ギブアンドテイクと聞いたら、あなたはどう感じますか?
なんだか上辺だけの関係の匂いがする?計算高そう?マイナスなイメージ?
いえいえ、ちょっと違います。
ギブアンドテイクとは円滑でバランスのとれた豊かな人間関係を築く、とても簡単なコミュニケーション法です。
ちょっとした心がけでこんなに変わるんですよ☆
ギブアンドテイクは社会に出て必要!
社会に出る前の子供のころを思い出してみましょう。
あなたが産まれて、両親から大事に育てられてきた間、衣食住、教育やしつけ、様々なものを与えられることがほとんどだったはずです。
これらは子供という小さくてか弱い、守られるべき者だったからこそでした。
しかし、社会に成人として出ていくと、そこは公平な場。
自分で自分を守りながら、人間関係を構築する必要があります。
そこにギブアンドテイクが必要になってくるのです。
ギブアンドテイクってなに?
ギブアンドテイクという言葉、あなたはどういう時に使いますか?
例えばやりたくないけどやらなければならない仕事、職場の雇用関係、友人関係や、あるいは恋人同士。
メリットが発生する関係あるいは打算的な関係性?
直訳のまま「与える、もらう」とすると日常生活や周囲でどんなものがあてはまるでしょうか?
あなたの毎日の生活や周囲を取り巻く人々を思い浮かべて考えてみましょう。
意味
「ギブアンドテイク」という英単語はほぼ和製英語のように扱われることも多くなりました。
ただ、英語本来の意味と世間一般的に使われている意味のニュアンスはかなり違うような気がします。
英和辞典を引くとその意味は「公平なやりとりをする」「互いを譲り合う」「妥協をする」「持ちつ持たれつ」など、ポジティブでかつ思いやりに溢れたイメージがあります。
和製英語で使用する「ギブアンドテイク」はメリットで成り立つようなやや冷たいイメージを感じさせますね。
英語本来の意味の「互いに持ちつもたれつ」という関係性であれば、互いに有益でかつ友好的、有意義な関係が築けそうですよね。
give=与える
ではこの言葉を直訳した「与える」について考えてみましょう。
あなたは何を周りに「与えて」いますか?
「え、私なにも与えてなんてない」と謙遜した答えを耳にするかもしれませんね。
そんなことは全くありえません。
例えばあなたが観葉植物を育てています。
週に1回でも枯れないように水やりをしています。
自宅でペットを飼っている人も毎度のエサをあげなければ、ペットは亡くなってしまいますから、エサやりを欠かせませんね。
スーパーやコンビニで普段の食材などの買い物をすることも、お金を与えています。
生きるためには身体には食物が必要です。
こう考えていくと、自分の周囲との関係では「与える」ということが頻繁にでてきます。
それにはもちろん理由があります。
take=もらう
その理由とは「もらう」ためです。
周囲に何かを与えたら「もらう」ことができる場合が圧倒的に多いでしょう。
前述でいえば、観葉植物に水をあげれば植物が元気に潤っている、美しい姿をみせてくれます。
ペットに餌をあげれば、その愛らしい姿をみせてくれて癒されますね。
スーパーやコンビニで食材を買うという行為も、人間の生命維持に不可欠な栄養を接種するためです。
これら「与える」という行動をすれば「もらう」ということができて、その「もらう」為に「与える」という行動をしていることが、理解できると思います。
小さく「与えた」のに大きく「もらえる」こともあるでしょう。
そうするとそれは嬉しく満足感や喜びといった感情が生まれるかもしれません。
ギブアンドテイクの使い方
では日常生活の中で特に人間関係においてこの「ギブアンドテイク」をどう使っていけば良いでしょうか?
そもそも何にギブアンドテイクは必要なのでしょうか?
