「あなたには親友がいますか?」と聞かれて「いる」と答える人は、10人に1人だとも言われています。
「友達は多いけれど親友はいない」。
傍から見ているとたくさんの友達に囲まれて友達付き合いで忙しそうないわゆる『リア充』に見えているのに、本人は「知り合いが多いだけで友達がいない」と思っている、なんてこと、意外とあります。
親友と友達ってどう違うのでしょうか?
友達はたくさんいるのに…親友がいないのはなぜ?
会話をする友達はたくさんいます。
InstagramやFacebook、TwitterなどのSNSでも友達の数はとても多いし、いいねやリプライ、コメントなどもたくさんつきます。
仲の良い友達がたくさんいるように、周りからは見えています。
でも、本人は心から信頼できる親友がいないなんて悩んでいるというケースもしばしば。
人嫌いというわけでもないし、基本的にはいい人だと思うのに、どうして広く浅い友人関係ばかりで深い話ができる友達ができないのでしょうか。
親友と呼べる存在ってなんだろう?
友達と親友の違いとはなんでしょうか。
明確な定義があることではないので、誰しも一度は悩む問題かもしれません。
相手のあることなので、こちらは親友だと思っていても、相手は自分のことを親友だとは思っていないかも? なんていうこともあるかもしれませんね。
辞書には、親友とは友達の中でも特に親しい、仲が良い人、心を許し合える存在、といった意味が掲載されています。
どの程度仲が良ければ友達から親友に変わるのか、といったことは、人によって感じ方や考え方が異なるのでやはり線引きは難しいですよね。
具体的にはどういったことで、人は相手を親友であると判断するものなのでしょうか?
なんでも話せる仲
たいていの人は、友達に対して深刻な悩みを相談したり重い話や真面目な話をしたりはあまりしないようです。
そうした話題を持ち出して真面目にきいてもらえなかったり、場の雰囲気を悪くしたりすることを恐れて、その場が楽しいままで終わることを優先します。
学生のときには友達とは毎日教室で顔をあわせることになります。
「今日の体育の授業マラソンだって。面倒くさいよね」「さっきのテストの五問目ってできた?」のように、話題は日々の他愛もないことが中心になりがちです。
授業やテストなど、イベントごとがみんな同じタイミングで直面することが多く、話題が日常のことになりがちで共感も得やすくなります。
学校を卒業すると、引き続き学生の道を選択した人、就職した人、結婚した人、独身の人、子どもができてお母さんになった人、夫婦だけの生活をしている人、と、立場もさまざまになり、それだけ話題も異なってきます。
もちろん、だからこそ話題が豊富になり自分の知らない分野の話を聞けるというメリットもあります。
ただ、それぞれ忙しくしていて、学校で会えなくなりあえて予定を合わせないとなかなか会えなくなる中で、日常の他愛もないことを共有しあう時間はなくなってしまいます。
やっと予定があってせっかくみんなで会えたというときは、互いの近況報告だけで時間がいっぱいになってしまうということもしばしばでしょう。
結婚して新婚さんで幸せいっぱい、という友達の話を聞いていて、自分は会社で人間関係がうまくいっておらず、転職すべきか悩んでいるという話題はだしづらいもの。
言えばみんな真剣に聞いてくれるかもしれませんが、せっかく楽しく盛り上がっている場を壊したくないと思ってしまいますし、暗い話を持ち出してみんながひいてしまうのではないかと心配になることもあるでしょう。
それに比べて、親友に対しては素の状態でいられるので、なにか悩みがあったときでも自分を取り繕ったり場の空気を必要以上に気にしたりせずに話すことができます。
起こったことを話して共有し合うだけでなく、一歩進んで考え方や悩み事などの深い話も話すことができるのです。
この人なら馬鹿にしたりひいたりしないで絶対に自分の話を真剣に聞いてくれる。
逆に相手がなにか真面目な話題や重たい悩み事などを話してきたときでも、自分も親身になって真摯に聞くことができる。
