巷には「若者言葉」というものが物凄く世間に溢れています。

今回取り上げます「かしこまり」もどうやらその一つに数えられるようです。

まあ、意味がそう大きく崩れずに相手に伝わるのなら、そう大きく目くじら立てて「間違っている!」と言わなくてもいいのかも分かりません。

しかし、「かしこまり」をどんな場面でも使っていいのかどうかは別問題ですよね。

そもそも若者言葉は友人同士の気易すぎる言葉。

これをもしビジネスシーンに使ってしまったらどんな事態が起こってしまうか。

では、そのような惨事が起こらない事を祈りながら「かしこまり」についてみていきましょう。

「かしこまり」使い方はあってる?

それでは「かしこまり」についてみていきましょう。

若者用語として定着した感のある「かしこまり」果たしてどのような意味で使われているのでしょうか。

「かしこまり」とは

では「かしこまり」について詳しく解説して参りますね。

一般的な意味


まずは「かしこまり」の一般的な意味についてです。

「恐れ謹むこと」「尊貴な相手の好意をもったいなく思い恐縮すること」「おとがめを受けること。」「つつしんで言葉を承ること」

ううん、かなり難解な意味合いばかりですね。

私が当初、イメージしていた意味から大きく逸脱している感があります。

しかし、大まかな意味は掴める感じはしますね。

一番最後の「つつしんで言葉を承ること」が最も近い意味に当てはまります。

つまり「かしこまり」の一般的な意味は「分かりました」という事でいいでしょう。

相手の言った話や質問などについて、意味の内容に不明点や分からない言葉などがなかった状態の事を指します。

「肯定」という事ですね。

英語で言えば「allrjght」にあたるのでしょう。

相手の話に対して要件が全て聞き入れられた状態なのですから双方の関係は極めて良好だという訳です。

親しい友人同士や学生同士の何気ない会話の中に取り込まれる言葉、というところでしょうね。

ただ、「かしこまり」はあくまで若者言葉です。

本来の言葉の持つ重みや礼儀的な意味合いは大きく薄れてしまっているのが実情でしょう。

同義語

それでは次に「かしこまり」の同義語についてみていきましょう。

了解しました

「かしこまり」の同義語の1つ目は「了解しました」です。

という事は「かしこまり」は「かしこまりました」の省略語という事がいえますね。

そもそも「かしこまりました」は店舗での接客業で店側の販売員がお客様に対して頻繁に用いる受け答えの言葉です。

つまり、相手である「お客様」のおっしゃる事は絶対であり、否定するわけにはいきません。

ほぼ相手の言われた内容について「受けさせていただきます」というニュアンスを伝えるための言葉なのです。

よって「かしこまりました」自体は、かなりかしこまった言い方になっているわけです。

それとほぼ同じ意味合いを持つのがこの「了解しました」なのですが、この言葉、最近はメールでのやり取りによく使われていますよね。

相手からの要件や要望に対して異論がなくほぼ全内容を全てそのまま受け入れます、という内容です。

どちらかというと本来の「かしこまりました」よりも少々、軽い感じの受け答えです。

よって使われる場面は友人同士や仲の良い人間同士での関係に限定した方がいいでしょうね。

承知しました

「かしこまり」の同義語の2つ目は「承知しました」です。

「承知しました」も相手からの申し入れや要望などに対して、一切の異存なしで受け入れた状態の事を指しています。

また尊敬語の中では「謙譲語」に当たるため、用いるシーンはビジネスや社内の上司との関係において使用するのがベストです。

反対に先に出た「了解しました」は丁寧語扱いであり同僚や目下の人に対して使う言葉なのでビジネスの世界で使うことはNGです。

勿論ながら若者言葉の延長戦に立って「承知!」などという言い方を会社内やお得意先で使う事は絶対にあってはなりません。

ハッキリ言って「かしこまり」もほどほどにしなければいけない言葉です。

友人同士の間柄ならまだ許されるでしょうが、もし会社内で自分の上司に対して言ってしまったら…。

恐らくあなたは当分、冷や飯を食わされる立場に回されないとも限りません。

日本語は恐ろしいものです。

安易に省略したり短縮して使わない事ですね。

「かしこまり」が若者言葉に!?

