私は、うつ病歴13年。

精神障害者手帳2級の「障がい者」です。

〈うちの人〉が私の前にポッと出てきたのは、26歳のときでした。

そして今年の秋に結婚予定です。

1人の「病人」が1人の「へんなひと」に出会って、「ふつうっぽいこと」をできるようになるまでの、ちょっとしたドラマです。

そしてそこまでのことで、学んだこと。

「病気だから、障がい持ちだから、ふつうの恋とかできないんだろうな」

……そう思っているあなたがこの記事を読んで参考にして、ちょっとでも、恋と結婚に対して勇気が出れば幸いです。

私の話――わりとエクストリームに大変だった時代

私は20代前半のときに、逼迫した家の財政のために、障害者手帳を取得。

「日常生活が困難」ということで2級でした。

「精神障害者手帳2級」を今も所持しています。

この記事を進めるにあたって、まずは私の話からはじめようと思います。

こういう人生と、こういう悩みをしていた人間がいた、ということで、念頭に置いておいてくださいな。

まともな恋も、結婚もできると思ってなかった

14歳のとき、学校のいじめがきっかけで重度のうつ病と、自立神経失調症にかかった私。

入院や服薬で治療を行うこと現在にまでいたります。

自殺未遂だのなんだので大騒ぎだった「危機の10代」を脱したものの!

薬の副作用やストレスによる過食で、体重は93kgにまで増加!外見はあまりよろしくございません。

ぷくぷくに太った自分の体と、ニキビ跡の目立つ顔。どんよ~りとした空気。

何よりも、ふつうの学歴や職歴が空白な履歴書。

アルバイトで雇ってくれる場所を見つけるだけでも、大変でした。

かつては極度のうつ状態と情緒不安定にひどく苦しみましたが、

今は薬の力で抑うつ症状はおさえられ、パッと見「ふつうの、ぽっちゃりおねーさん」。

しかし自分の体の弱さ、社会的スキルのとぼしさ。

女の子らしいことは一切できないと思っていました。

恋も結婚も就職も……

病人で障がい者の私に「なかった」ものと、「ある」もの

病気で高校に行けなかった私。

アルバイトを探すときには、(経歴をごまかして書くと詐欺になってしまうので)へんてこな履歴書をうまいこと取り繕うのに必死でした。

でも、そんじょそこらのノホホンとした26歳より、私のほうが持っていたものはたくさんあります。

まず「強制箱入り娘」時代にヒマにあかせて読みまくった、大量の本。

いろんな知識やネタは豊富だったのです。

なので、話のあう人とは話が弾むほうでした。

それと、もともと勉強は好きなほうでした。

学校の勉強というより「知的探究心」が強いタイプです。

成績はよくないものの、いろんなことを知りたいと思っていました。

つまり、バイタリティだけはムダにあふれ出ているのです。

何よりも「死」というサバイバルを生きのびたのだ!というのは、私の強みではありました。

ちょびっとだけ、自分に自信はありました。

私の話――のちの婚約者、〈うちの人〉の登場

彼のことを〈うちの人〉と呼ぶことにしましょう。

26歳のある日、SNSをサーフィンしていた私の眼の前に、〈うちの人〉はポッとあらわれました。

現代の恩恵で、スマホやパソコンひとつで世界は一気に広がる時代になりました。

そんな中で、おそろしいほど趣味があう人が、ネット越しにあらわれたのです。

そこではじまった、スピーディーなロマンスとは。

SNSで、ポッとあらわれた〈うちの人〉

私と〈うちの人〉が出会ったのは、某健全なSNS。

ある作品について熱く語らっているうちに、意気投合。

そのうち、向こうからメッセージ機能でコンタクトをとってきました。

我々はメッセージのやりとりを重ねるようになります。

彼のことは、素直に、尊敬のできる人でした。

知識面や気配りの点でも、人間性としても。

当初からうすうす気づいてはいましたが、あきらかに私のことを「好き」な模様。

終始体調を気にしてくれたり、食生活改善のためにアドバイスをしてくれたり……

ちなみに〈うちの人〉は夢のアラフォー男性。

家の事情その他で結婚しないままここまでのんびりときてしまったとのことです。

さらには、すさまじいオタク!

年頃の女の子で、この人の話についていけるといったら、世の中広しといえど私くらいしかいないんじゃないか……と、当時私は思ったものでした。

で、私も「好き」になっていったのです。

ちょっと遅く来た春でした。

病気持ちということは承知の上での「好き」

どうやらはじめてメッセージを送ってきたときから、私のことを好きだった模様です。

SNSで私は、体調のことなどボツボツとつぶやいていました。

だから向こうは私が「体調がかなり悪い」ということは初っ端から承知の上だったのです。

のちに、障害者手帳持ちだということをカミングアウトしても「不治の病とかじゃなくてよかった」と笑っていたばかりでした。

よくできた人間だなあとつくづく思います。

でも、世の中には刑務所にいる方と獄中結婚される方もいるし、元薬物中毒者の方などを支える方もいるし……

そういう奇特な人が一定数いるのでしょう!