そう言い切れる関係が、友達とは一味違う親友との関係なのですね。
離れていても心は通じ合っている仲
学生の時は同じ教室で毎日顔を突き合わせていた友達。
クラス替えや選択授業で離れて疎遠になってしまうケースもあったのではないでしょうか。
大人になるにつれて、進学や就職、結婚で引っ越しをして住む場所が離れてしまうことが増えていくと思います。
距離が離れると会う回数も減ってしまうので、仲が悪くなったわけではないのにどんどん疎遠になってしまい、あんなに仲が良かったけれど、あの人が今どこでなにをしているのかわからない、ということもざらです。
それでも、親友はたとえ物理的な距離が離れていても、心の距離まで離れてしまうことはありません。
距離が離れていても少しくらい久し振りでも、連絡を取りたいと思ったときにぽんと気兼ねなく電話やメールやSNSのメッセージを送って連絡をとることができます。
もしもなかなか会えなくても、たとえばお互いの誕生日や年始などの特別な日には必ず欠かさず連絡をしたり、仕事や旅行などで相手の住む場所の近くに行く時は連絡を入れて、都合が合うようなら会ってみたり、そうしたたとえ細くても長いお付き合いができるのです。
旅先から写真やポストカードを送ったり、ちょっとしたお土産を送ったりということもあるでしょう。
日々の雑多なことをいちいち共有しないとしても、現代はSNSもあるので相手が発信していることに限っては知ることができます。
わざわざあなたにメールで「今日はこんなご飯を食べたよ」なんて報告はしてこなくても、SNSにはそうした他愛もないことも投稿しますし、それを見て「あぁ、元気なんだな」とか「このお店一緒に行ったなぁ」とか思うこともできます。
投稿の内容でちょっと心配なことがあったら個別にメッセージを送ったり、励ましあったりということもできます。
SNSに投稿できないような大きなこと、結婚する、離婚した、ペットが亡くなったなどということでも、親友にならリアルタイムでなく後からでも伝えることでしょう。
久しぶりに会えたり電話などで話したりしても、まるで昨日別れたその続きのように話すことができるのも、親友ならではです。
違和感がなく、離れていた時間をお互いに感じずに過ごすことができて、居心地よく楽しく一緒にいることができるのです。
いつも辛い時にそばにいてくれた
なにか辛いことがあったとき、自分の弱みを見せたくないと思って隠してしまうこともあるでしょう。
相手がひいてしまうかもしれないとか、話したら馬鹿にされるかもしれない、もしかしたら陰で他の人と噂話をされるかもしれない。
そう思ってしまうこともきっとあるでしょうね。
友達関係では、なかなか自分のすべてをさらけ出すというのは難しいです。
どこまでさらけ出してもいいのか、常に探り探りの状態になるでしょう。
それでも親友は、自分が辛いときにそれを察してくれたり、辛かったことを話してもひいたりいやな顔をしたりしないで、側にいてくれます。
体を壊した時、精神的に落ち込んでしまったときなど、親身になって話をきいてくれたりフォローをしてくれたりします。
追い風のときに味方をすることは誰にでもできるもの。
周りが向かい風になってしまって孤立無援かと思われるような辛い状況に置かれたときでも、親友という存在は離れずに側にいて、ずっと味方をしてくれるのです。
だからこそ、相手がもし辛い状況に陥ってしまったときには、自分も仕事やプライベートなどをなげうってでも駆けつけたい、と思えることでしょう。
どちらかが一方的により掛かるというわけではなく、お互いに支え合える関係なのです。
自分の弱さ、恥ずかしさを全て出せる人
人間は普段は、自分の弱いところや恥ずかしいところは隠そうとするのが普通です。
嫌いな人にはもちろん、好ましく思っている人に対しても隠そうとしているのではないでしょうか。
恥ずかしいところ、弱っているところというのはひとことで言えば弱点ということになります。
弱点を隠そうとするのは、動物としての本能とも言えます。
