日本には四文字熟語という独特の用語があります。

四文字熟語とは、その名の通り四文字で構成された言葉であり、その四文字だけで様々な広い意味を示すものです。

その中でもよく耳にする有言実行という言葉。

そしてその反対語でもある不言実行という言葉。

これらの言葉はどちらも良い意味で使われる言葉ですが、その本来の意味をご存知でしょうか。

また反対の意味であるにも関わらず、どちらも良い意味で使われるのにはどのようなことからなのでしょうか。

今回は不言実行そして有言実行の意味と、それらの言葉から考えられる日本男児のあるべき姿を紹介していきます。

不言実行は美徳?

不言実行とは、どのような行為のことを示すのでしょう。

またその行為は美しく褒められるべきことなのでしょうか。

まずは不言実行の意味と、不言実行をすべきなのか!?というその言葉を実際に自分の生活にどう活かすべきなのかを紹介していきます。

1. 不言実行の辞書的意味

不言実行とは、文句や理屈を言わずに、黙ってなすべきことを実行することをいいます。

不言実行は、「○○をする」とやることを告げずに黙って成し遂げるというイメージがありました。

しかし本来の意味は少し違うようですね。

やることを告げないのではなく、やること・やらないことに対して言い訳をしないというのが正しい使い方になるわけです。

使い方としては・・
「あの人は不言実行の人だよね」
「今が不言実行の時かもしれない」

こうして使ってみても不言実行とは聞き慣れない言葉ですね。

有言実行という言葉の方が多く使われていますが、実は不言実行の方が先にできた言葉であり、そこから派生してできた言葉が有言実行なのです。

2. 最近の若者の実態

ではこの有言実行という言葉が前に出ているのは、どうしてなのでしょうか。

それは、最近の若者の実態に合う言葉だからといえるでしょう。

つまりは最近の若者は不言実行ではなく、有言実行である人の方が多いということです。

有言実行とは、発言したことを責任を持って実践することです。

最近はSNSなどで、自分の目標などを不特定多数の人に発信する人が増えています。

・次のテストでは絶対に合格する
・今月は必ず5㎏痩せる
・来月は営業でトップになる
このように有言した上で、それに向かって努力するのが主流のようです。

そしてそれを成し遂げた時に、結果報告をし「有言実行」したと胸を張って主張するのです。

昭和の人と言われるような昔の人は、どちらかというと不言実行である人の方が多かったといえるでしょう。

言わない美学なのか、多くを語ることに格好悪さを感じてしまう時代だったのかもしれません。

黙々と自分の目標のために努力する。

それが昔の人。

目標を掲げて、その成果や結果まで報告する。

それが最近の若者。

どちらが良いというわけではありませんが、それぞれの時代がみえる二つの言葉ですね。

3. あなたの性格次第で不言か有言かを選ぼう

不言実行と有言実行は、その人の性格に合わせて選ぶのが一番です。

それぞれの言葉に合った性格とはどのようなものなのかを紹介していきます。

不言実行
・自分でプランや目標を立てて、マイペースに実行に移す方が良いと考える人
・人に言うことで余計なプレッシャーを感じてしまったり、責任を重く感じてしまう人
・多くを語るのが苦手であり、多くを語ることに美徳を感じない人
このような人は不言実行タイプです。

人に言わず、自分で目標を定めてコツコツと黙々と実行していきましょう。

有言実行
・人に伝えることでやる気が出る人
・認められたり褒められたりするのが好きな人
・アドバイスや叱咤激励が欲しい人
このような人は有言実行タイプです。

まずは人に宣言して公表して、それを糧に実行していきましょう。

不言実行と有言実行、どっちに価値がある?

不言実行と有言実行は似ていて非なる言葉です。

どちらも良い言葉ですが、この二つは対語であるといえるでしょう、またここまで紹介したように、それぞれの使う人の性格によっても、その言葉の活かし方が変わってくるものです。

では一般的には不言実行と有言実行は、どちらに価値があるのでしょうか。

それぞれの言葉に利点と欠点がありますので、紹介していきます。

1. 不言実行の利点

まずは、不言実行の利点から紹介します。

言わない美徳には、どのようなものがあるのでしょうか。

現在では少なくなってきている不言実行ですが、隠された利点はたくさんあります。

1. ひとりで黙々と目標に向かって努力する

なんでもコツコツと努力するタイプの人にとって、有言実行をしてしまうと何らかの妨害が入る可能性があります。

一緒に切磋琢磨しようと人が集まることで、集中できなくなりあなたの進みたい方向へと行けなくなることもあるかもしれません。

不言実行であれば、自分のペースで誰に妨害されることもなく目標に向かって努力することができます。

ひとりで黙々と打ち込めるというのは、ストレスもなく不言実行することの大きな利点です。

2. 目標を達成した後の周囲の感心がより大きくなる

何も言わずにサラリと物事を達成している人は、周囲の感心をより高めることができます。

もちろん有言している人の方が、注目は集まるでしょう。

例えばスポーツ選手で「絶対に金メダルをとる!」と言っている人がいれば、本当に金メダルをとるのかと注目が集まります。

結果、金メダルを獲得すれば有言実行の選手として讃えられるはずです。

一方で何も発言せず注目もしていなかった選手が金メダルをとると、世間は驚きます。

注目していなかったからこそ、より感心が高まるのです。

日本人の傾向としても不言実行した人の方が好感が持たれるのかもしれません。

3. 周囲から邪魔されない

何か目標を掲げることで、それを妬む人がいます。

その嫉妬から、どうにかしてその目標を阻止しようと邪魔をする人も現れるのです。

トップになる!
という目標を有言すれば、同じ目標を持っている人にとっては邪魔者になりますよね。

自分がトップになるために、どうにかしなければと焦りを感じてしまいます。

そして有言実行させないようにするのです。

不言実行であれば、持っている目標も野望も人に知られることがありません。

余計なライバルを作ることもないので、周囲から邪魔されることもないでしょう。

2. 不言実行の欠点

不言実行という黙々とこなすことの利点がある一方で、欠点もあります。

続いては、不言実行の欠点についてご紹介していきます。

1. 誰にも教えていないので、簡単にリタイヤできる

不言実行で進めていると、誰も何も知らないので、誰からも何も言われることがありません。

これは良いことでもありますが、逆に言うとその目標を諦めることも簡単になってしまうのです。

例えば「夏までに痩せる」と有言した人は、夏までに痩せないと周囲の人に口だけと思われてしまうので、必死で頑張るでしょう。

痩せた自分を見てもらわなければと奮い立たせるはずです。

しかし夏までに痩せることを誰にも言っていないのであれば、痩せなくても口だけと思われることはありません。

痩せようと考えていたこと自体知らないのですから、簡単にリタイヤできます。

言葉に出すことでリタイヤできない状況に自分を追い込むことも時には必要!それができない不言実行は、自然とリタイヤしやすい状況になってしまうのです。

2. 自分自身に打ち勝つ強い精神が必要である

不言実行の場合、誰からも叱咤激励をされることはありません。