告白は、どちらともなく

やさしくて、気配りがきいて、私の体調も管理してくれる〈うちの人〉。

しかし根っからの草食系男子!なかなか女性に相手にされなかったといいます。

また低所得者のため、女性は寄ってきません。

そんなこんなで、うっかりアラフォーになっていました。

そこに、せっかちで肉食系女子の私があらわれたことで、運命が転回してしまいます。

徐々に彼を好きになっていた私ですが、恋ははじまると止まりません。

何より、向こうもこちらを好きでいてくれているのか、不安で不安でメンタルに悪いのです!

そこで、ようやくSkypeのIDを交換にまでこぎつけました。

実際にチャットで話してみて、向こうもじりじりと私を好きな模様なのですが、どうにもはっきりしません。

キレました、私。

「私はあなたのこと好きですけど!私のこと好きですか!?」

答える〈うちの人〉。

「はい、もちろん!」

カップル成立。

あんまりロマンチックさはなかったのですが……。

こうして私が「人並みの女の子」として、一歩を踏み出したのです。

第一印象は「ふつうの女の子」

〈うちの人〉は、私の地元から新幹線で4時間以上離れたところに住んでいました。

遠距離です。

そこで、オフ会と称するデートを決行。

(SNSカップルあるあるで、告白の段階ではまだ実際に会ってはいなかった)

場所は、私の地元で一番大きいショッピングモール。

〈うちの人〉が私を駅ではじめて見た印象は、「ふつうの女の子」。

そして、「思ったより太ってない」でした。

私は自分のことを「ふつうじゃないんだろうな」と思っていたので、ちょっとあぜんとしました。

「手つなぎたい」とか「キスしたい」とかすでに向こうが言っていたので、ファーストコンタクトから30秒後には

「ほら、手つなぎたかったんでしょ!」と私のほうからすでに、あっさり手をつないでいました。

もっとロマンチックにいけばよかったかもしれない……。

ショッピングモールで、あれやこれやはしゃいだあと、公園で初キスもしましたよ。

うふふ。

恋の力で体調が劇的ビフォーアフター

なんということでしょう。

通院日で外出すれば、次の通院日でまで寝込むような状態だった私が、

電車と新幹線で片道4時間の〈うちの人〉の地元までデートに泊りがけで出かけられるように。

そして「この人しかいない」とおたがい確信がありました。

はじめてのデートからわずか1ヶ月で、結婚の約束を取り交わします。

「結婚する」ために、あれこれ病人なりにはじめてみました。

その一部をご紹介。

愛って、ほんとに、強いんですねえ。

デート代を稼ぐために、週末に1日8時間の単発バイトを

なにぶん、「働いた翌日1日寝込む」状態だった私は、アルバイトを転々としていた状況。

それでもなんとかして、お金を稼がなければなりません。

試食販売のアルバイトなら、1日で1万円ほどの収入が入ります。

週末がんばって、翌日からは寝込んでいればいいわけですから、単発のアルバイトは病人にとってちょうどいい小金稼ぎでした。

そうして単発で働くうちに、体力がだんだんついてきました。

そして目的と目標ができたために、毎日の生活にハリが出てきて、みちがえるほど元気になってきました。

私の人生は〈うちの人〉以前、〈うちの人〉以後、で区切られるビフォーアフターになったのです。

その資金で私は〈うちの人〉の地元へデートに向かいました。

電車と新幹線を乗り継いで4時間の道のりですが、バイトで外で動くことに慣らした体は、あまりバテることはありませんでした。

食生活や生活習慣を改善

さらに、代謝を上げたり、自律神経を整えたり、体調面を整えるために食生活と生活習慣の改善を行いました。

酸性だった体をアルカリ性にするために、バナナやヨーグルトを食べたり。

おやつは、和菓子をじっくりとよく噛んで食べるようにしたり。

夜食を控えるのをがんばったり。

不眠を解消するために、いろんなストレッチなどをしたり。

恋の力でプチ社会復帰をはたしていく私。

〈うちの人〉は万全のサポートをしてくれました。

情報収集をしてくれたり、自分の持っている情報を教えてくれたり、何よりも毎日体を心配してくれました。

この中で何よりもうれしかったのは、体調を案じてくれたことです。

長い病人生活をすごしていた私は、状況に慣れてしまった家族からはあまり心配されることもありませんでした。

家族からは「ああまた具合悪くなってるな」と思われるくらいだったのです……。

このやさしさに、正直、コロッといった部分はあります。

障害年金を受給+在宅ワーク開始!

日本では、医師の診断書をふくむ所定の(大量の)書類をそろえ、約3ヶ月の審査に通過した場合に限りますが、

「障害年金」というものを受給できる権利を国民全員が持っています。