弱点をさらけ出して敵にわかられてしまったら、そこを攻められる可能性があがりますし、それは命を失うことにも繋がりかねません。
また、人の前では格好良い自分でいたいというプライドがそうさせる部分もあることでしょう。
格好悪い自分を見られるよりも、常に格好の良いパーフェクトな自分を見ていてほしいです。
好きな人の前で必要以上に格好をつけてしまうという人もいるでしょうね。
人から「強いね」「格好いいね」と評価されたことがきっかけで、自分は強い人でいなければならない、と感じ、人から思われている自分を演じるようになったという人もいるでしょう。
こういった方は、甘えるのが下手という部分もありますね。
本当の自分をさらけ出して、「思っていたのと違う」と失望されたり、「弱い人だな」と馬鹿にされたりするのが怖いというのは、誰しも考えることです。
だからこそ、信頼のおける人の前では弱いところや恥ずかしいところもさらけ出すことができます。
こんなことで失望されたり離れたりされることはないと、自分たちの関係に自信があるからです。
家族や恋人などのパートナーなど、信頼できていつでも素の自分でいられる関係の人の存在が、人間には必要なもの。
そして、友達の前では取り繕いがちな弱い自分の姿も、見られても大丈夫と思えるのが親友です。
弱い自分を見せても馬鹿にすることはないですし、攻撃してきたり裏切ったりすることもないと、心から思えます。
素の自分でいられるから、一緒にいても居心地が良いですし、相手が弱い部分をさらけ出してきてもけして軽蔑するようなことはなく、むしろそんな部分も自分に見せてくれるほど信頼してくれているということを、嬉しいと感じます。
親身になって支えようとも思うことでしょう。
心を開いて接することができるので、親友との絆はより一層強まっていきます。
自分を絶対に傷つけない
信頼関係があるので、お互いを傷つけ合うということがありません。
信頼関係がない状態だと、仲が良くてもなにかがきっかけで傷つけたり傷つけられたりすることがあります。
たとえば、喫煙者仲間でよく喫煙室で一緒になる友達に、「たばこ切らしちゃった。一本ちょうだい」と言われてあげるとします。
仲がよいですし、別にそれくらいかまわないと思うでしょう。
でも、それがあまりに何度も続き、ありがとうも言われず当然のようにされると気になりますよね。
たばこを買って返してくれるということもなく何度も何度もやられていると、だんだんと「わざとわたしと同じタイミングでたばこを吸いに出て、たばこを切らしていると嘘を言っているのかもしれない」と疑心暗鬼になってしまうこともあります。
あまりこうしたことが度々あるようだと、「仲がよいと思っているのはわたしの方だけで、相手はそうは思っていないのかもしれない」「わたしは実は、利用されているだけなのではないだろうか」と思ってしまいます。
そうした現状が嫌になって、やんわりと「ごめん、これが最後の一本なんだ」と断ってみると、態度が悪くなり避けられるようになった気がする。
「たばこの一本もくれないんだよ、ケチだよね」なんて陰口を言っているのを聞いてしまった……!ということも起こりうるでしょう。
仲がよいと思っていても、行き違いや間違いといったことは起きるものです。
たいていの場合は、きちんと話し合うことができれば誤解がとけ、わかりあうことができます。
信頼関係があれば誤解も起きにくいですし、疑問に思ったときにすぐに本心を話すこともできるでしょう。
それができない場合にはそこで終わってしまうような友情でも、話し合うことでヒビが入りかけた友情も修復することができます。
より一層ふたりの絆は強くなることでしょう。
それが親友というものなのです。
なにかあったときに相手を疑うばかりでなく、互いに自分自身の言動に問題点がなかったかを振り返るということも大事です。
相手に期待するばかりではなく、自分の言動を見直して修正していくことも、今後の友情関係に良い影響を与えます。
友達はいるのに親友ができない人の5個の特徴
自分には親友がいないと思う人は、意外と多いのです。
実は親友がいないと思っている人の方がほとんどかもしれないと言われるほどなのです。
