ショッピングセンターの中で、目にとまったキャンディーが食べたいと母親にねだっている子供がいました。
可愛いキャラクターの絵がデザインされていた箱に入っているようです。
その箱を指差して母親におねだりして甘えているのです。
こんな光景はよく見かけます。
しかし、子供が親に甘える様子は、子供によって様々なようです。
甘えるとは、本来可愛がって貰おうとして、まとわりついたり物を根だったりすることです。
甘ったれるとも言います。
一般的には、先ほどのように子供が親に甘えたり、大きくなって恋人に甘えるという場合も想像されます。
また、何かを依頼されたり何かをする約束をしていたけれども、面倒になってそれを断る時に、相手の了解を得ようとして相手に甘える時もあるのです。
「今回は、これぐらいでもいいでしょう?許して!」などと、相手の機嫌を取りながら甘えるのです。
甘えて、相手の承諾を得るのです。
相手の好意に遠慮なく寄りかかることなのです。
さらに、それが進んで行くと、慣れ親しんで我がままになっていくこともあるようです。
そして大人の中でも、いわゆる甘え上手な人もいるようです。
普段は厳格で厳しい人に対してでも、上手くすり寄って甘えてしまうような女性もいるのです。
もちろん、お客に甘えて高額な飲食代を支払わせるような、プロの女性ももちろん甘えの達人でもあるのです。
プロでなくても、甘えが得意な女性もいます。
この人は彼氏としてゲットしたいと思うと、彼氏が胸キュンとなるような可愛い甘え方ができるのです。
普通の女性なら、甘えようと考えても照れてしまったり恥ずかしくなってなかなか甘えられないものです。
しかし、甘え上手な女性なら、どこまで甘えたらよいのかも知りつくしているようです。
ビジネスの世界でも、甘えることが得意な営業マンもいます。
今月の売り上げが低迷していて、これでは上司に厳しく責められると判断すると、納入先の仕入れ担当者に泣きついて、「何とかもう1ケースだけでも発注してください!お願いします!」などと甘えて、相手の好意に期待するのです。
ベテランにもなると、相手とは親しくなっているので、半ば強引に受注を催促するようなことにもあるようです。
これも、一種の甘えになるのですが、この辺の駆け引きもベテランならではの対応です。
子供の場合は、そんな大人の心理とは違って、もっと単純な理由で甘える場合が多いようです。
最近は、甘えずにしっかりしていたのに、急に甘えるようになったというケースもあります。
例えば、二人目の子供が生まれた時などは、赤ちゃんの事ばかりに気を取られていると、一人目の子供が急に甘えだすこともあるのです。
二人目の子供に一生懸命になっている母親に、自分のことも構ってよと言う不安から甘えるようです。
「急にどうしたの?お姉ちゃん(お兄ちゃん)になったのだから、しっかりしなさいよ!」などとイライラして叱ると、とんでもないことになるかも知れません。
子供として急に甘えることは、何かの理由があるからです。
それを知っておかないと、子育てに影響を及ぼすことになるのです。
ここでは、子供が甘える理由について考えてみました。
子供が甘えるのには理由がある
今までしっかりとしていて、ちょっと大きくなって楽になったかな、と思っているときに、急に甘えてくる子供がいます。
先ほどのように、二人目が生まれた時なども、母親の愛情を独り占めにできなくなって、不安になって甘えるのです。
急に足元にまとわりつくようになったり、「抱っこ!」などと甘えてしまうのです。
お母さんは、「何言ってるの?ちょっと待って頂戴。
今はちょっと我慢して!」などと言い聞かせてもますます甘えてくるのです。
母親も寝不足で疲れていると、ついイライラして怒ってしまいます。
すると、さらに泣き出しながら甘えるということになるのです。
子供を育てた人なら、そんな経験はあるはずです。
子供の急な甘えの原因は、子供ながらに感じるストレスと不安のようです。
大人のように、ストレスを感じるということではありませんが、子供なりに自然にストレスからくる不安を抱えてしまうようなのです。
それを上手く口で伝えられないので、甘えという行為で表現しようとしているのです。
親に一生懸命に伝えようとしているのです。
子供が抱える不安というものは、入園や入学などの新しい生活が始まるという時に、周りからの激励の言葉や準備の様子から、自分自身にもプレッシャーをかけてしまっている場合もあるのです。
親の期待にも応えなければという気持ちもあるからです。
こんなことも、全てが不安に感じてしまうのです。
子供が親に向かって、「僕は不安に思っているの」なんて言えませんから。
また、両親自体も何らかの不安を抱えていたりストレスを感じていると、自然に態度や行動にも変化が現れるのです。
そんな細かいことも、子供ながらに感じ取っているのです。
夫婦喧嘩や夫の転職や単身赴任など、そんな事情にも子供は以外にも敏感なのです。
そして、それに合わせて、母親の体調が悪くなったりすると、子供の不安は増幅されるのです。
子供が最も甘える年齢は?