「私の人生にはギブアンドテイクなんか必要ない」と考える人も実は、的が外れています。
前述のように生きていく上で日常生活のあらゆるところで、ギブアンドテイクを活用しています。
そして誰でもその日常生活は、仕事先の同僚や上司、友人や親兄弟、知人などあなたを取り巻く人々抜きには語れないはずです。
誰でもどんな人でも、日常生活において全く人間関係が絡まないことはないはずです。
その人間関係を円滑に価値あるものにできるのなら、その手段としてギブアンドテイクを大いに活用することをおすすめします。
ビジネスの場で
では実際にどう人間関係で利用するかみていきましょう。
あなたの日常を思いだしてみてください。
平日の朝のスタートは勤め先に外出します。
なぜ仕事をするのかといえば、大きな理由は賃金を得るためです。
そのために「労働」という与えるにあたる作業をします。
その労働の中でいろいろな面に遭遇します。
例えば他者への営業活動をするのなら、交渉が必要です。
交渉には公平なやりとり、譲り合い、妥協が必要です。
そこにギブアンドテイクを織り込みましょう。
「欲しいものをもらうために、こちらはこれを打診する」というやり方です。
要求を掲げるだけでは失敗しますので、譲り合いや妥協も取り入れつつ、両者が折れ合う解決点を導きましょう。
相手への尊敬は忘れずに。
恋人同士で
もちろん恋愛関係でもギブアンドテイクはあります。
ギブアンドテイクは与えられてもらうことを基本としていますから「平等な関係」とも言えます。
例えば恋人同士でディナーデートをするとします。
彼が彼女が喜ぶであろうレストランを予約し、最後は彼が食事代を払い二人でレストランを後にする。
どこにでも見られる光景ですが、これもギブアンドテイクです。
彼は彼女の喜ぶ笑顔を見たいですから、彼女が気に入るであろうレストランを予約し、支払いもスマートに済ませます。
そして彼女はとびきりの笑顔と美しい姿で彼を出迎え、彼女は会話に花を咲かせます。
男性としては、彼女に喜んでもらうためにステキなレストランを探しだし、高い食事代も払ったのに彼女の明らかに手抜きしたメイクや普段着、機嫌の悪い態度や乗り気でない会話を目の当たりにしたら、彼は落胆し憤慨するでしょう。
恋愛こそ利害や感情など、言葉にするのは難しい様々な思惑が絡むものはありません。
恋愛にこそギブアンドテイクの重要性が潜んでいるはずです。
友達同士で
友人関係でのギブアンドテイクを考えてみましょう。
友人同士のギブアンドテイクは非常にわかりやすいかもしれません。
友人関係では「助け合う」ということが頻繁にでてくると思います。
学生時代を振り返ってみましょう。
例えば友人同士のお誕生日会は、自分が祝ってもらったなら今度は相手を祝うことが当たり前ですよね。
お誕生日プレゼントもいただいたら返すのは常識です。
常識を外した行動をすると、友人関係ではうまくいかなくなることが多いでしょう。
このように友人関係では「返す返される」ことの繰り返しが多く見られます。
例えば試験勉強のためのノートの貸し借りや合コンに呼ばれた際など、借りを作ったら返すことが前提です。
実は人間関係の中で一番パワーバランスが均等なのがこの友人同士の関係です。
ビジネスの場や恋愛の場、家族でもパワーバランスは決して平等ではありませんよね。
力関係が平等な間でキャッチボールのようなお互い「助け合う」関係を訓練できるのは友人関係だけかもしれません。
【パワーバランスについては、こちらの記事もチェック!】
家族で
家族間のギブアンドテイクを考えてみましょう。
家族間にギブアンドテイクなんてあるの?と思う方もいるかもしれませんね。
夫婦間のギブアンドテイクであれば、夫がサラリーマン、妻が専業主婦であれば夫が会社で働いて稼いでくる代わりに、妻は夫が会社に行っている間、家事や育児など家庭を支えています。
夫は受け取った賃金を妻に与え、妻は家庭という団らんその他を返している関係です。
親と子に関しては親が子に「衣食住」を与えれば、子は自身の「成長」を親に見せる形で返しています。
家族間も夫婦、親子間でも相互扶助関係で成り立っているのです。
本当のギブアンドテイク
先ほどはいろいろな人間関係においてのギブアンドテイクを見ていきました。
人間関係のいたる所に「ギブアンドテイク」があって、無意識に私たちは行っています。
そして「ギブアンドテイク」を効果的に使うことで人間関係を良好な状態にします。
そして最も大事なことは言葉どおり「ギブ」「与える」ことから始めなければいけないのです。
「テイク」「もらう」ことが先立ってはならないのです。
その理由をみていきましょう。
ギブアンドギブギブギブ、、、
言葉の通り与え続ける関係のことです。