自分には親友がいないということで悩んでいるという人もいます。
親友がいないのはなぜなのでしょうか。
友達はたくさんいるのになぜだろう、という人も多いでしょう。
そんな人には一定の共通した特徴があるようです。
ご紹介していきましょう。
本気で自己開示できてない
自己開示とは、英語でself-disclosureといいます。
自分自身のことを特になにか意図があってではなく、ナチュラルに言葉にして相手に伝えることを指します。
心理学などでも使われる言葉です。
自分のことを伝えるなんて簡単だ、と思うかもしれませんが、意外と自分自身のことを自分では正確に理解できていないことや、自分が伝えても受け取る側が何らかの自分の意図を持って受け取り、伝えられた内容を歪んで認識してしまうということもあるので、一筋縄ではいかない問題なのです。
人の話を聞くのは好きだけれど、自分から話はあまりしない、ということは多いかもしれません。
仕事の関係などだと、当たり障りのない会話しかしないのでお互いに立ち入ったことや自分自身のことなどは話さない方が普通でしょう。
上司や同僚に対してありのままの自分を話すというのは大変難しいですし、現代の日本の会社でそれをしても、異質に捉えられてしまうことの方が多いかもしれませんね。
自分がどんな人間であるかを相手に知ってもらうということは、コミュニケーションの第一歩でもあります。
「自己開示」をすることによって、あなたがなにが好きでなにが嫌いかなどを知ってもらい、あなたという一個人を知ってもらうことができます。
そして「自己開示」をされた人間は、「返報性」といって、開示してくれたお返しに自分のことを開示しようという心理になりやすいものです。
そうすることでお互いに自己開示をしあい、理解を深めることができるのです。
たとえば自己紹介のときに、名前を言うだけよりも、出身地や趣味についても伝えると、「大阪のどこですか?」「音楽鑑賞ってどんな音楽を聞くんですか?」と話が広がって盛り上がります。
「自分も大阪なんです」「自分は学生時代ロックバンドをやっていました」とあなたの自己開示に対してお返しに自己開示をしてくれることも大いに有り得ることでしょう。
相手の人となりがわかっていれば、話しやすく感じますし、よりいろいろなことを話すことにもなります。
よくわからない人よりも、なにか情報がわかる人の方がそれをネタにして話しかけやすいですし、会話が多ければそれだけ信頼関係が生まれやすくなります。
自己開示の返報性を利用して相手の情報を聞き出すこともできるわけです。
仕事関係の相手でも、話題や範囲を考えて自己開示することはとても有効です。
プライベートの関係であればなおさらです。
プライベートなら会話の幅も増えますし、自己開示できる範囲も広がるでしょう。
自分のことを話したり、相手の話に相づちを打つだけではなく、さらに会話をつなげる一言を付け加えたりしてみると良いです。
ある程度自分に自信を持つということも大切ですね。
相手の反応を気にしすぎて自己開示ができないと、そこが制限になってしまって相手も踏み込んでくれなくなり、深い関係になれないことがあります。
この人とは仲良くなりたい、と思っている人がいるなら、自己開示を意識して話しかけてみましょう。
初めは天気の話など当たり障りのないことでも良いのです。
とっつきにくい人、この人と会話しても話が膨らまない、と思われるよりも、小さな話題でも良いので話を振って、自分の人となりを相手にわかってもらいましょう。
これが苦手な人は、人物像が相手に伝わらず、自己開示をしてくれない人に自分からぐいぐい自己開示をしてくれる人というのもそう多くはないので、せっかくご縁があった友達でも親友という深い関係にまで発展しない、ということがあるのです。
【自己開示をするためのテクニックは、こちらの記事もチェック!】
自分勝手で相手の気持ちに気づいていない
自分勝手な人はと付き合いたいという人はあまりいないでしょう。