子供が男の子か女の子か、兄弟はいるのかいないのか、家庭環境などによって子供が甘える年齢は変わってきます。
三才前後でちょっと手がかからなくなった頃とか、もう一人兄弟が増えた頃とかに甘えが多くなるようです。
理由は様々ですが、親が少し手を離すことが多くなると、愛情が欲しくて甘えるようです。
また、もう一人子供ができると、自分への愛情が少なったと感じたり、新しい子供に対する嫉妬も生まれて甘える傾向にあります。
次には、子供が小学生にもなると、慣れない環境で生活することに対しての不安感もあって、何かにつけて甘えるようになります。
男の子では、小学生になったら自分の事はキチンと自分でできるようになって、友達も増えるので甘えも少なくなることもあります。
両親が子供の面倒をよく見る場合には、小学校6年生くらいまでは、何かにつけて甘えてやろうという気持ちも多いようです。
これ以上の年齢になると、甘えの中味も変化して来るようで、単に寂しいとかいうよりも、何かを欲しがったり願望が強くなると、親に甘えること(願望を叶えてくれるように)を覚えるようです。
子供が母親に甘えるのは当然
子供が母親に甘えるのは、何かのサインと思っていいでしょう。
それでなくても忙しい母親ですが、面倒がらずに子供のサインを読み取ってほしいものです。
無下に放置しておくと、今度はお母さんが子供に優しくしても、子供の方から離れていってしまうことにもなるからです。
「ええっ!どうして?私のことを嫌いになったのかしら?」などと、子育てに自信を無くす時もあるからです。
子供にとっては、唯一甘えることができるのは母親なのです。
大好きだからこそ、いっぱい甘えたり我がままを言うのです。
子供が母親に甘えるのは大好きだからなのです。
そこで、子供が母親大好きのサインを考えてみると、
①「甘える時」です。
「ねえママ、一緒にやろう」などと催促するのは、大好きだよと言う意味なのです。
②「ねえ見て見て!」などと言って、自分で描いたママの顔や動物の絵を見せようとします。
これも、大好きな人に見て欲しいということなのです。
③「何してるの?」「これは何?」などと質問をしてくるのも、自分が愛されているかを確認するためです。
内容はともかく、質問に応えてくれないと不安に感じるのです。
④ママの似顔絵を描く。
兄弟や家族の似顔絵を描くのも、大好きだという表現なのです。
これらすべては、母親が大好きで甘えているサインなのです。
面倒がらずに、少しの時間でもいいのでその都度対応してあげるのです。
子供が母親に甘える理由
いつも母親に甘えている子供や、自分で何とかできていたのに急に甘えてできなくなったりする子供など、甘える状況や理由も様々です。
その理由とは、
①スキンシップを求めるためです。
常に甘えている子供は、何事にも敏感で常に不安を抱えている子供でしょう。
すぐに抱っこを要求してしまい、スキンシップを求めてしまうのです。
スキンシップによって安心感を得たいためです。
大きくなっても膝の上に乗ってきたり、腕を掴んできたりするのです。
子供にとっては、安心できる最高の時間なのです。
②自分に愛情があるかを確かめるため。
いろいろと質問攻めをすることもあります。
信頼している母親は、ちゃんと質問を聞いてくれているかを確かめているのです。
聞いてくれていることで、自分に対する愛情を確認しているのです。
③我がままを言いたい時。
自分でもいけないことだと分かっていても、母親をこちらに振り向かせるために、あえて我がままを連発するのです。
兄弟ができた時などは、新しい赤ちゃんに愛情が注がれていることに不安を感じて、我がままを言うことが多いのです。
新しく幼稚園に入園するとか、小学校に入学する時など、ちょっとお兄ちゃんやお姉ちゃんになったので、母親も安心して手を抜くことがあるからです。
こんな状況で、ちょっと不安を感じると、すぐに甘えの行動に出るようなのです。
母親の愛情を確認するため
これが大事なポイントなのです。
子供にとっては、母親は一番信頼できて安心できる人間なのです。
ちゃんと自分の世話をしてくれて、言うことを聞いてくれる存在なのです。
自分への愛情は人一倍と信じているのです。
