というポイントについて詳しくみて参りました。
という事で、世の中全般における「お粗末」という言葉の用い方は、その対象が自分になるか、他者になるかで大きく様相を変えてゆく言葉であるという事が分かるでしょう。
また、自身の身の回りの人間関係がどれほど形成されているかによっても「お粗末」の用い方が変わってきますよね。
比較的、人間関係が出来上がっている組織内であれば仮に自分の事を「お粗末」と言われたとしても笑ってごまかせる雰囲気があるでしょうが、敵対しているような人物あるいは組織から同じ言葉を投げかけられてしまったら、それは耐えることもできない「屈辱」となってあなたに襲いかかってくることでしょう。
このように「お粗末」という言葉は用いる相手によっては「薬」にもなるし「毒」にもなってしまう両極端な意味合いを持つ言葉、という認識を持っておくべきでしょうね。
「お粗末」という言葉、よく私の妻のお母さんが手料理やご馳走を振舞ってくれた時に「お粗末様でした」と言ってくれました。
それまで私の家族間ではそのような発言、聞いた事もなかったので、「お粗末という言葉はある程度、教養や常識がないと使えない言葉なんだなあ」という思いをしたものです。
「お粗末」という言葉は、それを使った人間の人柄や常識、愛情度が端的に表れてくる誠に「飾らない言葉」である、というのが今の私の率直な思いということになりそうですね。