自分のそのときの気分で予定を変えてしまったり、人の話をなんでも自分の自慢話にすり替えてしまったりして、自分のことばかりで周りのことを考えることができません。
相手の気持ちが考えられないような人だと、自分では仲がよいつもりでも相手としては自分を振り回すばかりの勝手な人だと思って距離を保ちたがっている、という可能性もあります。
自分勝手な人はいつも自分中心に考えているので、自慢話も多いです。
他の人のことには興味がないので、人の話はあまり聞きません。
常に自分が話題の中心にいないと気がすまないので、たとえば「昨日電車で痴漢にあってしまって」と悩み事を相談したくて話しはじめても、「私なんてもっとひどい痴漢にあったことがあるよ。
去年のことなんだけどさ」となぜか人の話を聞かずに自分の話にすりかえ、しかも自慢してくるという感じなのです。
一見フレンドリーで気さくに見えるのですが、付き合ってみるとただ自分勝手で無礼なだけということもよくある話。
深く付き合うと本性がばれてしまうので、広く浅い付き合いしか残らないのです。
自分が一番ですから、なにかあったときでも自分を守ることが目的になります。
そのためなら嘘もつきますし、見栄も張ります。
自分より上の人に媚びへつらうのも上手です。
自分の得にならないことは自分ではやりたがらず、他の人へ押し付けようとします。
それがうまくいかないと不機嫌な態度をあからさまにとって、誰かがそれを見てなんとかしてくれるのを待ちます。
人の話は聞きませんし、自分が常に正しいと思っていますから、自分の考えを周囲にも押し付けます。
人それぞれ考え方が違うという感覚を持っていませんし、自分の考えと違う意見を出されると腹を立てます。
自分が否定されたと感じ、自分は正しいというプライドを守るために抵抗してくるのです。
自由奔放に振る舞い、空気を読もうとしません。
付き合いが悪い
付き合いが悪いと、どうしても誘われにくくなります。
もちろん、誰かに誘われるがまま飲み会や様々な遊びに参加することは難しいです。
お金も時間もいくらあっても足りなくなってしまいます。
かと言って、いつ誘っても断る人相手にしつこく何度も誘ってくれる人というのはちょっと限られてきてしまいます。
飲み会があるというときでも、「きっと断られるだろうな」と事前に思われて声もかけられなくなってしまうということもあるでしょう。
付き合いが悪いのと自分の予定を大事にするということは、似ているようで少し違います。
人に合わせてばかりいては自分の時間がなくなってしまいますし、お金も浪費します。
参加した集まりが楽しくなかった場合は、時間を無駄にした!と腹立たしくなってしまうこともあるでしょう。
それなのに無理をして付き合いが良い人を演じる必要はありません。
それではストレスがたまるばかりです。
度を超えると、軽い人、遊んでばかりの人、というようにレッテルを貼られてしまう危険性すらあります。
メリハリをつけることが大切ですね。
時間もお金も有限なので、自分で優先順位をつけて、付き合いをしていく必要があります。
自分にとって不要な付き合いは排除して、良い関係を築き上げ、厳選した付き合いのとどめるというのが理想です。
あまりに関係を断捨離し過ぎるとまったく声もかからなくなってしまうので、適度なラインの見極めが必要になってきます。
この見極めがうまくいっていないと、付き合いが悪い人だと思われてしまい、親友に発展することも難しくなります。
下手をすると遊び仲間からも外されてしまうこともあるので要注意ですね。
ネガティブな発言が多い
仲良く付き合ってはいるものの、親友までには踏み込めないケースでは、実はネガティブな発言が多い人だと思われているから、ということもあります。
本人はそのつもりはないので自覚していないのですが、聞いているまわりはうんざりしてしまうのです。
みんなで楽しく盛り上がっているときでも、水をさされてしまうということになります。
たとえばみんなでいく予定の旅行について「楽しみだねー」と話しているのに、「でも京都って何回も行ってるからちょっと飽きるよね」「天気悪いみたいだよね。
