どのような局面であってもその人の話し方はいつも冷静で落ち着いていて、興奮することなく理路整然と話しかける。
しかし決して理論武装で相手をやっつけようとしているのではなくむしろ温かみのある人間性を感じてしまう…。
皆さんの周りに一人くらい、このような人はいないでしょうか?
今回は理路整然と話せる人の魅力について見ていきたいと思います。
️理路整然とした人ってかっこいい!
理路整然と話せる人って、かっこいいと思いませんか?話し方というのはその人の人間性が大きく出てきますよね。
あわてん坊さんの話し方や早口で一気呵成にまくしたてる人の話し方というのは聞いていて、こちらが不快になったり疲れてしまったりするものです。
それでは損な理路整然と話せる人の魅力や特徴とは何なのか?30個の特徴を紹介していきますね。
理路整然とは?
理路整然についての特徴を紹介する前に、理路整然の定義のようなものをサッとご紹介しておきましょう。
理路整然とは、話の流れに無理がなく相手が納得して聞くことができるコミュニケーション手法、とでも言えるでしょうか?
とにかく理路整然と話せる人の会話は「俺の話を聞け!」的な上から目線は皆無ですし常に周囲の状況を伺いながら話を進行させる技量を有しています。
理路整然の”理路”とは
理路整然という言葉で使用される「理路」とは、物事の道理や考えの筋道を意味します。
「この結論に至るまでの理路は以下のようになります」などと使われる事があります。
同じ意味を持つ言葉として「条理」「道理」「ことわり」「筋道」「つじつま」などがあります。
理路整然の”整然”とは
理路整然という言葉で使われる「整然」とは、順序正しく整っているさまを表します。
「とても整然とした様子に違和感さえ覚えた」「試験会場には整然と机が並べられていた」などと使われる事があります。
同じ意味を持つ言葉として「端正」という言葉があります。
理論整然は間違い!
理路整然と同じ意味を持つと思って「理論整然」という言葉を用いる人もいますが、これは実は間違いなのです。
先ほど紹介したように「理路」には「物事の考えの道筋」という意味があります。
それに対して「理論」とは「物事を体系的に説明して分析するための道具」といったニュアンスがあります。
そのため、「理路整然」が「物事を順序立てで道筋を通す」という意味があるとすると、「理論整然」は「順序立てた物事を体系的に説明する枠組み」という意味になります。
似ている言葉でも全く違う意味を含んでしまうので注意が必要ですね。
反対語は支離滅裂
「理路整然」の反対語は「支離滅裂」になります。
「支離滅裂」は、ばらばらでまとまりがなく道筋がたっていないさまを表します。
「支離」は、ばらばらば様子を表し「滅裂」もまた、まとまりの無い様子を表す言葉です。
似たような意味の言葉を並べる位にまとまりのない順序立だない様子であると認識しておくと反対語として覚えやすいでしょう。
️理路整然とした人の話し方・話す内容の特徴
理路整然とした人の話し方・話す内容の特徴について30個、ご紹介して参ります。
大きめの通る声で話す
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の1つ目は「大きめの通る声で話す」事です。
そうですね。
その人がいくら理路整然とした感じで話をされていたとしても、肝心の話声が小声だったら聞く事に全神経を集中させなければなりませんから却って聞く方は疲れてしまいますよね。
これではせっかく理路整然とした話をしていたとしても効果の程は半分以下になってしまうでしょう。
人に話を聞いてもらうためにはまず大きくしっかり相手の耳に通る声で発声しないといけません。
小声でボソボソ言っていたのでは理路整然さは発揮されませんね。
ハキハキと滑舌良く話す
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の2つ目は「ハキハキと滑舌良く話す」です。
声を聞き取りにくい人というのは話す内容がいくら理路整然としていたとしても結局、相手が正しくあなたの話を聞き取れないので理路整然とした話とは認識できなくなってしまうのです。
殊に滑舌が悪いとあなたの印象を大きく変えてしまう可能性もあります。
あなたの本意が正しく相手に伝わらないため、相手にいらぬ神経を使わせあなたの印象を変えてしまうのです。
つまり「とっつきにくい人」という印象に、です。
人から滑舌が悪いと指摘されたなら、ありがたい事だと思ってこれからは意識して口を大きく開け舌をしっかりと使って話す練習をしましょう。
練習次第であなたの滑舌は大きく改善されるはずですよ。
大事なところは力強く話す
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の3つ目は「大事なところは力強く話す」です。
人は大事な話をするときはついつい感情がこもって力強く話したりしますよね。
あるいは「ここは大事なところです」とわざわざ前置きして話したりもします。
