「仕方ない」という言い方で、何ごとかをあきらめる時があります。
以前に、せっせと貯めていたポイントを使って、狙っていた商品と交換しようと楽しみに待っていたのですが、つい交換するのを忘れていたのです。
そのことに気が付いて、慌てて保有しているポイントを確認すると、先月末で期限切れで失効したポイントがあったため、欲しいものと交換することができませんでした。
せっかく楽しみにしていたのに残念でした。
つい「こんなことになってしまって、仕方がないわ」と嘆いたのです。
失効するポイントを確認しておけば良かったのですが、つい忙しくて忘れていたのでした。
今さら残念がっても仕方がないことなのですが、悔しくて自分に腹が立ってしまったのです。
このように、今さら気付いても手遅れでどうすることもできない状態を「仕方ない(仕方がない)」と表現するのです。
どうすることもできない状況を、粛々と受け入れなければならない時に発する言葉で、みんながよく使う慣用句なのです。
ほぼ同じ意味の言葉としては「仕様がない(しようがない)」、止むを得ない(やむをえない)」、もっと古くは「是非も無し(ぜひもなし)」や「是非も及ばず(ぜひもおよばず)」などとも表現したようです。
一説では、京都の本能寺に陣を構えていた織田信長を、明智光秀の反乱軍が襲撃した時に、この反乱軍を率いるのは家臣の明智光秀だと知らされた信長が発した言葉は、「是非も及ばず」だったとも言われています。
ここで反乱軍に取り囲まれれば、手薄な味方の軍勢ではとうてい勝ち目はない(どうすることもできない、仕方がない)と悟ったようです。
どのように考えても、他に良い方法が思い浮かばない、切羽詰まった状況なのです。
現代では、電車に乗り遅れて遅刻した時も「仕方がなかった」と言い訳したり、何かに失敗してしまったときも「仕方がない」とあきらめるのです。
呪文のように言い訳をしたり自分を慰める時にも使う慣用句のようです。
仕方ないという言葉には、他の意味もあるのでしょうか?
「仕方ない」という言葉を調べてみました。
仕方ないってどういう意味?
口癖のように言う「仕方ない」という言葉は、いろんな意味があるようです。
みんなは、それを本能的に区別して使用しているようです。
一番多い使い方は、どうすることもできないと分かった時や、他に良い方法が見つからない時に発するのです。
仕様が無いという言葉通りです。
そして、何度注意しても分からない人や他人に迷惑をかける癖のある人などのことを「仕方がない奴だ」と切り捨てます。
言うことを聞かない子供にも、「仕方がない子だね」と叱るのです。
このように良くない状態や困った時にも「仕方ない」と表現します。
最後に、自分自身があることに我慢できなくなって、気持ちを抑えきれない時にもよく使う言葉です。
「あの料理が食べたくて仕方ない」「あの人に会いたくて仕方ない」「お酒を飲みたくて仕方ない」など、いろんなシーンで使う言葉でもあります。
どうすることもできない
この世に生まれてくる時には、既にどうすることもできないことを背負って生まれてくるのです。
例えば、生まれた時には男か女かに分かれています。
成長していくにつれて、男が女に生まれたかったと嘆いても、どうすることもできないのです。
最近では、男として生まれたけれども女の方が良かったと思い込み、自分の性に対して不快感や嫌悪感を絶えず感じて男としてのまともな生活が送れなくなる人が増えました。
女の場合も同様に、男として暮らしたいと思う人も増えてきたのです。
医学的には「性同一性障害」というれっきとした病気なのです。
この障害を抱えた人は、性別適合手術(性転換手術)を受けることもありますが、基本的には生まれながらに性別は決まっていて、どうすることもできないのが現状です。
わたしはアメリカで生まれたかった、フランスで生まれたかったと叫んでも、これもどうすることもできないのです。
出産の時に海外に移住して出産すれば、その国の国籍を取得することもできますが、普通に日本国内に住んでいればどうすることもできないのです。
また、国籍を外国で取得しても、彫の深い欧米人の顔つきや体格はどうすることもできないのです。
せめてハーフとして生まれれば、少しは欧米人並みの身体になるとは思いますが。