だから、この気持ちに自信が無くなってしまうと、自分に対する母親の愛情を確かめたいのです。
だからいろいろと甘えを言ってみて、確認しているのです。
心を育てる過程で大切
甘えは、全てが悪いことではありません。
時には甘えさせてあげることも大事なのです。
子供が母親に甘えるのは、母親を信頼していることと、母親の側にいることは安心できる場所だからなのです。
母親が側にいる時には、危ないことや悪い人から守ってくれているのです。
だから、甘えにもきちっと応えてあげることによって、自分を認めてくれていると感じ取って満足するのです。
自分の存在をしっかりと認識できるのです。
もしも、甘えさせないでいると、つまり甘えを認めないでいると、自分は受け入れてもらっていないと感じて、不安になって何かと攻撃的になってしまいます。
兄弟を叩いたり、押し倒したりと凶暴にもなってしまうのです。
甘えさせることは、心を育てる過程では大切なことなのです。
ただし、子供ができることを何でも助けてしまったり、欲しがるものを何でも買い与えることは、甘やかしになります。
そこのところは、しっかりと線引きをすべきなのです。
母親以外にも甘える子がいる
子供は、自分の母親からの愛情が足りないと感じると、様々な行動を引き起こします。
子供に対する愛情不足の時によく起こるサインなのです。
代表的な行動は、
①指しゃぶり
②わがままや怒りっぽくなること
③嘘をつく
④物を壊したり隠したりする
⑤ママを避けて他人に甘える
⑥おねしょをよくするようになる
などです。
母親として、十分に子供に愛情を注いでいると思っていても、子供としては愛情を感じ取っていない場合もあります。
愛情を与える側と受ける側での意識の違いもあるのです。
だから、本当に注いだ愛情を感じ取っているのかを、よく確認しておくことも大事なのです。
母親以外にも甘えるようであれば、これも問題なのです。
この現象は、母親の場所が子供にとっては安全な場所と思わなくなった証拠なのです。
愛情がないので安全ではないと判断したのです。
だから、もっと安全な場所を求めて、他人にも甘えるのです。
母親を拒絶するようにもなれば、深刻そのものです。
お互いの愛情を確かめ合って、信頼関係を再構築する必要があるのです。
母親は上手に子離れすることが大事
でも、いつまでも子供を甘やかしたリ助けてばかりいることもできません。
なぜなら、いつまでたっても親離れができなくなるからです。
子供は、甘やかされて育ってしまうのです。
なかなか自立できなくなるのです。
しかし、この逆もあるのです。
いつまでも子離れができない母親も最近増えているのです。
子供のことがいつまでも心配で心配で仕方がない母親が増えているのです。
驚くことに、大学の入学式や卒業式に子供と一緒に出かけたり、まあそれは良いとしても、入社式にまで同行するという徹底ぶりも見られるのです。
保護者控室まで用意されているようです。
きっと、子供に好きな人ができると、交際する相手とのデートの場にも出かけてしまうかも知れませんね。
自分の子供を、いつまでも昔のような幼い子供と思ってしまい、任せては置けない気持ちになっているのでしょう。
こんな状況では、子供にも自立心も目覚めることはないのです。
どちらも自立することができなくなるのです。
お互いに依存し過ぎなのです。
母親は、上手に子離れすることが重要です。
でないと、子供も親離れができなくなるからです。
母親以外にも甘える子供の5個の心理
子供の甘えに起因することは、子供が愛情に飢えていることでもあるのです。
母親の自分に対する愛情が薄れてきたと感じると、それを確認したり愛情を求めたりするために甘えるという行為をするのです。
しかし、それも叶わないと判断すると、別の行動が出てくるのです。
そして精神的にも不安定になって来るのです。
その一つが指しゃぶりなのです。
赤ちゃんの時に指しゃぶりをして、お母さんがそれにすぐに応えてくれたことを覚えているのです。
だから、愛情が薄くなったと感じたら、指しゃぶりをするのです。
これは一例ですが、いろんなサインを出してきます。
それでも母親の愛情が足りないと感じると、今度は母親以外の人にも助けを求めるようになるのです。