話しというのは最初から最後までを同じトーンで言葉に強弱をつけず本を朗読しているかのような口調で話したら、肝心なところや要点がぼやけてしまい、相手に正しく自分の意思を伝える事が出来なくなってしまいます。
また、よく大学の講義で居眠りを日課にしている人も多いかも分かりませんが、それは後援者の語り方が単調で且つ、小声、といった状況だから聞く方の緊張感が持続できず睡魔に勝てなくなってしまうのです。
話しに強弱をつけ肝心な大事なところでは力強く話す。
理路整然とした話し方の為の重要なテクニックですね。
感情は抑えて論理的に話す
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の4つ目は「感情は抑えて論理的に話す」です。
かつて、日本にも弁士と呼ばれる人達がいました。
彼らは自身の主義・主張を熱く語り多くの聴衆の賛同を得、自身の政治活動に勢いをつけるのが目的だったのですが、しかしながら全ての弁士たちが上手に語り聴衆を酔わせたわけでありません。
彼らのウイークポイントは熱くなり過ぎることです。
熱くなり過ぎて自身の感情を抑えられなくなると、人間どうしても早口になり何を言っているのか分からなくなってしまいます。
しまいには「絶叫」となってもう訳が分からない始末になるのです。
理路整然と話すためには感情は抑えて論理的に語っていかなければなりません。
こうこうこういう理由があるからこういった事態に陥った、など例を出して具体的に語っていけばより多くの聴衆の心を惹きつける事も可能でしょう。
頭を使わなければ論理的は組み立ての話はできません。
理路整然にするためには感情にまかせたその場しのぎは通用しないのです。
冷静に落ち着いて
とにかく冷静に振る舞うことです。
あがったり熱くなり過ぎて理路整然とした話しを出来る保証はありません。
何を差し置いても「冷静」になる事です。
論理的に話すためには頭の中で話す順番、構成、ネタの整理、時間配分などあらゆる情報をしっかりまとめて聴衆の反応をみながら話すネタを使わなければなりません。
だから、一人で勝手に燃え上がったり、自分の言葉に酔って支離滅裂になったりしたら、とても人の聞ける内容の話は出来ません。
冷静になって、自分の頭の脳をフル回転させない事には理路整然とした話し方はとても出来ませんよ。
簡潔にまとめて話す
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の5つ目は「簡潔にまとめて話す」です。
人は誰かの話を聞くのに、それがもしつまらない内容だったら5分も我慢することは出来ないでしょう。
話の要点があちこちに飛んだり、今言っている事とさっき言っていた事が全く辻褄が合わなかったり、など、とにかく「何か面白ろそうな話をしてくれそうだ」と思われない限り、人は相手の話を真面目に気候とはしない生き物なのです。
最初の話始めの5分間でいかにして聞く人の心を掴むか。
つまり「つかみ」をいかにして成功させるか、にかかってくるのです。
だから、つかみの部分で簡潔な話し方になっていないのなら聞き手はその話の行く末をサッサと予想して見切りをつけてしまいます。
簡潔にまとめて話す事がいかに重要か、一度試されてみたらいかがでしょうか?
ダラダラと喋らない
あと、要点を得ずダラダラ喋ってしまうのもNGです。
ダラダラ話す時というのは喋っている本人自分が何を言いたいのか分かっていない証拠です。
話し伝えたい事がハッキリしていれば順序立てて筋道を作って、聞き手が一度聞いたら忘れない、というぐらい分かりやすいように整理して話せるものです。
それが出来ずにダラダラ喋るという事は、話したいテーマについて下調べが不足しているか、最初から面白くも何ともないテーマを用意したかのどちらかです。
理路整然と話そうと思えば聞き手が喜んでくれるテーマを選ぶ必要があるという事ですね。
分かりやすい言葉で話す
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の6つ目は「分かりやすい言葉で話す」という事です。
どんなジャンルの話でもそうですが、その業界内でのみ分かるような専門用語や業界用語ばかりを使われては、理路整然と話されても聞く方としたらさっぱり分かりません。
なのに、話し手の方は水を得た魚のように口から専門用語やら業界用語が次から次へと飛び出して来たら、聞き手の方はどうなるでしょうか?これこそとんだ一方通行の話しですよね。
自己満足に陥ってしまい聞き手の事を何も考えていない事になります。
理路整然と話す事の目的は、聞いて欲しい事柄を相手の立場に立って話す姿勢です。
聞く方にとって分かりにくい言葉のオンパレードではそれは全く理路整然とした話しにはなっていませんよね。
難しい言葉は使わない
とにかく話す方は意識して難しい言葉を避けましょう。
もしあなたが1時間の予定で講演を頼まれたとしたらどうしますか?始まりから終わりまで難しい言葉ばかり続けてしまったら場は持つでしょうか?
