毎年、年末年始や会社の年度末決算の時期になってくると必ずと言っていい程開催されるのが「慰労会」という名目の飲み会です。
一種の忘年会でもあり新年会でもあるこの「慰労会」、一体どのような意味合いのものなのでしょうか?
これから社会人として世の中へデビューしていく人にとったらどのような準備をしておけばいいものなのでしょうか。
今回はこの「慰労会」についてしっかりと見ていく事に致しましょう。
慰労会とは?
それではまず「慰労会」についての定義づけからみていきましょう。
何げなく自然と口から出たり聞こえてきたりする「慰労会」。
実態はどのようなものなのでしょうか?
成果や業績、苦労をねぎらう会
慰労会の意味の最も一般的に馴染みのある説明は「成果や業績、苦労をねぎらう会」という意味合いです。
最も聞いて納得のいくのが、会社の期末ごとの打ち上げ会でしょう。
会社というところは1年に1回、必ずその年度の業績を一旦切って会社の成績を1年単位で終了させます。
そして翌日からまた新しい年度をスタートさせます。
そのタイミングを見計らって全社員を対象に慰労会を行う段取りとなるのです。
その場ではその1年の成果を挙げるために足を棒のようにして頑張った皆の苦労を労う目的で、美味しい食事やお酒がふんだんに用意され、参加者一同が心を一つにして来る来期も頑張るぞ、といったムードを作り出すのを演出するべく上も下も関係ない和気あいあいの空間となるわけなのです。
これを開催してもらえるか否かによって社員さんたちの働くモチベーションが上がるかどうかが決すると言っても大袈裟ではないくらい、慰労会というのは特別な催しと皆から認識されているのです。
慰労会が開かれるのはどんな時?
それでは慰労会というものがいつ、どんな時に開催されやすいのか。
それを少々、ご紹介して参りましょう。
大型プロジェクトを完遂したとき
慰労会が開かれる時の最初の1つ目は「大型プロジェクトが完遂したとき」です。
大型プロジェクトというものは、そう簡単に仕事のケリをつけられる規模のものではありません。
それに人数も個人ではできません。
複数名がチームを構成して長ければ1年や2年はざらにかかってしまう事もあり得ます。
また時には予期せぬ仕事の難航も起り得ます。
それによって仕事の完了予定が大幅に遅れてしまう事も起ります。
また仲間同士のはずの人間関係にひびが入ってしまう事も考えられます。
そのために組織の関係がギクシャクしてしまいプロジェクトチームが途中で解体という憂き目にあう事もあり得るのです。
それくらい一つのプロジェクトを完遂させるには個人で行う仕事の時よりも何十倍もの気苦労と労力とを必要とされるのです。
それだけの苦難と労力とを要求されるのがプロジェクトです。
それが一大プロジェクトともなれば仕事が完遂できた時の喜びと達成感は他の仕事で比ではないかも分かりません。
よってその大型プロジェクトの完遂のためのそれまでの労をねぎらう意味で慰労会を盛大に開催してあげる、という図式になるわけなのです。
参加者はそれまでの困難の数々を綺麗に水に流して美酒に酔いしれる事でしょう。
出張や長期滞在を終えたとき
慰労会が開かれる時の2つ目は「出張や長期滞在を終えた時」です。
ただ、仕事の性質上、出張が日常茶飯事になっていらっしゃる方ならば、そう度々出張から帰ってきて慰労会を開催してもらう、という展開にはなりにくいでしょう。
出張で慰労会を開催してもらえるケースは身内で小さく行うか、家庭を持っているならば帰宅してから奥さんから(あるいは旦那さんから)ささやかな慰労を込めた食事を開催してもらえるぐらいでしょう。
ただ、長期滞在ともなれば日を改めて慰労会を行ってもらえるかもしれません。
まあこのケースはそれぞれの職場や組織の慣例といいますか、タイミングの問題もあるでしょう。