母親以外の人にも甘えるという行為をするようになるのです。
そんな時に母親は、「まだ幼いので誰にでも甘えるのね、甘えたなのね!」などと思ってしまうのは問題なのです。
忙しいとは思っても、少しでも子供の気持ちをくみ取ってあげてください。
ひと言声をかけて、抱きしめてスキンシップをとることです。
自分の親の愛情が足りない
自分の親の愛情が足りないと感じると、子供は次々にサインを出してきます。
急に怒りっぽくなってみんなを困らせたり、行儀がよかったのに反抗するようになります。
時には、見え見えの嘘をついたりするようになるのです。
わがままにもなります。
こんなサインが出れば、親の愛情に飢えているということです。
兄弟ができたり、家庭環境が変わったりと、微妙なことでも不安に思ってしまうこともあるのです。
不安感を持つと、自分への愛情が少なくなったとも感じるようです。
自分は、このまま放って置かれると思ってしまうからです。
寂しさや自信の無さを補いたい
母親以外の人に甘える場合は、自分に対する愛情が少なくなってきたと感じた時です。
子供ながらに、寂しさを感じてしまうのです。
自分に対する愛情は、どこに向かっていったのかと懐疑的になるのです。
もしも、もう一人の子供に愛情を注いでいると思うと、そのことに嫉妬してわがままを言い始めるのです。
寂しさや自信の無さを補いたいために、他人に甘えることを覚えるのです。
大人は甘えると喜ぶと知っている
人間というものは、褒められると基本嬉しいのです。
褒め方にもよりますが、上手に褒められると、とても嬉しいのです。
みんな自分のことをそんなに思ってくれているのかと自信も持つのです。
甘えもそうです。
久しぶりに職場の卓球大会に出ることになって、トーナメントの試合に出場したのです。
と言っても10人ほどのメンバーだったのですが。
みんなには黙っていましたが、私は学生時代に卓球部で鳴らしていたので、腕には自信がありました。
勝ち進んで行くと、「すごいじゃないか!」とみんなが驚いて、とうとう決勝戦でも勝ちました。
すると、女子社員からは「すごいですね!見直しました!ねえ、今度教えてください!と言うので、「忙しいから無理ですよ!」と断ると、「ぜひ、お願いしますね!」と甘えた声ですがってくると、つい「分かったよ!」と応えてしまいます。
男性は、女性の甘えにどうも弱いようです。
子供も、そんな大人の弱さを知っているようなのです。
欲しい物があっても買ってくれないと分かると、今度は甘えることで願望を叶えようとします。
「パパ大好き!だからこれ買って!」「買ってくれたら、お手伝いするよ!大好き!」などと甘えることも知っているのです。
するとパパも、「そうか!いうこと聞くか?」と嬉しそうに話しているのです。
大人は、甘えると喜ぶということを知っているのです。
人への依存心が高い
母親以外にも甘えるという子供は、母親の愛情以外の人の愛情も受けることができるようです。
もちろん、一番の愛情は母親の愛情なのですが、それが今得られないと直感すると、すぐに他の人に甘えることができるのです。
最終的には母親も自分を構ってくれると信じているので、一時的に他の人に甘えるのです。
愛情だけでなく、何かをしてほしいとか、何かが欲しいという願望であれば、他の人でも叶うことも分かっているのです。
自分の願望を叶えるためには、他の人も利用することを覚えているのです。
子供ながらに、人への依存度が高いのです。
自己中心的で自分に注目して欲しい
母親からの愛情が少ないのではと感じると、子供は母親の愛情が欠けているよと知らせるためにいろんなサインを出します。
まずは、自分の存在を母親に再認識させるためにやたらと甘えてきます。
それも無視されると、自分の大切なものを放り投げたりして壊したり、何かにつけて怒りっぽくなるのです。
常に反抗するようになって、わがままになります。
平気で嘘をついたり、兄弟喧嘩をしたりします。
「いい子さんだったのに、どうしたの?」と聞いても、ママを拒絶したりするのです。
何事も自己中心的になってしまいます。
つまり、自分に注目してほしい、忘れないでほしいという不安からおこる現象なのです。
甘える子供への対処法