雨の日に旅行とか意味ない」「ほんとわたしってついてない」なんて発言を続けざまにされると、みんなのテンションも下がってしまいます。
感情が態度に出やすい人とも言えるかもしれません。
場を盛り返そう、フォローしようとして明るい話題、楽しい話題を出そうとしても、ネガティブな人というのはのってきてくれません。
「京都って何回いっても素敵じゃない」「雨の日の旅行もそれはそれでオツなものだよ」といってみても、すぐに「そうは言っても金閣寺なんて何回目って感じだよ」「晴れてる方がいいに決まってるじゃない」とすぐにまた暗い雰囲気に戻してしまいます。
人が楽しんでいるときに一緒に喜べない、嫉妬心が強い面もあるでしょう。
自信がないせいなのかもしれません。
必要以上に小さなことを気にして、「自分ばかりこんな目に遭う」「わたしばっかりついていない」「ひどい」なんて思ってどんどん落ち込んでいってしまいます。
それを口に出しますし態度にも出すので、周りも引きずられて暗くなってしまいます。
しかもフォローしてもきかないどころか逆効果で「能天気なこと言わないで!」なんて言ってくるケースすらあります。
こうなると、一緒にいるのも面倒になってしまいますね。
人の話しにあまり共感しないタイプは、空気を読まずネガティブな発言をしがちでもあります。
なにかネガティブなことを考えてしまっても、相手や場の空気を思いやって口や態度に出さないようにするのが一般的なはずですが、ネガティブな発言が多い人というのはそうしたことが考えられないのです。
なにか嫌なことがあると無口になり、口をとがらせて不機嫌そうな態度を平気でとります。
自分で自分の機嫌を取ることができないのです。
楽しくやれるときには楽しくやれる人であっても、ネガティブな人とは自然と距離を取ってしまいますし、映画の招待券もらったから誰を誘おうかな、と思ったときに、まっさきに浮かんでくるのはネガティブでこちらが気を使わないと空気を悪くしてしまうような人よりも、一緒にいて心地よい人のはず。
楽しく遊ぶときには誘ってもらえても、親友として一緒にいたい、なにかあったときに相談したり頼ったりしたい、という対象にはならないでしょう。
人の話を聞かない
人の話を全く聞かない人。
なにか話をしていても、相手の話は耳に入っておらず聞き流していて、すぐに自分の話に変えたがります。
そして延々と自分の話だけをし続けるのです。
相手のことを気遣ったり、話題に入ってこられない人に話題をふってその人の話を聞いたりというような気遣いができません。
相手が自分の話している話題に興味を持っているかどうかすら興味がありません。
相手が退屈していてもおかまいなしです。
たまたま話題が自分も興味のあることならまだしも、興味のないことをずっと聞かされるのは疲れるものです。
そんな人になにか真面目な話しや相談を持ちかけようという発想にはなかなかなりませんし、友達どまりの関係になりがち。
そもそもこちらの話をまったく聞いていないので、たとえば待ち合わせの場所を何度連絡しても「聞いてない」。
イライラしてしまいますよね。
こうした人は、話を聞かないというよりも話を聞けない人であることが多く、本人は悪気がないということも多いのです。
「そのコップをとって」と頼みごとをしても聞いていないので無視、もう一度いうと「え、なに?」とか「コップがどうしたの?」なんて返ってくることも。
いつもこの調子だと、「ちっとも話を聞いていない」という印象になってしまいます。
本当に話を聞いていない、悪気がないというのならまだ許せもしますが、相手のことをなめているから適当にしているという場合もあります。
相手が年下だったり、取引先でこちらがお客様だったりすると偉そうな態度をとるタイプの人。
相手が一生懸命カタログの内容を説明してくれていても聞いておらず、「で、これなんのカタログなの」「つまり何がいいたいの」と話を遮ってしまいます。
相手が強く出てこないだろうとなめているので、最初から話も真面目に聞いておらず、わからなければもう一度説明させれば良いと考えています。