本来、人に話を聞いてもらうというのは難しい作業なのです。
だから語り手はどうにかして1時間なら1時間、聞き手が飽きる事のないよう創意工夫して話のストーリーを練り上げるのです。
そうする事によって理路整然とした話しに聞こえるようになってくるのです。
そのためにも難しい言葉は使わないようにしましょうね。
誰もが理解できる易しい言葉で聞き手のハートを掴めるようになることがあなたを理路整然とした話しのできる達人に成長させてくれるのですよね。
理路整然とした話は聞いていて面白い
聞き手んいとって、面白くない話とは「意味の分からない話」とも言えます。
意味が分からないからこそ、話を聞く意味が無いし勿論理解もできません。
それに対して理路整然とした話を元にした、分かりやすい説明は聞いていて意味が理解できるので聞き手にとっては「面白い」と感じやすいでしょう。
簡単な言葉を使って、分かりやすい話をしてくれるからこそ受け身にならずに話を聞く事ができて興味を抱きやすいのです。
筋道立てて話す
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の7つ目は「筋道立てて話す」です。
これが話のストーリーを作る、という作業性になるわけですね。
話し好きな人が良く犯すのが「脱線」です。
せっかく筋道立てて順序良く話しているのに、急に話の横道に逸れてしまって、尚且つ、その逸れた話を延々と語り始める…。
これでは聞いている方は、いつになったら聞きたいはずの話しに戻ってくれるのか、たまりませんね。
「そんな脱線話を延々と聞くためにわざわざ時間をとってあなたのお相手をしているのではありませんよ」といったような風に思われてしまったら致命傷です。
その人のお話がいくら面白いテーマを用意して面白く話されたとしても、本題に中々到達せず、枝葉の話しばかりされたのでは、聞く人の数はその人から減っていくことでしょう。
話が流れるようにスムーズ
本当に理路整然とした話しをされる方は、話が流れるようにどこにも寄り道したり脱線しやりせず、一気にゴールに向かって突き進めるものです。
話を流れるようスムーズに話せるという事は、話す人にとってそのテーマが完全に自分の分身のようになっており、どの角度、どの局面から切って入ってもものともしないくらいそのテーマを自分のものにしているという事です。
得てして脱線したり寄り道したりするパターンは、その話のオチを掴んでいなかったりその話の核心を持っていなかったりするきらいがあったりするからかも知れないのですね。
理路整然と話すためには水が高いところから低いところへよどみなく流れるようにスムーズで滑らかな展開が不可欠なのです。
まず最初に大筋を話す
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の8つ目は「まず最初に大筋を話す」です。
これは話しを始める前に聞いてもらう人に少しでも今回の話の大筋を掴んでおいてもらった方が聞いていて理解しやすいですし、話している人に対しても親近感を持ってももらえやすいというメリットが生まれるからです。
しかし、大筋というとちょっと大仰な気もするかもしれませんが「掴み」という意識で話だしてもらえたら話し手も聞き手も楽かも分かりませんね。
聴衆の心を掴むためには、いきなり難しい事を並べたり結末の匂いのするフレーズを何も使わずシークレットな感じで話し始めるよりは、よほど場の雰囲気に入りやすい傾向があると思われるからです。
詳しい説明は後から
本にしろ小説にしろ、目次があったり前書きがあったりしますね。
これはその本の全体を俯瞰してもらっておおよその粗筋や概要を理解しておくのに助かるからです。
お話の場合もそうですね。
予めその話の大筋を掴んでおくのとそうでないのとでは、その話への興味度や関心度・理解度がまるで変わってきます。
聞いていてためになる面白い話しであれば前もって頭に入れて置いた大筋の掴みが功を奏した、という事になるからですね。
理路整然とした話しにするためには事前の話の入り方は非常に大切なポイントなのです。
大事なポイントがいくつあるか示す
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の9つ目は「大事なポイントがいくつあるか示す」です。
人は相手の話を聞くうえで予め、数字で大切なポイントを教えてもらっていれば、その話への理解度も興味・関心の持ち方も大きく違ってきます。
つまり要点を数字で提示されていれば「あといくつ」といった気持ちが働いて、その人の話を最後まで集中して聞こう、という意識が働いてくるのです。
ところがそのようなポイント提示を一切受けず、ただ漠然と話の展開も構成も分からずに聞いていると、必ずや集中力が途切れます。
集中力が途切れた人間はこれも必ずや「眠気」が襲ってきます。
思い出してください、学校時代の授業を。
興味のある学科や好きな先生の学科だったらば最後まで集中力を切らさずに聞く事が出来ました。
ところが嫌いな教科や好きでない先生の教科の授業は聞き始めて10分もしないうちに居眠りに入っていなかったでしょうか?