実はギブアンドテイクは「ギブ」がないと成り立ちません。
なのでこの「ギブ」を続けることで「テイク」があるという考え方はとても理にかなっているといえます。
自己啓発や目標設定の考え方にも望むものを手に入れるために「先出し」をするというやり方があります。
何を先出しするのかというと、それはお金・時間・エネルギーやパワーといった自分の持てるもの全てのことです。
それらを結集させて手に入れたいあるいは欲しいもののために与え続けます。
与え続けることが大事
しかし、この与え続けることに不安を感じる方もいるでしょう。
与え続けるだけで終わるのでは?与え続けてもらえなかったら結局どうするの?と考える方も多いでしょう。
確かにこの「ギブ」を続けること、与え続けることはとても心身ともに大変厳しいともいえるでしょう。
しかし、これがプラスに作用することもあります。
この与え続けることはいわば「代償」ともいえるわけです。
この代償を払うことによって、より自らが欲しいものを手に入れようという集中力や願望を強固にすることができます。
脳は実際に起きていることと願望の区別ができず、いくらでも騙すことができると言われます。
潜在意識の中に取り込み、実際にその願望を叶えてしまうことができると言われているのです。
与えることで利益を得ようとしない
このように与え続けると、その先には利益が必ずあると考えてしまいますね。
普段の生活でも与えることで何かをもらうということに慣れているため、与えたら何かが返ってくることは当たり前に感じてしまいます。
だけどこの与えることで利益を得ようとしない行為はとても尊いこととされています。
例えば、キリスト教では愛されるより愛することが尊いとされています。
親子関係でいえば、子供を育てる親は子供から利益を得ようとは思っていないはずです。
むしろ、利益を得ようとしないからこそ無償の愛が湧き水のごとく溢れ出てくるのでしょう。
人間として徳のある理想的な姿ですが、これを全ての関係にあてはめられるかというと難しいのかもしれません。
ギブアンドギブギブギブテイク
与え続けるといつか欲しいものが手に入るまたは見返りがある。
これが一番道徳的で理想的です。
「努力すればいつか報われる」という言葉を聞いたことがありますよね。
例えば受験勉強はまさにこのことです。
「合格」という見返りのために苦しい忍耐のいる勉強を続けるのです。
大学や高校などの学校に入るための受験も、国家資格などの受験も長期間、勉強という時間を「与える」ことを続けるわけです。
どんなに苦しくても合格という「もらう」見返りは、人生を左右するくらいとても大きなものです。
逆にこの見返りが大きければ大きいほど闘志を燃やします。
これを人間関係において上手に利用すれば、あげるものが大きいほどその相手に尽そうとするということですよね。
恋愛関係においても、相手にもらえるものを期待をさせて自分に尽くしてもらう。
とても小悪魔的ですが、駆け引きとして上級者向けの手段です。
後々揉めたりすることのないように相手には、わからないように配慮して行いましょう。
ギブ8割テイク2割
人間関係においては、パワーバランスが全く均等であることというのはほとんどないのではないのでしょうか?
会社では社長や重役に権限などは集中しますし、家族内でも「亭主関白」「かかあ天下」と言われたりしますよね。
恋人同士でも彼が彼女の言うことを聞いてあげる関係だったり、前述したように友人同士が最もパワーバランスが均等です。
しかし、女性同士でもマウンティングしたりと見えない力関係が働いていたりもします。
ギブアンドテイクも均等にというわけにはいかないかもしれませんね。
ギブアンドテイクが8対2の割合のつもりで、2割の大きな良いことが返ってくるかなと少し期待するくらいで与え続けることがちょうど良いのかもしれません。
どんなに与えてももらえないことはある
「ギブ」をどんなに与えても「テイク」がないことも実はあります。
正確には与え続けても自分が欲しい見返りが無いという状況です。
デメリットも無いけどメリットも無いという状態です。
でもこれはあくまでも自分から見た主観でのことです。
第三者から見ればメリットもあるのではと思っても本人は満足していないのです。
こういった場合は、恋人関係なら「別れ」に確実につながり、婚姻関係でも「破綻」という状況になるのかもしれません。
意識をしなくても家族以外の他人との人間関係には、利害が絡むことがほとんどです。
自分が求めるメリットや見返りが無い場合はその人間関係は、なかなか進展しにくいといえます。
特に恋愛においては、とても苦しい状況に陥ることになります。
ギブアンドテイクの心理状態
ギブアンドテイクの時の人間の心理面はどうなっているのでしょうか?
