できる営業マンとは、ひとつは良い仕事を取ってくる人です。
そして、会社の売り上げに貢献できる人です。
そして、あの会社にはあんな優れた営業マンがいるから安心できると、クライアントから信頼される人です。
もちろん、社内でも腕の立つ営業マンと知られているはずです。
いわゆる、その会社のトップセールスマンなのです。
いろんな会社と仕事をしていると、その会社の何人かの営業マンと出会います。
そして一緒に仕事をしていると、「こいつは営業の才能があるな」とか「この人は切れ者だ」と感じることもあります。
直感的に、非常に優秀で才能あふれる営業マンと思えるからです。
メーカーの立場から言えば、単によく自社商品を売ってくる営業マンなのですが、モノをよく売ってくるというだけの能力だけではなくて、仕事に取り組む姿勢も違うようです。
でも、商売とは面白いもので、こんな話もありました。
ある会社が優良な顧客を増やそうと頑張っていた時です。
ある顧客がどうしても契約してくれないのです。
もう3年間もベテラン営業マンが訪問しているのですが、いっこうに契約する気配もないのです。
ある時に、そこの社長にアポイントを取ってベテランの営業マンが訪問する予定だったのですが、当日に事故を起こして入院する羽目になったのです。
やっとの思いで社長にアポを取ったので、こちらの都合で簡単にキャンセルすることができないのです。
営業マンも出払っていたので、残るは今年入社の新人しかいません。
彼は営業センスが無くて、来年は事務部門に異動する予定でした。
そこで、とりあえず代わりに訪問して、直接お詫びをする目的でした。
その新人が帰社すると、すぐに課長のところに行って報告したのです。
「あの会社が、契約してくれることになりました」と伝えると、営業所中が大騒ぎになって、なぜだ?との声が響いたのでした。
そこで、新人の話を聞くと、訪問してすぐにお詫びとともに新人なので上手く商談ができないことを正直に告げたのです。
そうすると「顔を見たらそんなことは直ぐにわかる」と言って、世間話を始めたのです。
すると、なんとその社長と小・中・高と同じ学校の卒業生で、新人の父親ともラグビーの部活で一緒にプレーしたことがあったそうです。
すると、「そうか懐かしいなあ、なら今回はお前とこと契約したるから、改めて仕入部長に挨拶に来い」とのことだったようです。
もちろん、どちらもしっかりとした企業なので、一言で契約ができたのですが、ある意味商売は人間と人間の繋がりも重要だったのです。
新人が訪問していなければ、契約は取れていなかったのですから。
こんな事例はきわめて珍しいケースですが、では本当にできる営業マンとはどのような人のことでしょうか。
できる営業マン!憧れる!
「できる営業マン」というイメージは、まずは結果を出すことができる営業マンのことです。
つまり、メーカーなら製品をたくさん販売して売り上げが常に高い人です。
しかも、しっかりと利益を確保して、会社に貢献できている人のことでしょう。
製品を値下げして多量に売っても、製造原価よりも安く売ってしまえば会社は大赤字になってしまうからです。
きちんと黒字になるように考えているのです。
このように、営業成績が良くて利益に貢献できている人ということは、誰でもわかります。
でも、できる営業マンは中身も違っているようです。
営業成績を上げるために、自分磨きにも力を入れているのです。
つまり、この会社は優秀なのでここに商品を納めたいと考えると、まずは新規の商談を持ち掛けます。
その時に、相手の会社にいきなり飛び込むのではなくて、相手のいわゆるキーマンと呼ばれる人にアプローチするのです。
相手の会社の情報を収集して、さらに先輩や恩師、協力会社の人たちにそのキーマンを紹介してもらうのです。