つまり人間は事前に大事なところを教えられているかそうでないかによって聞く姿勢が大きく変化してしまうようなのですよね。
嫌いな授業というのは、確かに先生の話し方も変化が乏しく同じような声のトーンで話しているから脳に酸素が行き渡らない状況が生まれるのでしょう。
そういう意味では学校の先生という職業も知識を教えるだけではその責任を全うしたとは言えないのかも分かりませんね。
「ポイントは3つあります…」
話を最後まで聞いてもらいたい時に使われやすいのが「ポイントは3つあります…」などの数字の提示です。
最初の段階で数字で重要なポイントを提示しておけば、聞く方も2つ目は?3つ目は?という素朴な疑問が沸き起こって話しに集中できる、という事です。
そしてこの方法が理路整然とした話し方に大きく貢献するテクニックの一つになるのですよね。
話し手はこの方法を用いれば自然とまとまって整理された話し方になるのです。
但し、自分で最初に「3つ」というようにポイントを挙げたのなら、必ず3つのポイントを話しましょう。
中には3つと言いながら4つも5つもポイントが出て来たり、自分でも何を話しているのか分からなくなってきて結局、ポイントは1つしか話せなかった、という事もあるようです。
理路整然とした話し方は絶えず今の状況と残された時間を冷静に判断して時間配分を行いながら、話をするペース配分を決めていかなければならないのです。
具体的な数字や固有名詞を入れる
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の10個目は「具体的な数字や固有名詞を入れる」という事です。
これは聞いたこともあるかもしれないですね「5W1H」のやり方です。
あなたの話が理路整然とされておらず、聞く人にとったら何を言っているのか要領を得ない、というように思われてしまうのは、あなたの話の中に具体的な数字や固有名詞が入らないからです。
なので、あなたの話の中に少なくとも以下に示す「いつ」「誰が」「どこで」「どんな結果を出したか」の4つを入れてもらえれば、あなたの話は飛躍的に分かりやすい話しとなり、聞く人にとったら理路整然とした印象を受ける事になるでしょう。
それでは「いつ」「誰が」「どこで」「どんな結果を出したか」を見ていく事に致しましょう。
いつ
「いつ」とは時を表す表現ですね。
あなたの話が一体、何時の時の話なのか、まずそれを具体的にしておく事から始めなければなりません。
例えば、多くの人が聞きたくない代表例である「自慢話」。
人の自慢話程、聞いていて面白くも何ともないものはありません。
しかしながら、少なくともその自慢話がその人のいつ頃の話だったのかだけでも分かれば、その人の事を見直す事ぐらいは出来るかも分かりません。
その人の自慢話が小学校時代の時の話なのか、それとも高校生の時、もしくは20歳を過ぎてからの話なのか、この時代区分をハッキリさせておけば、まだこちら側も少しは話しに突っ込んでいく事は出来るかも分かりません。
しかし、自慢話というのは、大きい小さいの違いはあれど、確実に誇張されて話をされてしまうもの。
それも同一人物に対して同じ話が何度も出てきます。
「ああ、また始まった…」ぐらいの感じで聞き流すしかなさそうですね。
誰が
「誰」に対しての話なのか、つまりその話の主役は誰なのか。
これも理路整然とした話しにするためには割愛して話すわけにはいかない重要なポイントです。
人間は相手の状況を理解するためにはここで紹介しています「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どうした」という5W1Hの要素がどうしても必要になってきます。
この「誰が」はその人の話の中に登場してくる人物が、果たして誰の事を言っているのか、を知るための重要なワードになります。
その人の話は自分の事を言っているのか、それとも友人の事を言っているのか、はたまたテレビに出てくる有名人の事を言っているのか。
相手に自分の言いたいことを正しく理解してもらうためには「誰が」の部分も外すわけにはいきません。
話す側は十分、意識して「誰の」話をしているのか、説明しておきましょうね。
どこで
「どこで」はその人の話の内容が一体どのような場所で行われたのか。
それを証明するために使わなければならない言葉です。
その人の話の内容に場所が出てこなかったらまるで信憑性がないでしょう。
仕事の話しにしても昔話にしても、物語には必ずある場所が存在します。
場所の明記されない話はとんだ「作り話」として相手から軽視されてしまうでしょうね。
どんな結果を出したか
具体的な数字や固有名詞を入れる事の重要さの4つ目の要件は「どのような結果を出したか」です。
「どのような結果」、つまり「オチ」です。
物語には始めがあれば終わりが待っています。
終わりなき物語は物語とは言えません。