例えばあなたがプレゼントを知人にもらったとします。
ささやかなお菓子のプレゼントとしましょう。
あなたの心の中は「わるいなぁ、今度お返ししなきゃ」と実際プレゼントのお返しをしたりするのです。
これは心理学でいうミラーリング効果のひとつと言われます。
相手の行動を無意識的に真似ることで、互いの距離を縮めます。
ギブアンドテイクを互いに続けることでどんどん親密になってゆくのです。
悪い心理状態
このギブアンドテイクを続けると様々な心理が発生します。
人は無意識にギブアンドテイクを使うこともありますし、目的があってギブアンドテイクを使うことも多くあります。
恋愛において彼の心を掴みたいからこそ尽くすこともあります。
「ギブ」を与えて望む「テイク」が無かった時、落胆しあきらめてしまうかもしれません。
ネガティブな心理状態のときのギブアンドテイクはあまり良い結果を期待できないようになります。
与えたからもらうのは当たり前
恋愛関係においてこう考える女性が多いかもしれません。
特に婚活をしている女性はよく思うことかもしれません。
「彼の身の回りの世話もやっている、料理もしている、彼に尽くしている、それなのにプロポーズをしてもらえないの?」
人は幼い時から努力した結果はちゃんと返ってくるということを教えられているため、見返りがあるのは当たり前と思うのです。
しかし、人間関係は対人の心理も絡んでくるためこの当たり前が作用しないことがあるのです。
そんな時、落ち込むだけなのかそこで何かを学ぶとるのかは人それぞれなのです。
もらうのを期待して与える
受験勉強や試験勉強も合格という「ギフト」をもらうためです。
ひたすら勉強という時間も労力も与える行為を続けるのは、一定の目標に向かってひたすら集中するのでその心理はとてもポジティブです。
しかし、この「もらうのを期待して与える」という行為は詐欺行為に利用されることもあります。
出会い系などのネットの課金ポイントサービスなどで、ある女性とLINEやメールでやりとりをし話が盛り上がったとします。
しかし、「スマホが壊れた。このサイトで話そう」と誘導し、やりとりをするためにポイントとして課金させるという詐欺が流行しました。
人の「もっと知りたい、もっとその人と繋がりたい」という思いを逆手にした、非常に許されない詐欺行為です。
与える本人も本当に「もらえる」のか?見返りがあるのか?と疑う気持ちも多少は必要かもしれませんね。
もらえなかったらもう与えない
これはあきらめることと同じことかもしれません。
幼い時から努力や継続の大切さを日本人は教えられて育ちます。
その努力や継続を通して物事を成しえた人はたくさんいます。
日本がここまで先進国として発展を遂げたのもこの努力や継続をコツコツ続けたからです。
しかし、実社会の特に人間関係においては、努力や継続が身を結ばないことが多くあります。
努力や継続だけで他人の心までは動かすことができないということです。
そういう時はサッと身を引くなり、あきらめることも肝心です。
そのほうが円滑な人間関係、そして自分が傷つくもの避けることができます。
与え続けるのが疲れた
「与える」人間か「もらう」ほうの人間か人は二通りに分かれるといわれます。
幸福や自己実現は「先出し」することが重要と言われますし、宗教でも「与える」人が徳の高い人という教えがあります。
イエス・キリストは周知のとおり与え続けた人でした。
しかし、このように与え続けることは、私たち、一般人の通常の精神状態からすると心の疲弊をもたらします。
人間はある程度の予測や希望ができないと、この「与える」ということができる人は少ないと思います。
努力をするのに疲れた時、与え続けるのに疲れた時は問答無用に一時休むという方法をとりましょう。
心が疲れた時に良い事象というのはなかなか起こりにくいものです。
心が健やかになる時をゆっくり待って自分のための時間を持ちましょう。
良い心理状態
心を安定させること、心が健やかなことというのは生活において最も大事なこととです。
精神状態や心のストレスが病にどれだけ影響するかはよく知られていますよね?