今や「かしこまり」は若者言葉として定着しているのは確かでしょう。

そして中高年齢層の人も友人同士でノリで使っているケースが多いのです。

何もそこまでして若さをアピールしなくてもいいと思うのですが、確かに使えば気分的に若返るような感じはするでしょう。

それではこの「かしこまり」について少し踏み込みましょう。

意味は一緒?

「かしこまり」の意味は、本来の「謹んで言葉を承る」から大きく逸脱して軽―い意味に変化しています。

つまり「オッケー」とか「りょーかい」程度の承諾の意思として、です。

まあそれでも多少は目上の人に対する敬意は籠っているようです。

敬意プラス懇意の表れ、とでもいったところでしょうか。

だから双方の人間関係が良好な事を表しているのです。

関係がこじれてしまった相手には恐らくこのようなくだけた愛情表現はとらないでしょうからね。

同義語

では次に「かしこまり」の若者言葉としての同義語をご紹介しておきましょう。

かしこー

「かしこー」あるいは「かしこ」と使うようです。

どちらも「かしこまりました」という意味のようです。

しかし、本当の「かしこ」とは手紙の末尾に使う言葉なのです。

それもかなり畏敬の念を表す本当にかしこまった表現の一つです。

今どきの若者たちが本当に「かしこまりました」を「かしこー」と言っているのかそれは定かでありません。

関西弁だと「かしこー」は「頭が偉い、賢い」という意味になるんですけどね。

地域、年代によって日本語は本当に意味の解釈が大幅に変わるものですねえ。

元ネタはどこから?

「かしこまり」の元ネタはアニメの「プリパラ」という作品中において主人公の「らぁら」が口癖のように使っているところから来たようです。

意味的には「承諾!」のようです。

しかし、「かしこまり」がアニメの世界から広く浸透してきた、というのは今の日本のアニメのパワーを存分に見せつけられる思いですね。

クールジャパンのブランド力は今や海外に大勢のファンを獲得しています。

何でもインバウンドのおかげで外国人客たちはこぞって東京や大阪のアニメのメッカに集結し関連商品を買っていくのだとか。

そう思うともはや文化の発信地はネットではなくアニメの世界かも分かりませんね。

「かしこまり」の使い方


それでは次に「かしこまり」の使い方について見て参りましょう。

と、言っても「かしこまり」は特別で複雑な使い方をする言葉ではありませんので、そう難しく考える必要はありませんけれどもね。

承諾する時

「かしこまり」の使い方はズバリ「承諾する時」に使います。

と、言いますかそれ以外の用途ではさすがに使えません。

いくら「かしこまり」が若者言葉であるとしても根本的な使い方は同じなのです。

「かしこまり」は相手からの要望や指示、お願い事などに対して異議も反論もなく、率直にその意見に従う様子を表した言葉です。

よって「かしこまり」と返事をしたという事は「イエス」という意味になるのです。

それもかなり丁寧な気持ちを込めた「イエス」です。

「かしこまり」は相手と自分との関係の良好さを端的に物語る若者言葉なのです。

【承諾の意味は、こちらの記事もチェック!】

ビジネス用語としても使われる!それぞれの使い方は?