終わりのない話しは一種の「連絡」であり「報告」なのです。
話として完結させるためには必ず、その話の中でどのような結果が生み出されたのかをきちんと言い表さなければばらないのです。
以上の「5W1H」の要素。
人が他者に自身の意思を伝える際、相手がきちんと理解してもらえるための必殺の6要素となるのです。
この6要素をきちんと伝えているにも関わらず、相手があなたの話の内容を理解できない場合は、この要素のどこかに十分な説明がなかったと、判断していいでしょうね。
でないと、あなたの話は一から百まで嘘八百の嘘つき人間というレッテルを貼られてしまう可能性もありますからね。
自分がどう思っているのかを話す
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の11個目は「自分がどう思っているのかを話す」です。
ここまでは事実関係や具体的な事例を客観的に俯瞰して話の中に網羅するテクニックが中心でした。
しかし、話というものは第三者の体を成して批評家のように話しているだけでは話の中身に主体性が生まれてこず、名無しの権瓶のような主なき影の声のような印象を持たれてしまいます。
そこでここまでの客観的な話の中身を総括してここにきてようやく自身の意見を述べるのです。
これをする事によってあなたの話に一本、筋が通り生きた話になってくるのです。
自分の意見もはっきり伝える
自分の意見もしっかり伝える事で、あなたの人間性が認知されその話に命が吹きこまれます。
つまりその話に対しての責任感というものが生まれる訳です。
近頃はネット文化が浸透しSNS上にはありとあらゆる書き込みのオンパレードです。
しかし、その多くは匿名性の書き込み文書が大半ですね。
匿名性の文書は何も今に始まった事ではありません。
昭和の頃からラジオ番組などでは聴取者が匿名でハガキを使って番組への意見、批判などを送っていました。
人間、自分の身分を隠して意見を言うとなると妙に変な勇気が湧いてきて、普段は言わないような過激な表現まで行うようになります。
これが匿名性の信憑性のなさであり責任放棄の姿勢でもあります。
しかし、講演会などのように多くの面々の前で話す時に、匿名など使えませんよね。
まさか覆面をして壇上で話す事もできないでしょう。
人と話をするときは素顔を晒し、名を名乗るのが常識でありマナーですからね。
よって、自分の意見を言うという事は生半可な気持ちでは出来ない事なのです。
ネット上での無責任な書き込みの範疇などでは済まされない責任感が発生してきますからね。
人の意見には左右されない
かと言って、皆からの批判や人気を恐れて他人の意見と口裏を合わせるかのような意見ばかりを言っていては、あなたは「薄っぺらい人間」という評価を受けてしまうでしょう。
最近のネット上で芸能人のSNSがよく「大炎上」という言葉でニュースにされるシーンを見かけたりしますが、これなども理路整然とした話し方が成されていないか、成されていてもどこか中途半端で且つ、意見の偏りが顕著であったならば仕方のない事でもあるでしょう。
いくら自身の意見が自分では「絶対正しい」と信じ切っていても「世間の物差し」という「常識」と照らし合わせてみる必要もありますからね。
この判断を著しく軌道から外れてしまっていたならば「大炎上」という結果も致し方ないのかもしれません。
いずれにしても自身のブレナイ意見を持つことは大事な事です。
右に倣え主義のはびこる現代において確固とした主体性と客観性を併せ持った意見を持つ人物の存在は、もしかしたら時代の寵児に慣れる存在かもしれませんね。
起承転結を意識する
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の12個目は「起承転結を意識する」です。
「起承転結」、学校で習いましたよね。
物語やストーリーをいかにしてイメージを膨らませ人の想像力を育むか。
そのために「起承転結」は文章を構成するためになくてはならないセオリーのようなものとして存在しているのです。
話しというのは、何か相手に対して訴えたいこと、伝えたい事といったメッセージ性を持っています。
しかし、このメッセージをいきなり使ってしまうと聞く相手によっては怪訝な顔をされたり身の危険を感じて逃げられてしまう事もあります。
例えば営業の仕事での営業トーク。
あなたが売り込みたい商品をいきなり「買ってください」というような剣幕で話かけてもその商品に何の興味もない人が、その商品を購入してくれるどころか話を聞く気持ちをも失って逃げ出すかも分かりませんよね。
だからこその「起承転結」なのです。
まずは相手のニーズや困りごとを親身になって聞きますよ、というスタイルを提示するべきなのです。
営業成績優秀な人間というのは押しが強く根性も据わっているからどんなに相手が強気な人間でも必ずや攻略して成績を伸ばすことができる、というイメージを持っていませんか?