どんな子供も、必ず甘えてくるものなのです。
子供は、甘えるものなのです。
つい忙しいと、「何をそんなに甘えているの?」とか、「いつまでも、甘えていてはいけませんよ!」などと叱ったりします。
甘えてくる子供を、邪険に扱ったり叱ったりしていませんか?こんな時には、必要以上にきつく叱ったり、逆に甘えさせて過保護にしてはいけないのです。
何回も言いますが、甘えは親の愛情を求める表現なのです。
上手く言葉では言い表すことができないので、足にまとわりついたり抱き付いてきたりするのです。
自分の存在価値や親の愛情を確認しているのです。
子供が甘えたい時期には、思い切り甘えさせることも重要なのです。
なぜなら、甘えていい時期に思いっきり甘えた経験がある子供は、自分にも自信を持つことができ、自立も早くなるようです。
甘やかすのではなく、必要な時だけは甘えさせることなのです。
それ以外は、しっかりと自立を促すことが重要です。
褒めることが大事
必要な時に十分に甘えさせておいて、それが終わると子供の良い行動に対して、しっかりと褒めることです。
これをすると、しっかりと褒めてもらえると覚えさせることです。
褒めるという行為の裏には、愛情も感じているのです。
すると、今度はしっかりと褒めてもらおうと思い、良い行動をしっかりとするようになるのです。
そして、褒めてもらって親の愛情を受けることになるのです。
その時には、スキンシップも欠かせない手段です。
甘えなかったことに対してたくさん褒める
甘えるのではなくて、良い行動をすればしっかりと褒めてくれる。
つまり、しっかりと愛情を感じることができるようになるのです。
甘えなかったことに対してたくさん褒めてもらえることも覚えるのです。
これは、甘え以外でも愛情を受けることができること、しかもいっぱい褒めてくれることで、自信もついてくるのです。
徐々に、自立していくことができるようになるのです。
褒めることで、自立を助けているようです。
甘えさせる前にいろいろなことを子供に頼んでみる
子供が褒めてもらうことを覚えると、今度はそれ以外のことを子供に頼んでみるのです。
甘えさせる前に、いろんなことを子供に頼んで、その反応を観察するのです。
つまり、今度は親が子供に甘えるという行為をチャレンジするのです。
今まで、母親から頼まれたことがなかったのに、その母親から何かを頼まれたのです。
それは相手に甘えるという行為だと、なんとなく感じているのです。
自分も母親に同じように甘えていたことを知るのです。
子供は、一瞬驚きますが、その依頼をうまく成し遂げると、親から褒めてもらい愛情も感じることができるので、二重に嬉しいものです。
親に頼まれる、つまり甘えられることを喜ぶ子は多い
親から頼まれたことをきちっと処理できるようになれば、その都度親から褒めてもらえるのです。
「ママは今忙しくて大変なの。
お願いだから、これを畳んでおいてね」などと、パパの洗濯ものを渡してお願いすると、子供も子供なりに一生懸命に畳んでお手伝いをするようになるのです。
もちろん、完成した時には思い切り褒めてあげることが必要です。
すると、子供も親から甘えられていると感じて、つい頑張ってしまうようです。
こどもの中には、もっとお手伝いするよと喜んで申し出る子供もいるのです。
いっぱい甘えてきた子供にとっては、ママに甘えられることも知るのです。
甘えずに頑張っている身近な子の話をする
「隣の美恵ちゃんも、お母さんの言うことを聞いて、お手伝いを頑張っているんだって!」などと、身近な子供の話をすることも効果的です。
仲の良い子が、甘えずに頑張っていることや、そのことをお母さんがとても喜んでいることを教えることで、自分も同じようにお手伝いを頑張ろうと決心するようです。
そして、甘えずに頑張ったら、すかさず十分にそのことを褒めることも大事なのです。
人と比較されることで奮起させる
誰でもそうですが、誰かと比較することで奮起することがあります。
大人の世界では、いわゆるライバルの存在です。
比較される対象が現実に存在すると、その人には負けないようにしようと奮起するものです。
子供の世界でも、誰かと競うというよりは、知っている子も頑張っているから、同じように頑張ろうね、と励ましているのです。