それではここからは「かしこまり」の本家本元、元々使われていた正しい使用例をみていきましょう。

若者言葉的に使えるシーンは自ずと限られてきます。

しかし、元々の正しい方の使い方は広く世間一般に用いられているもの。

特にこれから社会人の扉を開けて入ってゆく人にとったら覚えておいて損はしない使い方ばかりでしょう。

「かしこまりました」の使い方

それではまず「かしこまりました」の使い方から見てゆきましょう。

「かしこまりました」はビジネスの世界を限定せず、本当に幅広く用いられている言い方です。

身近なところから拾ってゆきますと、

「○○まで行ってください」「かしこまりました」…タクシー運転手がお客様の行き先を告げられて返答する際の言い方。

「〇月〇日にこの商品を届けてください」「かしこまりました」…ショップの店員さんがお客様からの依頼で受けた注文を手配して、お客様の指定した日にちにその商品を届ける段取りを承諾した際の言い方。

「生ビールを2杯!お願いします!」「はい、かしこまりました!」…居酒屋さんにおいて店員さんがお客様からの注文を聞いて返事を返す時の言い方。

などです。

「かしこまりました」はこのように主にお客と店側のように売買契約を行った際の上下の関係性をより鮮明に表現するための言い方となります。

つまり、店側はお客様に対して超丁寧な態度、言動をすることによってビジネスや商売を成り立たせている、という事になりますね。

それを忠実に表現するために「かしこまりました」が重用されるという訳なのです。

丁寧表現の度合い

「かしこまりました」の丁寧表現の度合いはかなり丁寧です。

「かしこまりました」にはかなり主従の関係性に似た絶対性を感じさせる丁寧さがあります。

つまり絶対服従の近い関係性、と言えるでしょう。

よって主人格と思われる人が立場の下の者から「かしこまりました」と言われることは多いなる満足感と誇りを同時に味わえることになるわけです。

それが例え売買契約関係によって短い時間内だけの行為であったとしても、です。

人はそういった意味では非常に自己満足感というものを欲している生き物、という事になるのでしょう。

「了解しました」の使い方

「了解しました」の使い方をみていきましょう。

「了解しました」は、丁寧な言い方ではあるのですが、先の「かしこまりました」に比べればかなり親密感を感じさせる言い方です。

ちょっと使用例をみてみますと、

「明日までに準備するものを用意しておいてください」「了解しました」

「今度の飲み会の参加名簿を今日中に提出してもらえますか?」「了解しました」

「私の食事に付き合ってもらえますか?」「了解しました」

といった具合です。

このように「了解しました」は日常の生活の中において特別かしこまる必要のない相手に対して気軽に使うところが特徴と言えるでしょう。

しかしながら承諾の表現としてはすこぶる丁寧です。

相手に対する最低限の礼儀は果たしている、と言えるでしょうね。

目下の人に使う言葉

「了解しました」という承諾の表現方法は、主に目下の人に用いるのが一般的といえるでしょう。

という事は目上の人が目下の人に対して「了解しました」と言うわけですから、目下の人に対する礼儀や敬意を目上の人が払っている事になります。

これは通常の人間関係においたら逆のような気も致しますが、それだけこういった表現を使える職場や組織はビジネスマナーやコンプライアンスに関する意識が高く、ハラスメントなどが起こりにくい環境にあるところと言えるのでしょう。

それは同時にその組織の社会性が高いともいえるということです。

世間に対して何ら恥じる事のないお手本にすべきくらいの組織といえるでしょう。

大体において「ブラック系」と呼ばれるような会社や組織では目上の人が目下の人に対して「了解しました」」という丁寧な言い方はまずあり得ません。

反対に権力を傘にきて言いたい放題、恐ろしい程のパワハラ会話で成り立っているでしょう。

よって「了解しました」と普通に言える組織というのは、多くの人が憧れるところであり、世に中に対しても多大な貢献を果たしている企業とも言えるでしょう。

「承知しました」の使い方

「承知しました」の使い方をみていきましょう。

「承知しました」はビジネスの関係において多く用いられる「承諾」の意思を告げる表現方法です。

丁寧度でいえば「かしこまりました」に匹敵するくらいの丁寧さなのですが、「かしこまりました」は広く世間一般で使われる機会が多いのに比べて、この「承知しました」はもっぱらビジネスシーンでの使用が主流となります。