まあ、中にはそういった手法で生き残る人もいるでしょうが強気に攻めてばかりいてはいつかは墓穴を掘って自滅してしまう可能性もありますよね。
真に営業成績の優秀は人というのは「聞き上手」な人の方が多いようなのですよ。
人間、相手の不満に思っている事や悩み事を親身に聞いてあげれば相手はその人に対して満足感と同時に好意も示すようになります。
この展開に持っていけるように「起承転結」の技術を応用するのです。
何も最初からあなたが話し倒すばかりが理路整然とした話し方ではありませんからね。
肝心な時だけビシッと釘を打っておけばいいという事ですよ。
喋り過ぎは墓穴を掘る元ですからね。
起
起承転結の「起」では、物語の土台やベースとなる部分を説明します。
登場人物や、物語のベースになる情報を聞き手に伝えて、これから説明する事の前提次項を紹介します。
「起」では、特に主語についての説明をしっかりと行う事が理路整然とした話し方をする上で大切です。
誰の、何の話をしていくのかという事を明確にする事で「主語」が何を指すのかが理解しやすくなる事でしょう。
承
起承転結の「承」では、「起」で伝えた内容のを発展させます。
この後に続く「転」や「結」への伏線を張ったり、議題を述べる部分でもあります。
この「承」の部分がしっかりと構成されていないと、これから何についての説明が始まるのかという事が分かりにくくなってしまいます。
問題提起という意味で捉えるのも良いですね。
この先に続く話の内容を印象付けるために大切な部分です。
転
起承転結の「転」では、話の中の最も重要な「答え」を述べます。
「承」で取り上げた問題点に対して答えを用意するというイメージでも良いかもしれません。
話の中で最も盛り上がる部分とも言えるので、抑揚をつけて大きな声で説明すると、より理解しやすくなる事でしょう。
理路整然とした話し方をする人は、「承」から「転」への流れが非常に上手く、定期した問題に対して、丁寧に答えを用意する事が求められます。
結
起承転結の「結」では、話が終わり、締めくくります。
細やかな補足を付け足したり、この話を今後こういう話に貼ってしていくと良いと思う、など自分の感情を話す事も多いですね。
主観としての感想を交えた上で、今後の方針など、話合う前に自分の意見を主張する場と言っても良いかもしれません。
話の軸を持つ
理路整然とした話し方・話す内容の特徴の最後の13個目は「話の軸を持つ」という事です。
つまりぶれる事のない確固とした自分の信念を持って話をまとめ上げる、という事になりますね。
この話の軸がぶれていたり曖昧だったら、あなたの話には全く信頼性も安心性も生まれなくなりあなたは詐欺師呼ばわりされてしまう可能性もあるくらい、怖い話しなのですよ。
何年か前の総理大臣、自身の意見や話がコロコロ変わる御仁がいましたね。
結局、その方は早期退陣に追い込まれました。
話がぶれるというのはそれくらい、相手に対して不信感を与えてしまう怖いものなのです。
思いつきで話を変えない
まあ一般人の世界ならば自身の命を投げ出すほどの事態には陥らないとは思いますが、言っている事がしょっちゅう、ぶれていたのではあなたの信用度はがた落ちです。
信用できないあなたに重要なポストは永遠に与えられないことでしょう。
とにかく、自分の信念を持って話をやりましょう。
思い付きや人の意見に左右されて話をフラフラさせない事です。
もしあなたが何がしかの組織のリーダーを目指すなら自身の理念や主張は首尾一貫している事が重要です。
理路整然とした話し方が出来る人というのは自分の言葉に責任を持っていますからね。
話の重要点やポイントを忘れない
人は、話の内容のブレに気付きにくいものです。
話の中で、話がブレて重要点やポイントがズレてしまっていても、話がある程度離れきらないと気付きにくいものです。
そのため、本来伝えたい事とブレてしまった内容が混同して真意を理解しにくくなってしまいます。
理路整然とした話し方をする人は、話の意味をしっかりと伝える事を意識しているため話の重要点やポイントを忘れず話の軸を持つ事を大切にしている場合が多いと言えます。