それを受けて、子供もやる気を起こすのです。
動物の世話をさせる
動物にエサを与えたり、運動させたりすることは、生きるということを教えたり、生き物に愛情を注ぐことを教えるためには良いことです。
世の中には、自分達だけでなく小さな生き物も生きているということを覚えるのです。
好き放題に動き回る動物は、子供にとっては行動が読めないのです。
しかし、愛情を込めて世話をしていると、いつの間にか心が通じ合う瞬間があるのです。
その時に、世話をするという意味も理解できるのです。
自分より下の守るべきものの存在で子供は変わる
動物よりは、自分や親の方がなんとなく上だとは思っているはずです。
だから、自分よりは下だと思っている動物の世話をしてあげることで、自分でも守ってあげるものがあるという存在を知って、相手や親を思いやるという気持ちも芽生えるのです。
全く甘えさせないのはNG
甘えさせ過ぎても問題ですが、全く甘えさせないのも問題があります。
親の愛情を求めるために甘えるのですが、それを全く無視したり、甘えること自体を叱ったりすると、子供は自分の殻に閉じこもってしまいます。
自分の存在そのものを否定されているように感じてしまい、次第に不満や怒りを覚えるようになってきます。
当然、親にも愛されていないとか自分は不必要な存在だとも思い始め、親や周りの人間を信じられなくなるようです。
これが続くと、攻撃的で非常にわがままな子供になっていくのです。
時々甘えさせて上手に距離感を作る
母親も、何かと忙しいはずです。
体調が悪かったり、何人か子供の兄弟がいる時には、ひとりだけには構っていられない時もあるのです。
そんな時には、つい邪険になってしまいがちですが、時々は甘えさせて上手に距離感を作ることです。
甘えることは大きな安心感につながる
甘えることができるということは、親からは認めてもらっているという証でもあります。
甘えることとそれに答えてくれることで、愛情を確認できるので安心感に繋がるのです。
子供のころ甘え足りないと、大人になって弊害が出る
子供の頃に十分に甘えていない子供は、親の愛情も十分に受けていないので、親にとっては必要のない子供かなと懐疑的になっているようです。
この微妙な感覚は、ちょっとしたことで反抗的になったり、親の言うことを聞かなくなってくるようです。
他人に甘えることを覚えるようにもなるのです。
逆に大人になってから他人に甘える
その傾向は、大きくなってくると顕著になります。
大人になってから、これはという人に対して、甘えることを覚えるのです。
女性には多い傾向ですが、甘え上手な人になるようです。
誰に見られていようとも、恥ずかしがったりすることはなく、堂々と甘えることもできるのです。
寂しがりで孤独に浸る性格になる可能性
甘えることができなくて、母親の愛情が足らないと感じて育つと、幼いころから孤独を感じるようになります。
甘えている人を見ると、羨ましく思ってしまったり、時にはそんな人に嫉妬することもあります。
自分は不必要な存在だと孤独を感じ、寂しくなるのです。
これは大きくなっても変わらずに、寂しがりで孤独に浸る性格になってしまうのです。
人や物事に依存しやすい偏った性格になる
甘え足りないと、自分の存在価値も見出せなくて、人や物事に依存しやすい偏った性格になってしまいます。
自信がないので、常に誰かに頼るのです。
まとめ
子供を甘えさせることは、決して悪いことではありません。
子供への愛情を注ぐためにも、甘えさせることは重要なのです。
愛情を注いで安心させ、自立を促していくのです。
そして、大事なことは、甘えさせるということと、甘やかすことをしっかりと区別することです。
子供が可愛いからと甘やかし過ぎると、子供は何でも言うことを聞いてくれると思い込み、我慢をしたり自分でやろうとは思わなくなります。
つまり、自立することを妨げるからです。
親離れを早く覚えさせることと、親も子離れをすることも、親子にとっては大事なことなのです。
愛情が足りていないと子供が感じた時に出すサインを、しっかりと覚えておいて、時にはその甘えにしっかりと応えてあげること、スキンシップを十分に取ることを覚えておいてください。