ちょっと実際の使い方に実例をみてみますと、

「○○さん、今日の12時までにこの書類をまとめて提出してください」「承知しました」

「○○君、今夜の接待の場所、君に一任するのであとで詳細を報告してください」「承知しました」

「○○さん、今日の午後、時間を空けといて頂戴」「承知しました」

という具合です。

このように「承知しました」はビジネスの場において普通の感覚で使われる承諾を意味する表現手段となるのです。

「承知しました」は意味合いが丁寧語の部類に入ってゆきますので家庭内や親子関係などで用いたら逆に違和感を覚えてしまうでしょう。

尊敬語や謙譲語の類はお互いが利害関係で成り立っている者同士が使って初めて違和感なく使えます。

それを血のつながった同士が日常会話で使ってしまったらどこか血の通っていない冷たい人間関係と思われてしまうでしょうね。

自分よりも目上の人に使う

そして「承知しました」のもう一つの特徴が「自分よりも目上の人に対して使う」という事です。

これを反対に自分よりも目下の人に使ってしまうと言葉のニュアンスがおかしくなってしまうのです。

また同僚同士や有人関係にある間柄で使ってもおかしいでしょう。

目下や同僚・友人との間柄でそこまで丁寧で尊敬の意味あいを含んでくるこの言葉を使うということはどう考えても不自然となるからです。

日本語の表現は時と場所、双方の間柄、人間関係の上位・下位などを鑑みてそれに相応しい言い方をこれまでも歴史の中で磨き上げてきました。

そういった意味においても「承知しました」は自分の立場の方が下で相手が目上であったり、立場が上位者の時に使用するのが最も日本語として相応しい表現手段となるのです。

「かしこまり」を使ってはいけないシーン

ところで世の中の決まりごとの中には、NG事項が結構、あるものです。

今回ご紹介している「かしこまり」についても使っていい局面といけない局面とがハッキリと分かれます。

それでは次からは「かしこまり」を使ってはいけないシーンをご紹介して参りましょう。

ビジネスシーン

「かしこまり」を使ってはいけないシーンの1つ目は「ビジネスシーン」です。

勿論、「かしこまりました」と正しく使っているのなら問題はありません。

「かしこまりました」は最上級ランクの丁寧語です。

主従関係がはっきりしている上に相手を称え、媚びへつらうくらいの勢いもある言葉です。

「かしこまりました」ならば通常のビジネスシーンで正しく使っていれば何ら問題はありません。

しかし、若者言葉として使われている「かしこまり」を使うのは大きなNGです。

特に相手が上司や顧客の方に使っては絶対いけません。

下手をすると取引停止とかのキツイ事態が発生してしまうかも分かりませんからね。

まあ、「かしこまり」を敢えて使えるとしたら仲の良い同僚同志か社外の友人くらいでしょうか。

それでもあなたのやり取りを誰が聞いているか分かりません。

事務所やオフィスの中で大きな声で「かしこまり!」なんて言っていたら即、上司からキツイお灸を据えられるぁも分かりません。

それくらいビジネスの舞台は真剣勝負の舞台であると言えるのです。

ビジネスシーンの最前戦にいるのなら断じてこのような若者言葉の類は使わないようにお願いいたします。

