次は「お粗末」についての実際の使い方です。
自分に対して言う場合と他者に対して使う場合のケースをそれぞれ紹介していきますね。
自分に対して使うときの例文
ではまず「お粗末」を自分に対して使った場合の例文からみて参りましょう。
お客様をもてなすにはお粗末な料理だ
最初の「自分に対して」使うお粗末の例文は「お客様をもてなすにはお粗末な料理だ」です。
この例文は自分自身の料理の腕前に対して自嘲と諦めの境地が混じった意味合いになっています。
わざわざお越しいただいたお客様に対して腕を振るいたいのは山々なのですが、自分にはそこまでの腕前がない。
よって在り合わせの出来合いのものでその場を誤魔化すしかありませんでした。
しかし、その品揃えももう一つセンスがない。
つくづく自分の接待下手を恨み蔑んだ気持ちになってしまった今の自分の気持ちを代弁しているのです。
お客様をもてなしたいと思う気持ちとそうならない現実のギャップとにあきれ果てている自分の姿が「お粗末!」という気持ちに表れているのです。
お粗末な話しを長々としてしまいごめんなさい
「お粗末」を自分に対して使った場合の例文の2つ目は「お粗末な話を長々としてしまいごめんなさい」です。
この例文、本当は自分の行った長々とした話しに納得がいっているのかもしれません。
しかし、それをズバリと皆の前で言ってしまうのはさすがに場のムードを壊してしまうかもしれない。
だからわざわざ「お粗末な話を長々と」と言って先に皆への了承とも受け取れる発言を行っているわけです。
スピーチにしろ、演説にしろ、話し手というのはどちらかと言えば長々と話したがるものかもしれません。
しかし、聞き手の方は反対です。
出来るだけ短くまとめてくれた方がありがたいのです。
今回のケースは、長々とした話しは聞き手に嫌われている、という事実をある程度踏まえている人の発言なのかも分かりません。
そうでなければ自嘲気味に「お粗末な~」といった話し方も出来ないでしょうからね。
他者に対して使うときの例文
それでは今度は他者に対して使う時のパターンをみてみましょう。
自分に対して使う時よりもどれくらいイメージが変わってしまうのか。
じっくりとみてゆきましょう。
あんなお粗末なレポートはみたことがない
「お粗末」を他者に対して使うときの例文の最初の1つ目は「あんなお粗末なレポートはみたことがない」です。
これは恐らく会社において、部下が上司に対して提出した仕事の中身に関するレポートの出来栄えを言っているのでしょう。
上司が見たところでは、そのレポートの出来栄えはかなり問題点だらけのようですね。
なので、上司の怒りはかなり沸点に近い感じで起こっているようです。
その怒りを周囲の人に露骨に表現しないように柔らかくして言ったつもりなのですが、意に反してやはりその上司の怒りようが手に取るように分かってしまう内容となっているようです。
この場合の「お粗末」は本当にかばいようのないくらい、不出来なものだったのでしょう。
だから単刀直入の「怒り」の表現になっています。
部下としたら、上司に提出する書類やレポートといった類のものは「完成形」を渡すようにしましょう。
あらぬところであなたの実力に疑いがかかってしまいますからね。
質問に対するこたえがあまりにお粗末だ
「お粗末」を他者に対して使うときの例文の2つ目は「質問に対する答えがあまりにお粗末だ」です。
これも会社内での出来事のようですね。
こちらの質問に対して誠意ある回答が得られなかったようです。