ネガティブな精神のもとで生まれた発想や考えは、知らず知らず自分の潜在意識に伝わり、それが現実化してしまいます。
ネガティブな精神状態の時は、何かを考えるということはなるべく控えたほうがよいでしょう。
ポジティブな精神状態で物事を考え、願いを現実化させましょう。
必ず願い通りの「テイク」があるはずです。
もらえなくても与え続ける
「与え続けてももらえないの?」とこう言われると悲しくなるかもしれませんね。
でも実際に私たちはもらえなくても与え続けていることがあります。
それは親子関係です。
育児をする親は子に対して「もらう」ということを期待しながら育ててはいないでしょう。
それは我が子だからこそで、愛情や義務に起因します。
あまりにも自然なことのため、深く考える人もいないかもしれません。
言い換えれば「愛情」はもらえなくても与え続けることのできる、ギブアンドテイクなしでもいい唯一の感情かもしれません。
親子間の愛情、男女の愛情、他人との愛情、「自分はもらえなくても与え続けられるか?」考えてみてください。
意図的に与えようとしない、あくまでも自然に
人間関係でギブアンドテイクは必要といわれます。
しかし、ギブアンドテイクにネガティブなイメージを持つ人は、それがとても意図的でわざとらしいからというイメージがあるからかもしれません。
人の言動や行動に疑念を持ったり懐疑的になってしまうと、その人を信用することが難しくなります。
相手からこのように疑われてしまうと、信用されなくなりますので意図的やわざとらしさを消してあくまでも自然に「与える」ということが重要です。
天才的な詐欺師といわれる人はこの意図的やわざとらしさをみせずに、自然に相手の懐に入っていくのが上手なのでしょう。
もらえることが当たり前と思わない
「もらえる」ためには何かが必要不可欠だということがあります。
子供の頃を振り返ってみると、当たり前と思っていたことが、大人になって、そうではないとわかったということがたくさんあるのではないでしょうか?
夕食の家族のだんらんや三度食事が当たり前に食卓に並んでいたこと、毎日持っていたお弁当や学校や塾や習い事に通っていたことは、両親の努力があったからこそです。
「与える」には努力や継続をすること、そして自分が「もらえた」ら「返す」ということが必要なのかもしれません。
子供の時、両親はあなたの笑顔や成長を楽しみに与え続けていたことでしょう。
子供の時教えられた、何かをもらったら「お礼をいう」「笑顔を返す」これらシンプルなことが大人になってどれだけ大事なことかとわかってくるのですよね。
社会に出るとギブアンドテイクが重要だとわかってくる
学生生活を経て、就職をしてその企業という枠の中で、あるいは世間の中で、恋愛をし結婚をし、家庭を作ってというような社会での経験を重ねていきます。
そうすると、あなたを愛情をいっぱいに育てた両親の元での家族や、学校という枠組だけの人間関係から、あなたオリジナルの新しい人間関係を構築し育んでいく必要がでてきます。
社会にでるまでは、いわば、その人間関係を辞めたい距離を置きたいと思えば自由にそうすることができました。
あなたの意見や主張を聞いてくれる人もいたのでしょう。
しかし、社会へ出てしまうと自分の主張を述べることはできず、会社や体制に従わなければならない時などあるでしょう。
結婚をし家族をもっても、子育ても自分の理想通りにはなかなか進みません。
社会にでると自分の思い通りに物事は進まないことを身をもって体感することになります。
その時の人間関係の構築ツールとして「ギブアンドテイク」を活用していただきたいのです。
仕事で失敗した時に・・・
仕事での失敗は誰でも経験がありますよね?
「ミスをしないよう。ミスをしないよう。」と念ずるように思っていても、意識が実はそちらに傾いてしまっているのです。
その結果、逆にミスをしてしまうということがあるのだそうです。
また「張り切ると失敗する」という人もいます。
つまり、安定したニュートラルな精神状態で仕事を確実にこなすことが重要なのです。
仕事での失敗の時に「ギブアンドテイク」は使えるのでしょうか?