ビジネスの世界で使う場合は「かしこまりました」か「承知しました」のどちらかでお願いしますね。

目上の人に会う時

「かしこまり」を使ってはいけないシーンの2つ目は「目上の人に会う時」です。

若者言葉の一つである「かしこまり」は目上の人に会う時には使えません。

それを平気で使うという事は、相手に対する敬意や尊敬の念を全く持たず、慣れあいの友達関係を主張しているのと同じになるからです。

日本の社会では(諸外国も同じだと思いますが)、目上の人、上司、先輩に達に対して使う言葉遣いは当然ながら敬語です。

目上の方に対して人生の先輩としての敬意と敬服の念を言葉で表したのが敬語です。

その敬語を状況に応じて使い分けてきたのが日本の古来からの文化です。

それを若者言葉だからといってないがしろにしてはいけません。

日本の言葉の文化は世界のどこに出しても恥ずかしくない立派なものです。

人生の一時期だけ若者言葉で過ご時があってもいいですが、学校を卒業し社会人となったその日から言葉遣いに関しては十分に律する必要があるでしょうね。

「かしこまり」を使ってもいいシーン

それでは今度は「かしこまり」を自由に使えるシーンについて考えていきましょう。

何でもかんでも「正しくないものはダメ!」というように禁止してしまっては若者文化は発展しませんし却って日本の文化全体の衰退を促すかも分かりません。

そんな事が起こらないようにここでは「かしこまり」を使っても全く違和感を感じさせない世界・シーンをみていきましょうね。

SNS

「かしこまり」を使ってもいいシーンの1つ目は「SNS」です。

「SNS」は今や若者だけにとどまらず老若男女、世代も地域も関係なく全世界を対象にして自身の情報の発信が行われているのが現状です。

そしてSNSの世界では堅苦しい挨拶や定型文も存在しません。

ざっくばらん、和気あいあい。

これがSNSを使うにあたっての最も優れた点ともいえるのでしょう。

だから全世界にこれほどの規模で大成長していくことが出来たのです。

SNSのシーンでは簡単・明瞭が最も好まれる情報源です。

よって「かしこまり」を「かしこまりました」などという物凄く堅苦しいイメージの文体で載せてしまうのは、逆に妙な違和感を覚えさせてしまう結果になってしまうのです。

かといって自由で気ままな世界であるからと言って、どのような文章・文体を投稿してもいいものではありません。

ここは投稿者それぞれのマナーと教養ある社会人としてのセンスが求められてくるのです。

たまに見かけるのが個人を誹謗・中傷した記事や投稿。

発信者は決まって匿名。

これって皆さん、どう思われますでしょうか?

言葉というものは、声に出して発生するのと文字にして相手に伝えるのとでは印象度が大きく変わってきてしまいます。

耳で聞いた酷い言葉も相手を十分、傷つけますが文字にして酷い事を書き連ねるというのは声の場合よりもはるかに大きな犯罪性を感じてしまいます。

「かしこまり」から大きく脱線してしまいましたがSNSがいくら便利で誰でも利用できるものであったとしても、人間としての最低限の礼儀が欠けている人に、無責任極まりない発信をされたらたまったものではありません。