意見や伝えたいことをブレさせない
話が枝分かれしていってしまうと、どんなに分かりやすい話であったとしても情報量が多すぎて記憶に残りにくくなってしまいます。
そうすると、理路を理解する上で必要な情報が、他の不必要な情報にかき消されて真意が正確に伝わらなくなってしまうのです。
理路整然とした話し方をする人ほど、そういったブレを起こさないように気を付ける人が多いと言えるでしょう。
「必要な事を必要な分だけ確実に伝える」という事を遵守するからこそ、理路整然とした話し方になるのです。
誰が聞いても納得できる
理路整然とした話し方は、物事の道筋が出来ており誰が聞いても納得できる内容に纏まっている事が多いです。
理屈が通っているため、話が分かりやすい内容が頭の中で組み立てやすいため、話す側も適確に話の意図が開いてに伝わる事でしょう。
人の目を見て話す
目は口程に物を言うという言葉があります。
どんなに順序立った話でも、顔を合わせて目を見て話さないと、わずかなニュアンスの違いで誤解を生じてしまう事がありますね。
理路整然とした人は、そんな誤解を生まない方法として最も効率の良い手段として、相手の芽を見て話す人が多いのです。
物事を順序立てる前段階から、話を聞いてもらう態勢を作るという意味でも実践している人がいますね。
胸を張って堂々とした姿勢
理路整然とした人は、自分の考えに理の叶った道筋を持っています。
そのため、自信を持って行動する事ができるので胸を張って堂々とした姿勢をしている人が多いです。
自分に自信の無い人ほど、無意識に他人の視線から隠れるように背中が丸くなってしまうものなのです。
相手の話を最後まで聞く
他人との会話は、一言一言キャッチボールをする度にそのゴールが変わっていくものです。
つまり、全ての話を聞き終わらなければ正確なゴールには辿り着かないという事です。
理路整然とした人は、その会話のゴールを正確に判断するために相手の話を最後までしっかりと聞きます。
何か意見があったとしても、その意見が正しいのかどうかは相手の話を最後まで聞かないと分からないという事を理解しているのです。
しっかりとした根拠がある
理路整然とした人の話し方は、しっかりとした根拠があるため周りを納得させやすいと言えます。
自分の話たい事について矛盾が生じないように、その根拠となる部分にまで突き詰めて会話をするため、他人に「なんでその答えになるの?」とは思わせないのです。
それこそが、理路整然を地でいく人の考え方なのでしょう。
データや情報の裏付けがある
理路整然とした人は、他人だけでなく自分自身も根拠を正確に持たないと納得できないものです。
そのため、自分の根拠に対してデータや情報の第三者による裏付けをしっかりと取ります。
それこそが、理路に叶うために最も必要な事なのです。
自信を持って話す
自分自身が納得できる根拠を持っている理路整然とした人は、話し方の特徴として自信を持って話すという事が挙げられます。
自分が「間違いない」と思える根拠を持っているからこその姿勢であると言えるでしょう。
偏った思考を持たない
偏った思考を持ってしまうと、どうしても物事を俯瞰的に捉える事が難しくなり聞き手からすると「話が分かりにくい」と感じてしまうものです。
理路整然とした人は、理路を重視し何か一方に偏った思考を持たないため利き手からすると筋が通っていて理解しやすい話方となるのです。
私情を挟まず公私混同しない
何かを人に説明する際に、感情を重視してしまうとどうしても理路整然とはしにくいものです。
感情という100人居れば100通りの受け取り方ができる物を正確に人に伝えるのは難しいです。
理路整然とした人ほど、伝えるべき内容の中には私情を挟まず、主観で物事を伝える時には一言その旨を添えるなどの配慮を行っています。
質問に対してはっきり答えを出す
理路整然とした人の受け答えが分かりやすいのは、しっかりとした回答を出してくれるからです。
曖昧な答え方はせず、分からない事には「分からない」とはっきり答えを出してくれるからこそ利き手も誤解や混乱する事なく事実だけを理解しやすいのです。