もちろん使えます。
コツは「テイク」、ミスを取り返すことを意識せずひたすら「ギブ」を続けることです。
例えばこれはクレーム対応にあてはまります。
クレーム対応で大事なことは相手の話を遮らず、相手が話終えるまで聞き続けることです。
つまり相手に誠心誠意応えること。
誠意的に尽くし相手に与えます。
こちらの意図が見えずその誠意が相手に伝わった時、相手はまた再び信用を寄せてくるでしょう。
ギブアンドテイクは相手にそれがわかってはいけません。
失恋したとき・・・
失恋した時にも「ギブアンドテイク」は使えるのでしょうか?
実は人間関係で一番有効に使えるのが恋人関係です。
「長年つきあった彼なのになかなかプロポーズをしてくれない」という悩みを抱えている女性はたくさんいるでしょう。
これは実は理に叶っていて、男性は「タイミング」がおとずれないと結婚を考えないのです。
ただタイミングがおとずれていないのでタイミングを待ちましょう、というのが大方の答えです。
ただそのタイミングを作り出すことはできます。
あなたは「散々彼を待ったし、尽くしてきた。だから結婚をしたい」と考えるのなら何も言わず、突然彼の元から去りましょう。
その際の一言は「私たちの関係ってこれからどうなるの?」これだけで良いのです。
一時的に別れの状態に入ります。
彼からその後すぐに連絡が来るでしょう。
その時に「結婚を考えないなら別れましょう」と切り出せばよいでしょう。
いわば駆け引きですが、欲しい「テイク」はこれくらいの賭けをしないとなかなか手に入らないのかもしれません。
与えて尽くすだけではだめです。
もらうことができないなら、そんな彼とは別れてしまいましょう。
家族と喧嘩した時に・・・
例えば夫と喧嘩した時の「ギブアンドテイク」を考えてみましょう。
夫婦喧嘩では謝ったほうが負けのような空気が流れていますね。
長年の付き合いで謝る方が決まっているというカップルも多いでしょう。
結果的に言えば謝ってしまった方が得です。
気まずい空気で何日も過ごさなければならないのなら、それがあなたの家事効率を落とします。
相手の夫側は仕事の効率に影響が無いとも考えられません。
それが給与という形で家計に響いてしまうのならたまったものではありません。
あるいは子供の成長にも影響を与えてしまったら?
長い目で見て「テイク」をとりましょう。
ここぞという時に助けてもらえる
あらゆる人間関係でこの「ギブアンドテイク」を続けてゆくとあなたが困った時にたすけてもらえることが多々あるはずです。
返報性の原理で人は「何かをしてもらった時には返さなければならない」という思いを抱くからです。
先述した「お返しをもらったら今度お返ししなければならない」という気持ちもまさにこれです。
人に助けてもらいたいからギブアンドテイクをいろいろな人にしようという考えには反対します。
しかし、困ったときを恐れることはない、誰か自分の味方になってくれるはず。
という精神状態で自らの人生を切り開いていきましょう。
ギブアンドテイクを心がけよう
様々な場面や人間関係においてのギブアンドテイクをご紹介してきました。
日常生活に活かせるものはあったでしょうか?
実は「ギブアンドテイク」はとても当たり前で自然なことです。
譲り合いやお互い妥協する、持ちつ持たれつという人間関係の「和」を保っていこうという素敵な方法です。
英語読みで使うのになんだかとても和を大事にするところが日本的ですね。
決してメリット・デメリットや利益をとることだけの意味合いではありません。
あなたの周りの人と自分のギブアンドテイクって何だろう?と考えてみてはいかがでしょうか?
きっと思いがけない発見や意外な発見があるかもしれませんよ。
そしてもっと繋がりたいと思った人にはギブアンドテイクをさりげなく心がけましょう。
思いがけない「テイク」が返ってきたりするのもまた面白いですよね。
人生はギブアンドテイクの繰り返し。
そう思うと人生が何倍も楽しくなります。
あなたの人生が楽しく輝きますように!