誰かを問い詰めたくなったとき、言おうとしている言葉が本当に適切かどうか一呼吸置いて考えてみましょう。
あるいは、今まで誰かを問い詰めたことがあって、それが功を奏さなかったという場合は、その原因を省みる必要があります。
というのも、問い詰めることは、やり方を間違えると「批難」「叱責」「八つ当たり」になりかねないからです。
問い詰めたいときは、少なからず怒りの感情を抱いているため、とても難しいのですが、感情の爆発を上手くやり過ごして、真の解決を目指すように心がけたいところ。
そこで、今回は問い詰めるときに気を付けたいこと10選をご紹介します。
また、後半では相手の話を聞いた上で、自分の考えを伝える方法も解説。
参考にしてみてくださいね。
問い詰めるときに気をつけること10選
問い詰めようと思い立つと、こちらの言葉が過多になってしまいがち。
でも本来は文字通り、問うことがスタートです。
そのことを念頭に、気を付けるべき事柄をチェックしていきましょう。
自分の過去の言動や傾向と照らし合わせつつ読み進めるのがおすすめです。
1.相手の意見を聞く
怒りの感情がある時に相手の話を聞く体制をとるのは、言うほど簡単なことではありません。
まず相手がしでかした事に対して「何故?」よりも「お前この野郎」が勝ってしまうからです。
とはいえ、冷静に考えれば「事」に対して怒っているのであって、その「人」に怒っているわけではないことがわかります。
人格的に否定したい気持ちではないはずです。
そのことを瞬時に思い出せば、相手の話を聞けるでしょう。
まずは聞き手にまわろう
さて、まずは「どうしてこうなった」ではなく「何があったか」を聞いてみましょう。
最初から原因や理由を答えるのは、相手からしても結構難しいもの。
なぜなら、起きた事象は本人にとっても予期しなかったことが多く、まだ分析に至っていないからです。
でも、たった今起きたことの説明くらいは多くの人が容易にできます。
たとえば、何故交通事故が起きたのかは瞬時にわからなくても、目の前でトラックと乗用車がぶつかった、という状況は説明できますよね。
そこでまずは「何があったか」という答えやすい質問をして、こちらが聞き手に回っていることを示してあげましょう。
その答えを聞いてくれる姿勢を見た相手は、安心して口を開きやすくなります。
2.同感する
問い詰めたくなるような相手ですから、基本的には理解しがたい言動が多い人物なのでしょう。
理解し合える相手なら、問うことはしても詰めるほどではないでしょうし、相手も問われる前に報告すべきだと分かりそうなものですからね。
とはいえ、相手の話を聞かなければならない状況においては「理解できない」で済ますことはできません。
上から目線や攻撃的な態度を出たくなる気持ちは引っ込めて、中立であることを示しましょう。
それには「共感」が有効です。
一度は聞き手側に回ってあげても、ある程度共感する姿勢を見せないと相手は不信感を抱き始めます。
合いの手のように共感していることを示す言葉をはさんで、話を続けるように促しましょう。
考えを受け止める
共感するとは言っても、それは相手を肯定することとは異なります。
ここが注意すべきポイントです。
話を聞いてみないことには、相手が正しいか間違っているか分かりません。
そこで不用意に「良い」「正しい」「そう思う」という言葉を用いるのは避けましょう。