地で肌色のムラを均一に整えれば自然な肌色を保ったままベースメイクを完成することができます。
整形メイクは職務質問されると危ないかも!?
メイク上手な人たちの間で流行っている整形メイク。
シャドーとハイライトを駆使して顔の立体感を強調し、アイプチなどで二重にしてダブルラインまで入れ、ふさふさ付けまつ毛に切開メイク、下まぶた拡張メイク、涙袋形成などなど、もはや元の顔がどこにいったかわからなくなるレベルのメイク術です。
本当に技術力のある人は、写真をジッと見られてもメイクが濃いとは気づかれないほど自然に仕上げることができます。
それであれば、写真の審査で落とされそうもないので免許証に使える気がしますよね。
ところが、これで大変な思いをした人が何人もいます。
バッチリメイクで写真撮影したはいいものの、スピード違反を取り締まられたときにノーメイクで、本人の免許証ではないことを疑われた人、街中の職務質問で身分証として免許証を提示したらもっと疑われた人、パスポートの写真を盛りすぎて海外の入国審査でひっかかり、日本語ができる人が来るまで何時間も拘束された人などです。
生活の時間のうち、整形メイクで過ごす方が長いなら整形メイクでも良さそうですが、ノーメイクの時の方が多いならナチュラルメイクで撮影することをおすすめします。
また、整形メイクで撮るなら、ノーメイクで出歩くときは念のため化粧道具を持ち歩いた方がいいでしょう。
本人確認ができないことで疑われても、その場でメイクをすれば本人であることをわかってもらえるかもしれません。
服の色選びは気を付けて
露出NGなのはいいとして、背景色を考慮する必要があります。
白背景に白トップス、水色背景に水色トップスだとぼやけた印象、または顔だけが浮いたような仕上がりになります。
ワイシャツにも多いカラーなので、どの背景色で撮るかによって服の色選びを気を付けましょう。
写真館や写真機によっては背景色を選べないので事前の確認が必要です。
白やパステルカラーなどの明るい色はレフ板効果になるのでいいのですが、肩のラインと背景が同化しないようにジャケットを着用すると同化せずに済みます。
まとめ
免許証に使う写真の写りを良くする方法について見てきました。
事前に写真撮影できるということは、納得できる写真が完成するまで何度も撮り直せるということを意味しています。
もちろんお金は多少かかりますが、以後数年後悔することと比べたら必要な投資であると考える人も多いのではないでしょうか。
本人確認書類としても便利な運転免許証はたびたび他者の目に触れるものですから、妥協したくはありませんよね。
3~5年くらいは使う写真なので、数年後の自分が恥ずかしい思いをしないようにメイクや髪形、服装にも注意し、規定の範囲内で出来る限り写りの良い写真を提出しましょう。
また、今回ご紹介したテクニックの数々は免許証の写真以外にも応用できる証明写真のテクニックが大半なので、履歴書や学生証、社員証を作るときにも参考にしてみましょう。