「かしこまり」は確かにSNS上では使っても違和感はないでしょうが、本来の正しい使い方は身に付けておいて欲しいものです。

自分と対等の人物

「かしこまり」を使ってもいいシーンの2つ目は「自分と対等の人物」です。

「かしこまり」は「かしこまりました」の若者言葉。

つまりくだけた使い方、という訳です。

しかしながらその本質的な意味合いは他者に対する極上の敬意が含まれている表現手段です。

なので、自分と対等の人物に対して用いれば、かなりインパクトのある表現手段となってくれます。

相手の人はこのくだけた丁寧語に対して悪意を持つはずもなく、そして物凄く丁重に扱われているわけでもないですから、親近感が失われることもないでしょう。

よって、親しい人との関係性を維持する表現として捉えているところもあるでしょう。

いずれにしても対等の間柄で「かしこまりました」と言うのはあまりにも大袈裟すぎ。

かといって「分かった」程度では味気ない。

ならば「かしこまり!」と言っておけば親密度や友人関係は損なわれることなく円滑に進む、という訳です。

目下の人

「かしこまり」を使ってもいいシーンの3つ目は「目下の人」です。

これも当然の線でしょう。

「かしこまり」が若者を中心に使われている言葉だとすれば自ずと使える相手は限られてきます。

同年代同志か気心の知れている目下の人などが対象となるでしょう。

ただ、目下の人に「かしこまり」のような対等の関係性を示す若者言葉の類を使う時は、相手に見下されないようにしたいものです。

まあ、年下や後輩に当たる相手の人が皆、あなたの事を先輩として尊敬してくれているか不確かです。

もしかしたら「いい歳をしていてなにがかしこまり!や」と蔑んだ見方をしている人もいるかもしれません。

要するに能天気に勝手に親しい間柄だと思い込んでいるのは自分だけ、というシーンになっているかもしれません。

例え相手が気のおけないいい人だったとしても、そこは年齢の違いなどが人間関係に微妙な上下関係を生み出します。

「若者言葉」の乱用はあなたの人間性を下に見られてしまう可能性があるかもしれませんね。

「かしこまり」を使う時の注意

「かしこまり」を使う時の注意点について考えてみましょう。

確かに親近感を感じさせる「かしこまり」という言い方。

関係が良好に進んでいる時なら全く問題なく使える言葉です。

しかし、だからと言って何かにつけて「かしこまり」を連発するという事はどうなのでしょうか?相手の人は果たして「かしこまり」と言ってくる人に対して親近感を感じてくれるのでしょうか?

少しそのあたりについて考えておきましょう。

安易に使いすぎるのはNG

「かしこまり」は「かしこまりました」のくだけた形であり本質的な意味合いは相手の人に敬意を払う丁寧語である事に変わりはありません。

しかし、だからといって全ての人が果たして本当に相手の人に親近感を覚えてくれるとは言えない、と思うべきです。

中には「かしこまり」と言われてバカにされたような気分になる人もいるでしょうし、発言した相手の人の人間性を根底から覆すくらい「見下す」人も出てくるでしょう。

そもそも「若者言葉」というものは極々親しい間柄の人間に使うか、性格的に同じ傾向・思いのある人同士で使うべき言葉だと思います。

それはこういった言葉のネタ元がアニメやネットの世界から登場したことにも要因が伺えます。

そのネタ元のアニメが国民的な大ヒット番組だったなら人の見る目も変わってくるでしょう。

例えば日曜の夕方に40年以上もの歳月をかけて放送されている「サザエさん」。

この番組を今まで一度くらいは見た事がある人は多いでしょう。

そのような一種のメジャー感覚のある番組ならばまだ認知される可能性はあるかもしれません。

しかしネタの出所がごく一部のファンのみしか知らないような作品だったら様相は大きく変わってきます。

つまり「アニオタ」という目でみられるという事です。

だから「かしこまり」などという人を小ばかにしたような言い方を平気で出来るのだな、と思われるのです。

まあ、世の中は広いので全ての人が好意的にみてくれる事はごくわずかです。

いくら自分自身が「かしこまり」を気に入っても周囲の人が同じ思いになってくれているかどうかの心配りはしておいた方が無難だと思いますがね。

「かしこまり」の使い方、使う場所をわきまえよう(まとめ)

如何だったでしょうか?「かしこまり」、何ともいえない響きを持つ言葉です。

もしあなたが接客業の従事者であったならお客様に対して使う承諾の表現は必ずや「かしこまりました」になるでしょう。

間違っても「かしこまり」などという言い方、口が裂けても言えない訳なのです。

それにしても日本語というものは変化が多いですね。

そもそも明治時代くらいまではあの解読難解な文語体の文章でした。

よって現代文表記に慣れ過ぎている今の時代の私にとったらかの有名な「森鴎外」や「樋口一葉」の小説は読解不能、傍らに古文の辞書を置いておかないと意味が全く分からないのです。

でも、そんな文体も昭和になったすっかり口語体の文書に変わってしまいました。

この変化の急激さは国の言葉だということを思えば飛躍的過ぎる大変革です。

そう思えば今の時代になって改まり過ぎた言葉が軽い意味合いの言葉に変わっていこうとするのも時代の必然かも知れませんね。

さて、この先私自身が「かしこまり」と日常で使えるかどうかは疑問ですけれどもね。

バリバリの昭和世代の私にとったらやはり「かしこまりました」を大事に使っていきたいのですよね。

頭が硬い、と言われたらそれまでですね。