根拠のしっかりとした事だけを話す理路整然とした人ならではと言っても良いですね。
結論から述べる
まずは話の結論を述べる事で、その理由も理解しやすくなります。
理路整然とした人の話し方は結論から述べる事の方が多く、それにも説明を理解してもらいやすくする工夫がなされているのです。
先に結論を述べる事で、それ以降の話も結末を予測して理解する事ができます。
理路整然とした人の話し方は、理解しやすくするために最も効率の良い話の組み立て方を意識している場合が多いですね。
上手に例え話を挟む
難しい話をしていると、聞き手も理解が追い付かなくなる事があります。
そこで例え話を挟むと、内容を簡潔に理解する事ができて話の意図が掴みやすくなる事でしょう。
理路整然とした話し方をする人は、上手に例え話を挟む事で、聞き手の理解をフォローし正確に内容を伝える工夫を取り入れているのです。
一貫性があり矛盾点がない
理路整然とした人の話し方には、一貫性があるのも特徴の一つです。
裏付けがきちんと用意されているため、話に筋が通り脱線する事が無いために話す内容がストーリーとして出来上がっているのです。
そのため、聞き手は内容を理解しやすく、疑問に思う事も少ないでしょう。
話の道筋がキチンと出来上がっている事で、矛盾も少なく一度で意味を正確に伝える事もできます。
主語を分かりやすくする
理路整然とした話し方をする人の内容が分かりやすいのは、主語が明確にされているからです。
主語を明確にする事で、聞き手も話の内容をイメージしやすく、理解しやすくなるのです。
主語が分かりやすくなっている事で、聞き手の中ではストーリー仕立てに話の内容が頭に入ってきやすくなります。
パワーポイントなどのツールを活用する
理路整然とした話し方をする人は、便利なツールを利用して視覚的に伝える事も大切にしています。
特に、パワーポイントなどのツールを利用して、資料を元に説明を行う事で、より具体的に聞き手に話したい内容を伝えやすくなります。
口頭だけでは理解しづらいであろう内容は、特に視覚的に作用するツールを利用する事が多いため、聞き手から理解しやすく「理路整然としているな」と思わせるポイントになっているのです。
常日頃から勉強をしている
理路整然とした話し方をする人は、物事の理路をキチンと理解するために、常日頃から勉強をしている事が多いです。
物事の理路、つまり根源を理解するにはそれ相応の知識が必要となります。
その時々に調べても良いですが、常日頃から勉強をしている事で様々な角度から見て、物事の理路を理解しやすくなるのです。
人に説明するには、2倍理解している必要があるとも言われます。
理路整然とした話し方をする人は、普段から努力を怠らないのです。
発表などの前に予行練習をする
理路整然とした話し方をするには、話の内容だけでなく話し方や抑揚など、発言する際に音読する技術も必要です。
全く抑揚の無い話し方だと、聞き手が意味を理解しにくくなるし、あまりに抑揚が付き過ぎるとどこが重要な部分なのかが聞き手にとって分かりにくくなってしまうのです。
そこで、理路整然とした話し方をする人ほど、事前に発表する余光練習をしているものです。
練習する事で、話す内容と、自分の話し方のイメージを一致させ、聞き手にとってより理解しやすく説明を行っているという訳です。
️理路整然な話し方をマスターしよう
如何だったでしょうか?
理路整然とした話し方・話す内容の特徴を30個、ご紹介致しました。
言葉は人の名を表し体を成す、とも言います。
己に自身のある人とそうでない人の話し方が根本的に違ってくるのもそのためでしょう。
理路整然とした話し方をマスターした人は、ただ話し方のみをマスターしたのではありません。
人間性を含めた自己の内面の部分も幾多の試練に打ち勝って成長させたからこそ、どんな局面にも微動だにしない話し方が出来るのです。
あなたも自身の人間性をどんどん成長させて、話し方も理路整然とした話し方の人間になれるよう、目標を持って生きていきませんか?