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蔑む態度をしてしまう5個の理由と治し方(続き3)

子どもの頃であればまだ改善もしやすいですが、大人になってしまうと次第に思考の柔軟性が少なくなり、固定観念にとらわれやすく、また意固地になってしまいやすくなります。

人は成長する過程でたくさんのことを経験しますが、それらの経験したことや、自分が得た知識がすべて正しいと思い込んでしまうと、ますます自分の価値観や考えだけに頼ってしまい、他人の考えや意見を受け入れられなくなってしまうでしょう。

しかし、人間は生きている内は常に学ぶことができますし、意識さえしていれば考え方や価値観を変えることも可能です。

また、他人を蔑む態度をしてしまうことで悩んでいる人も、蔑んでしまう自分の悪癖を直すことは可能でしょう。

もちろん意識したからといって、直ぐにその癖を直せるわけではありません。

どんなに意識をしていても、自然と他人を蔑んでしまうこともあります。

しかし、それでも諦めることなく意識して努力し続けていれば、いずれは他人を蔑む態度を直すことができるようになるでしょう。

では、具体的にはどのように直す努力をすれば良いのでしょうか?以下に方法をご紹介していきます。

1.その人の内側までしっかり観察しよう

自分がどんな人間なのかを他人が深くまでは理解しにくいように、自分もまた、他人の深くまでは理解することは難しいでしょう。

例えばある同僚が、会社で横領をしていたという噂を聞いたら、その噂をそのまま鵜呑みにしてしまう人もいれば、「火のない所に煙は立たないからな・・」と噂を信じ切ることはしなくても、その同僚を怪しむ人もいるでしょう。

一方で、「あの人はそんなことをするはずない!」と同僚の無実を信じ切る人もいれば、「他人のやったことなんてどうでもいい」と無関心な人もいるでしょう。

噂を信じ込んでしまう人もいれば、自分の知っている同僚の人柄を信じ込む人もいますし、まったくの無関心さを装う人もいます。

噂についてどう思うのかは人それぞれですが、もしも普段噂を信じてしまいやすいという人は、まずは根拠もない噂話を信じるのは止めましょう。

また、例え不信な感情を抱いてしまったとしても、それで同僚の内面までを決めつけてしまうことも止めましょう。

その同僚がどんな人物なのか、どんな内面をしているのかをきちんと冷静に考えた上で、自分なりに判断しましょう。

周りの噂や感情に踊らされずに、しっかりと冷静にその人の内側を観察することができれば、不要な感情や根拠のない思い込みは減るはずです。

よいところもきっとあるはず

人は誰でも、自分が苦手もしくは嫌いだと思った相手に対しては、とことん否定的な感情を持ちやすくなります。

嫌いな相手が何か周囲から褒められることをすれば、「調子に乗っている」「偽善者ぶっている」などと素直に相手を褒める気持ちは持てませんし、相手が何か悪いことをすれば、「やっぱり、そういうことをやりそうだと思った。」と根拠もなく相手を責めて見下します。

相手を嫌いだというフィルターが分厚いため、相手が何をやってもそれが気に入らずに、何かしらの文句をつけてしまいます。

誰でも嫌いな相手にはそうなってしまいやすいですが、「嫌い」という主観的な考えに自分が振り回されていると、いつまで経っても冷静に相手を判断することができません。

よく嫌いな相手を嫌いでなくなるためには、相手の良いところを探すという方法を聞きますが、最初は嫌々でも相手の良いところを探して、それを認めることができるようになれば、かなり冷静に相手の内面まで見極めることができるようになるでしょう。

嫌いな相手の良いところを認めることはそう簡単にできることではありませんが、そこでこそ思い込みの力を借りて、「あの人にもきっと良いところがあるはず」と考えるように意識しましょう。

2.自分の価値観を広げて

人を蔑む態度をしてしまう人の多くは、自分の価値観のみで物事を判断しています。

例えば同じ仕事であっても、人によってやり方が違うことがあるでしょう。

ある人はこれまでの経験から、一気に集中してその仕事を終わらせた方が、効率が良いと考えますが、別の人では休憩を挟みつつやった方が結果早く終わると考えています。

この場合、どちらの方が正しいということではありません。

その人の性格によって、自分に一番合った仕事のやり方を経験上知っているというだけのことですので、仕事のやり方が特に決まっていなければ、自分に合ったやり方を選択するのが最も賢いやり方と言えるでしょう。

しかし、自分の価値観のみでしか物事を判断できない人の場合、自分のやり方を他の人たちにも無理矢理に当てはめようとしてしまいます。

経験上、自分のやり方が一番正しいし効率も良いと思い込んでいるため、その人にあった仕事のやり方を考えることなく、「自分のやり方が一番正しくて、他のやり方はおかしい」と決めつけてしまうのです。

それが会社で上司の立場ともなれば、上司のやり方を一様に部下にも押し付けてきますので、部下にとってはいい迷惑に感じてしまうことでしょう。

人の価値観というものは、自分で思っている以上に視野が狭く、その範囲も決して広くはありません。

だからこそ狭い範囲の中で物事を全て判断しようとすると無理がありますので、少しでも自分の価値観を広げる努力を行いましょう。

価値観を広げるには、今よりもたくさんのことを経験するのも良いですが、たくさんの人と話をして、自分以外の価値観を取り入れることも大切です。

違う価値観を持つ人の話の中に自分を成長させるヒントがある

人を蔑む態度を取ってしまう人は、自分が蔑む相手の話をはなからまともに聞こうとはしません。

相手がどんなにためになることを話していたとしても、「所詮は自分が見下している相手の話だ」とまともに聞こうとはしないため、しっかりと話の内容が頭には入ってこないでしょう。

しかし、自分とは違う価値観を持つ人の話の中にこそ、自分を成長させるためのヒントがあります。